丙種危険物取扱者試験は、難易度が低く合格率も高いのですが、中高年になってからのビルメンへの転職の際、または資格を取り始めるのに最適な資格です。
危険物取扱者の受験は、丙種を飛ばして乙種4類から受験するのが一般的ですが、初めての資格試験や中高年はまず初めに丙種にチャレンジすると良いでしょう。
丙種危険物取扱者の資格取得についての記事です。
ビルメンの登竜門、丙種危険物取扱者を受験してみよう
丙種危険物取扱者を取得すると出来ること
危険物取扱者の資格は甲種>乙種>丙種があり、乙種、丙種は扱える危険物が限定されます。
丙種危険物の資格で取り扱える危険物は、ガソリン・灯油・重油・軽油・潤滑油・引火点130℃以上の第3石油類・第4石油類、動植物油類のみと限定されています。
つまり丙種危険物取扱者は、日常で扱う燃料や潤滑油の取り扱いが可能です。
ただし、丙種は他の危険物の資格がない者への立ち合いができず、また危険物保安監督者になることもできません。
これが乙種と大きく違うところです。
丙種危険物取扱者の資格は馬鹿にされる?
丙種危険物取扱者は、比較的難易度が低いため、確かにあまり自慢できる感じではないのですし、私の場合、ビルメンの同僚たちはこの資格の受験の際に馬鹿にされました。
私は、現在甲種危険物取扱者の資格も有り、他に電験2種、エネルギー管理士、冷凍1種、1級ボイラー技士、ビル管等々の資格を持っていますが、初めはこの丙種危険物取扱者から始めましたが、当時は笑われていましたが気にしませんでした。
学生時代とは違って、試験から遠ざかっていた中高年にとっては、頭のリフレッシュに最適ですし、初めの第一歩として最適な資格だと私は考えています。
丙種危険物試験について
丙種危険物取扱者になるためには、国家試験を受験し、合格する必要がありますが、小中学生でも合格出来ます。
理系国家資格の登竜門とも呼ばれていますが、この試験はあまり恐れる必要はありません。
また後程、一夜漬け方法も紹介します。
丙種危険物試験内容について
試験の概要・試験の範囲
丙種危険物取扱者の試験内容は、4択のマークシートです。3科目すべて60%以上の正解率が必要です。
丙種の試験科目と出題数、時間は次の通りです。
丙種の試験科目 | 出題数 | 出題形式 | 試験時間 | 合格率) |
---|---|---|---|---|
危険物に関する法令(法令) | 10問 | 四肢択一のマークシート方式 | 1時間15分 | 約6割 |
燃焼および消火に関する基礎知識(燃消) | 5問 | |||
危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(性消) | 10問 |
丙種危険物試験の科目免除は考えなくて良い
丙種試験でも科目免除の制度がありますが、消防学校の訓練の証明書、消防団の勤務証明書が必要で、しかも書面申請など手続きが面倒なだけです。
丙種試験でも科目免除の制度は考えなくて良いと思いますが、条件だけ記載だけ以下にしておきます。
「5年以上消防団員として勤務していること」に加えて、「消防学校の教育訓練のうち基礎教育または専科教育の警防科を修了している」ことが条件です。
丙種危険物試験の科目免除は、条件に該当する方が殆どおらず、また該当する方が丙種危険物試験を受験するとは思えません。
また科目免除と言っても「燃焼および消火に関する基礎知識(燃消)科目のたった5問が免除されるだけですから、何のメリットも無いかと感じます。
試験時間は十分にある
15問を1時間15分ですから、時間が足りないということはまずまいでしょう。
試験中に退席可能になったら部屋を出る方が非常に多いかと思います。
合格には6割正解出来れば良いわけですが、わからない問題が有っても、必ずどれかにマークしましょう。
マークシート試験になかなか受からない方へのテクニックについて
丙種危険物取扱者の試験は比較的易しいと言われていますが、それでも4割の方は試験に不合格になっています。
おそらくあと1問に泣いているのではないでしょうか。
今後の試験のためにも、手に負えない問題の攻略方法として、ちょっとしたマークシート試験のテクニックを身に着けてみましょう。
下の記事は、数々の難関試験を突破した私のマークシート試験のテクニックについて記事にしています。
また応用編も参考にしてみてください。
試験の対象者
乙種及び丙種危険物取扱者試験には受験資格は特に有りませんので、誰でも受験可能です。
まさに資格が必須なビルメンにとっての登竜門ともいえる試験でもあります。
ビルメンの最終目的の電験合格への道までの第1歩でも有りますので、茶化される場合もありますが、周りの意見は気にしないでください。
試験の申し込み方
丙種危険物取扱者の受験申請の方法は、書面申請(願書による申請)と電子申請(インターネットによる申請)の2通りです。
消防署や消防分遣所で試験の書面申請書を入手して郵送しますが、今なら一般財団法人消防試験研究センターのHPから申し込む方が便利です。
書面申請の受付期間と電子申請の受付期間が異なっていますので注意が必要です。
同一試験日に、書面申請と電子申請で重複して申請すること及び同じ種類の試験を2回以上受験することはできません。
試験料は、3,700円ととても良心的です。
試験日は県によって違いますので、受験したい場所と日程を選んで受験します。
また、合格して免状申請すると、その免状は受験地と県知事印が有りますが、どの場所で受験して合格しても全国で使えます。
試験詳細は、一般財団法人消防試験研究センターのHPを熟読してください。
試験慣れするための第1歩ですから。
試験勉強について
丙種危険物試験にあたり、やはり勉強が必要ですが、この資格では参考書や過去問が少なく、また資格受験専門業者でもあまり講座等が有りません。
どうしたら良いのでしょう?
