ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

車中泊で不自由しない電力の目安は?


ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。


今回は、車中泊の電力確保に関するお話しです。要点を先に書くと
1. リチウムバッテリーとインバーターの組み合わせがベスト
2. 出力1200w以上
3.充電方法を複数組み合わせる

この3つがポイントになると思います。

紆余曲折の末たどり着いたのは

昔、バックパッキングのごく簡単な装備を積んで車中泊していた頃は、車中泊に電気など不要でした。照明は小さなランタンご一つあればよかったし、スマホの充電は走行中にシガソケットから取ればOKでした。


それが、いつからか車中泊に電気を求めるようになっていったのです。多分きっかけは車載冷蔵庫を使いはじめてからだと思いますが、その後、電気ケトルだのオーブントースターだのテレビだのと、色々家電製品をハイエースに積むようになって、消費電力がどんどん膨らんでいきました。



電気に頼らず車中泊することはもちろん可能です。野外で野宿することに比べたら、夜露をしのいで車の中で眠れるだけでもどれだけありがたいか分かりません。自分一人なら何とでもなるのです。


でも、奥さんが一緒、小さい子どもたちが一緒となると、なかなかそうもいきません。せめて衣食住に心配がいらない程度に旅の暮らしを維持しないことには、誰も車旅についてこなくなってしまうでしょう。


車中泊における電気の問題は、車中泊に何を求めるか?ということにも繋がってくるような気がします。車中泊は、あくまで野営や野宿の延長にあるような簡易的な旅の手段なのか?、あるいは、旅先でもちゃんと身体を休めリラックスできる住空間を目指すのか?


私は最初、野営スタイルから車中泊を始めましたが、家族が増えるにつれて徐々に後者の方にシフトして行った気がします。
それは決して贅沢さを求めるのとは違うと思います。車旅の環境が整ってくると、それに比例して家族の笑顔が増えていくのがとてもよく分かるからです。
車は家族が安心できるベース基地。
そう考えると、やはりアメニティの確保に電気は不可欠だろうと思います。

車中泊の電源確保の変遷

さて、私たちの場合、最初は小さなモバイルバッテリーからスタートして、次に、冷蔵庫と同時に500wクラスのポータブル電源を買いました。

最初は喜んでそいつを使っていたのですが、どう頑張っても1泊2日が限界で、2泊以上になると途中で充電が切れてしまいました。ここで気づけば良かったのですが、買ってしまったポータブル電源に固執してそこから抜け出せず、充電を補うためにソーラーパネルを1枚買い、更にもう1枚買い足し、挙句には同じポータブル電源をもう一台買うという、ダラダラ投資を続ける結果になってしまったのです。


その後、500wのポータブル電源にようやく限界を感じて、次に1200wクラスの大容量ポータブル電源に移行したのですが、導入から1年で内臓セル(分割して搭載されているリチウム電池パック)が1つ死んでしまい、15万円近いポータブル電源が一瞬で使い物にならなくなってしまったのでした。修理すると新品が1つ買えるくらいかかると言われてしまいました。
一見便利に思えるポータブル電源ですが、壊れてしまった時に全く手の施しようがないというのが、どうにももったいない気がします。

リチウムバッテリーとインバーターの組み合わせ

ポータブル電源にすっかり嫌気がさしてしまった私は、それ以来ポータブル電源はやめて、200Ah(BMS100A)のリン酸鉄リチウムイオンバッテリーと2000wの正弦波インバーターという組み合わせで使っています。


インバーターに関しては、安定した電気供給の要になるので、、使いたい定格出力より少し大きめで、やはり正弦波のものを選ぶのが安心です。


バッテリーとインバーターにかかった費用は12万円くらいだと思います。1200wクラスのポータブル電源もだいたい同じくらいなので、ポータブル電源を選ぶか、リチウムバッテリーとインバーターにするかは一長一短で好みの分かれるところですが、うちみたいにポータブル電源がいきなり壊れた場合、オールインワンのポータブル電源はもうどうしようもありませんが、リチウムバッテリーなら壊れたバッテリーだけ換えれば他の機器はそのまま使えるので、その分被害が少ないと思います。


車載電源はどれくらいあれば安心か?

