スケオタでもない素人の私が、今のアイスショーの状況をどうのこうの言うのは烏滸がましいのは重々承知しています。しかし逆にスケオタでないからこそ見えるものがあるかもしれません。
今回この記事を書くに当たって、2,3年前にこのブログ内で自分が書いた記事を漁ってみました。すると、出演者たちのショーに対する意識がその頃とあまり大差ない人が多いことに愕然としました。(もちろん羽生さん以外。)

「全然変わってないじゃん。」

もしかして、日本人にはタニマチ文化はあっても、厳しく芸術を育てるという文化はまだ根付いていないのでしょうか。海外ならブーイングが起きる演技でも、「頑張っているんだから」と拍手やスタオベしちゃうんだものなぁ。観客がスケーター同士のワチャワチャを求めているなら、出演者の方も仲良しごっこに甘んじてしまうのも仕方がないのかな。上位ブロガーさんにもいましたが、スケーター同士がワチャワチャやってるのを見ると癒やされるとか。(私にはこう言う感覚は理解できませんが、これは日本の一部のスケオタ独特の感性ですよね。)

今やアイスショーは、羽生さんの単独ショー、或いは座長ショーの一人勝ち状態であることは明らかです。
既存のショーでも羽生さんがインするかしないかで集客に天と地ほどの差があるとよく言われています。そもそもアイスショー自体が一般の人の考える「エンタメ」というカテゴリーの中に入っているのでしょうか。もしかしたらエンタメが数多くあって好きな時間に好きなエンタメを選べるというこの時代に、もはやアイスショーはエンタメの選択肢にすら入っていないのでは。

もちろん今までのやり方のショーを望む人もいるでしょう。それにはそれなりの良さがあるわけだし、興行として成り立っているのならそういうのも有りかなと思います。でもさすがに主催者側が危機感を持ったのか、最近はそれらのショーにおいても何らかの試みが成されているようですね。

歌手や演奏家を呼んで共演したり、アニメとコラボしたり。しかしBGMをただ生歌や生演奏に変えただけでは客は来ないし、アニメとのコラボは下手をするとただのコスプレショーになってしまう。また以前は歌舞伎など異分野とコラボもありましたが、評判はどうだったのでしょう。

今まで既存のショーの中ではFAOIが一人勝ちで、主催者は派手な照明や演出、豪華な海外出演者たちで客を呼べると思っていたかもしれませんが、今年の羽生さんの出ないBツァーが苦戦しているのはみなさんが予想していたとおりだったのではないですか。今までは羽生さんが出演していたからこそ、FAOIもチケット争奪戦だったことが証明されました。

だって客が求めているのは羽生さん!羽生さんが氷上で見せてくれる世界なんですよ!

それは羽生さんがスターだからと言う理由ではありません。
ショーを見る人は、ショーの中で起こる化学反応に期待しているのです。単なる小手先のコラボではない。そしてその化学反応を起こせるのが羽生さんだということ。
いや羽生さんなら期待以上のものを見せてくれる。そのワクワク感にひかれてみんな羽生さんのショーに注目しちゃうんじゃないかな。誰かとのコラボで起こる化学反応、曲の新たな解釈によって起こる化学反応、スタッフとの真摯なやりとりによって起こる化学反応などなど。

多分スケ連が考えているであろう、ちょっと可愛くて成績が上げてやれば人気が出て、客を引っ張ってこれるだろうという考え方はものすごい前時代的。金を出す客の求めるものがどんどんアップデートしているというのに、スケ連や主催者は全然昔の感覚のまま。これでは差が出てくるのも当たり前ですね。

とりあえず羽生さんがインするかどうかや小手先のコラボを画策するよりも、主催者側に考えて欲しいこと。
・一般人にとって高いチケット代。(内容がチケット代に見合っていない。)
・ただスケーターが出て来て滑って終わったら引っ込むだけの工夫のない演目。
・誰が出るかチケット発売前に明らかにしない売り方。
・あとでチケット代を下げたり主催者側の都合で席を移動させたり、熱心なフィギュアスケートファンに対しても舐めた態度。

これではよっぽどフィギュアスケートが好きな人か心が広い人しか来ないんじゃないかな。こういう日本のフィギュア村界隈でしか通用しないことをまず改善すべきじゃないかと思います。

「そう言えばFAOIは羽生さんが他の出演者と話す良い機会だから出て欲しいという意見をたまに聞くけれど、この間の舞台裏スペシャルを見て、もうそういうレベルではないよなと思いました。」

以前、ブログの漫画部分は別のサイトに移すと書いたんですが、その準備をしている間に今度は家族が緊急入院してしまって、にっちもさっちも行かなくなりました。というわけで「なんでいつまでもいるんだ」状態です。すみません。

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