「SBI・J-REIT(分配)ファンド(年4回決算型)」が、24年5月8日からスタート(設定)しました。
このJ-REITファンドが注目された理由は、コストが最安水準であること。
信託報酬は年0.099%(税込)
約160ある国内REIT(追加型)の中で、信託報酬がもっとも低い設定です。※24年5月現在。
また、分配利回りに着目して銘柄選定を行っており、2月、5月、8月、11月の年4回の分配金が得られるのも特徴。
高水準のインカムゲインと中長期的な値上がり益を目指す設計で、スタート前からSNS等でも話題となりました。
こちらは24年4月19 日から5月7日まで SBI証券 で当初募集が行われたのですが、期間中に26億5,900万円の金額(事前申込)が集まりました。
2020年1月以降に設定された国内外REITの中の当初募集金額としては最大だそうです。
※このファンドの取扱いは SBI証券 のみ。
さて、私の第一印象としては「想像よりも金額が小さい・・」というものでした。
SNS等では個人投資家が盛り上がっていましたが、その勢いとは大きなギャップを感じます。
今回は「SBI・J-REIT(分配)ファンド(年4回決算型)」のJ-REITに与える影響について考えていきます。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
当初募集金額26億円は立派!でも、私はその倍以上を期待していた
「SBI・J-REIT(分配)ファンド(年4回決算型)」は24年4月3日に募集・設定のアナウンスがありました。
それと同時に個人投資家の間で話題になり、ネットニュースやSNS・ブログ等でも数多く取り上げられました。
J-REITはどちらかというと脇役的な存在ですので、この状況は近年では珍しいことです。
これは、50億円~100億円くらい集まるかも?
私は「好意的な意見が多く、J-REIT市場の押し上げに貢献するのでは?」と想像していたのですが・・
事前募集で集まった金額は26億円。
通常のファンドであれば合格点ですが、SNS等での盛り上がりを考えると期待ハズレというのが正直な感想です。
尚、J-REITファンドとしては当初募集金額が2020年以降で最大ということですが・・
募集期間はファンドによって違います。
そもそも、当初募集が無い投資信託もあるので単純比較はできません
今回の結論としては、SNSなどはやっぱり当てにならないという事。
盛り上がっているように見えても、実際には個人投資家の中でもマニアに近い人たちの発信が中心。
当初募集金額から考えると、一般投資家の多くは無関心だったというのが実態だと思います。
SNSを情報源とするのは、非常に難しいと改めて実感しました。
「SBI・J-REIT(分配)ファンド」は市場への影響は小さい?
「SBI・J-REIT(分配)ファンド(年4回決算型)」は低コスト・アクティブファンド。
このまま順調に資産規模が大きくなっていけば、将来的にはJ-REIT市場の押し上げ効果も期待できます。
ただし、当初募集金額26億円くらいでは市場への影響は限定的です。
それと比較すると100分の1以下ですね。
ちなみに、J-REITの1日あたりの売買代金は400億円前後。
1000億円規模の投信になると、その売買はJ-REITの値動きにも影響を与えます。
現段階の規模では、ほぼ影響なし というのが実情です。
冷静に考えると、このファンドは SBI証券 のみ。
J-REITという脇役的な資産という点も考えると、当初募集金額について私の期待が大きすぎました。
アクティブファンドなので現時点では良し悪しの評価はできませんが、話題性がある商品なので今後には期待しています。
J-REITの個別銘柄だって100円から買付できます。
SBI・J-REIT ファンド を購入した人の理由をみると、「J-REIT個別銘柄は、高すぎて買えない」という声があります。
一般的にJ-REITの個別銘柄の最低買付は、4万円~70万円くらい。
少額投資ができないことを理由に投信やETFを選択している人も少なくありません。
ただし、証券会社によっては、少額投資に対応しています。
私がメインにしているSMBC日興証券は、J-REITの個別銘柄が100円から買付可能。
この証券会社はキンカブというサービスを実施していて、金額単位でJ-REITの個別銘柄を買付できます。
例えば、大和ハウスリート(8984)ですが、こちらに投資するには一般の証券会社ならば約30万円の金額が必要です。
しかし、SMBC日興証券なら金額指定で買えるので、100円分や1000円分だけの購入も可能です。
買付手数料(スプレッド)は100万円までゼロ(無料)です。
しかも、積立設定も可能という優れものです。
私はこのサービスを利用して、J-REITを買い集めました。
メジャー証券の中でJ-REITがドルコスト平均法ができる貴重な会社です。
情報面でも、リート部門で人気アナリスト1位の鳥居氏が在籍しており他社を一歩リードしている印象。
J-REITの投資を行う人は、口座を持っておいて損は無い証券会社だと思います。
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