ポータブル電源にせよリチウムバッテリーにせよ、表示されているスペックで実際にどれくらいの電気が使えるか?というのは、なかなか分かりにくいところです。

見るべきポイントは2つあって、1つは定格出力の問題、それともう1つは使用可能時間です。

定格出力

定格出力というのは、その電源が何ワットまで使えるか?という意味です。

例えば、500wクラスのポータブル電源は500wまでの電化製品は使えますが、電気ケトルやオーブントースター、ヘアドライヤー、電子レンジなど消費電力が大きいものは使えません。


これらの家電製品を使うには最低でも1000w以上必要です。ただ実際問題として1000wではあまりにギリギリなので、できれば1200wくらいは欲しいところです。一般家庭のブレーカーと同じ15A(1500w)あればなお理想ですが、まあ1200wあればだいたいどんな電化製品でも使えると思います。



ちなみに、定格出力を表す単位ですが、ポータブル電源なら「定格出力何ワット」と書いてあることが多いです。一方、リチウムバッテリーの場合「BMS100A」というような書き方になっている場合があります。BMSというのはバッテリーマネジメントシステムの略なんですが、BMS100Aというのはマックスで100Aまで使えますよ、という意味です。100A×12.6V=1260wなので、つまり、この場合の定格出力は1260wということになります。

使用可能時間

さて、もう一つのポイントである使用可能時間。これは、その電源が満充電からどれくらいの時間使えるか?という目安になります。


例えば、うちが使っている200Ahリチウムバッテリーの場合、200A×12.6V=2520w、つまり2520wの電力が1時間使えるという単純計算になります。実際にはバッテリーの定格出力の範囲になるので、1200wなら2時間、600wの使用なら4時間、300w程度の使用なら8時間使うことができる計算になります。


ちなみに、昔ながらのディープサイクルバッテリーは、あまり急激に大きな電力を使うとあっという間に放電してしまって、表示通りの電力は使えません。ディープサイクルバッテリーには5時間率容量とか10時間率容量という表示方法がありますが、短時間にたくさん電気を使うほど、トータルで使える電力は少なくなってしまうんですね。

それに比べるとリチウム電池は電気の変換効率が良いので、ディープサイクルバッテリーとリチウムバッテリーでは、同じ容量表示でもリチウムの方が3割以上多く使えます。


充電方法は複数を使い分ける

ここまでポータブル電源やリチウムバッテリーの定格出力と使用可能時間について考えてきましたが、最後は充電に関する問題です。
長期連泊になるとバッテリーへの充電をどうするか?がとても重要なポイントになってきます。


うちの場合、外部コンセントからの充電、走行充電、そしてソーラーパネルによる充電の3つの方法を状況によって使い分けています。それぞれのケーブルをバッテリーの端子に繋いで、必要に応じてブレーカースイッチで切り替えるようにしています。

1.外部コンセント

電源がとれるRVパークやオートキャンプ場では、ACコンセントから電気を引いて充電します。うちの充電器は250w出力で、空のバッテリーが満タンになるのに8時間〜10時間ほどかかるため、現地に着いたら翌朝までコンセントは繋ぎっぱなしです。

充電器のコンセントを10mの延長ケーブルに繋いであり、車を停めたらリアゲートを開けて延長ケーブルをスルスル伸ばして、電源に挿すという感じです。

2.ソーラーパネル

18ボルト100ワットのソーラーパネルを2枚、並列に繋いで接続しています。本当は直列に繋ぐ方が電圧を高くできて熱損失が少なく済むのですが、そうするとバッテリーの許容電圧を超えてしまうため、やむなく並列にしています。ソーラーパネル2枚で1時間に120〜150w程度の充電量でしょうか。もし直列ならマックス180wくらいは充電できると思います。パネルでの発電量は同じでも、直列と並列ではバッテリーまで電気を運ぶ間にケーブルで熱損失する量が違ってくるんですね。直列で電圧を上げてやると流れる電流が小さくなる分、熱損失が少なくなるのですが、並列だと流れる電流が2倍になり、その分抵抗が増えてケーブルの熱損失で大きくロスしてしまうという訳です。



ソーラーパネルによる充電は、3つの充電の中では一番発電量は少ないのですが、エンジンを停めて車から離れている間も地道に電気を蓄えてくれるので、案外これに助けられています。
旅の中日(2泊目、3泊目)って走行距離が意外と少なかったりするので、そういう状況でもコツコツ充電してくれるのは助かります。

走行充電器

正確には「走行充電コントローラー」といいます。うちはRENOGY社の30Aタイプの充電コントローラーを使っています。

30A×12.6V=378wで充電してくれます。ACコンセントより走行充電の方が早いのです。


ちなみに、RENOGYの走行充電器は、走行充電やソーラーからの発電量をリアルタイムにアプリでモニターできるので、走行中でもバッテリーの充電状況をチェックできるのがすごく便利です。RENOGYのアプリを使うようになってからというもの、車中泊の電気に関しては何も不自由がなく、旅の間、電気のことを意識することもほとんどなくなりました。


リチウムバッテリーとインバーターの組み合わせの良いところは、もし将来電力が不足するようになった場合、同じ容量のリチウムバッテリーを買い足して並列に繋いでやれば、それだけで容量を2倍に増やすことができるという点にあります。
今後車中泊やバンコン需要が高まるにつれて、車用エアコンの利用を考える人が増えると思うので、そうなった時にリチウムバッテリーなら簡単に容量を増やすことができます。いずれ車載電力は1000Ah(12600w)以上が当たり前になっていくんじゃないでしょうか?




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