著:渡邉 研司

 

2009年7月30日 初版発行

ふくろうの本

河出書房新社

堺市立図書館より貸出

 

著者は建築家であり建築史の研究者です。

ロンドンにある建築学校Architectural Assosiation 

Schoolof Architectureの大学院に

留学した体験と研究を基にした本です。

本書はロンドンにおける建築物と都市空間から

英国史を探求しています。

産業革命が起こった19世紀ではなく、

18世紀と20世紀を中心に扱っている点が斬新です。

視覚の変化から都市の発展を紐解いています。

 

興味深かったのはゴシック・リバイバルです。

建築の変容において中世に遡る手法は

ラスキンやモリスの思想と共通しているという

著者は指摘します。(p.63)

時間と空間の結びつきを意識する視点を

今後建築や絵画の鑑賞に持ちたいと思います。

またモダニズム建築には寡聞なので

学ぶ所が多かったです。