丙種危険物試験は、最新版があまり出版されないが、最近の過去問をみっちり勉強すればよい
危険物試験の問題は持って帰ることが出来ず、回収されてしまいますが、これは繰り返し同じ問題が出題されるからです。
つまり、丙種危険物試験の勉強は、過去問が効果的です。
実際に会ったことが有るのですが、乙種や甲種危険物試験問題を知り尽くした調査員が危険物試験を受験して、そこで目新しい問題を発見すると、選択肢までしっかり記憶して、新しい問題が過去問集に反映されますが、乙種はこういう調査が少なく過去問集もあまり更新されません。
言い換えれば、乙種危険物試験の過去問は、数年前などちょっと古いのですが、出題がほとんど変化していないと言えます。
過去問だけでだいじょうぶなのか?
乙種や甲種危険物の受験には、詳しい解説本も役に立ちますが、ずばり言って丙種危険物試験の勉強は、最新の過去問を何周も繰り返して、答えを丸暗記すれば、それだけで合格点には到達するはずです。
また、1科目でも60点に届かないと、他の科目がいくら良い点数でも不合格になりますので、全科目を丁寧に学習してください。
丙種受験勉強に有効な過去問等の紹介をします。
ユーキャンの丙種危険物取扱者 速習レッスン 第2版【予想模擬試験(3回分)・赤シートつき】 (ユーキャンの資格試験シリーズ)
短期間で合格したい方におススメはこれ
電験や技術士試験など数々の資格試験に合格して、試験慣れしている知人が書いた「危険物 丙種 一夜漬け合格ノート」を紹介します。
あまり勉強せず、短期間で合格したい方におススメです。
アマゾンで買えますので、過去問と併せて使っても良いでしょう。
丙種危険物試験に見事合格したら
試験合格おめでとうございます。
合格しただけでは免状は発行されませんから、危険物取扱者免状の申請が必要ですが、東京都の場合、現金でも免状発行申請が可能です。
しかし大半の他の県で受験した場合は、受験した県の県知事宛ての申請になりますので、その県で発行された県収入証紙を申請書に貼り付けます。
既定のサイズの写真も必要ですが、この写真は、新たに危険物取扱者資格を取得しない場合、10年ごとに更新が必要です。
丙種に合格したら、すかさず危険物取扱者乙種第4類の勉強を開始
丙種では、例えば楽で有名な、「無人給油のガソリンスタンドで確認ボタンを押すバイト」はできません。
丙種の勉強の記憶があるうちに、危険物取扱者乙種第4類の受験を目指しましょう。
当サイトにでも危険物乙4の記事が有りますので参考にしてください。
ビルメンの登竜門、丙種危険物取扱者試験を受験してみよう まとめ
丙種危険物取扱者試験は、ビルメンの登竜門と書きましたが、もちろんビルメン以外でも、中高年者のチャレンジや、小中学生でも大いにチャレンジされることをお勧めします。
また、危険物丙種受験は、次の目標となる危険物取扱者乙種第4類の勉強の際にも役に立ちます。
危険物乙4は、食っていける資格ですので、是非次の目標として危険物取扱者乙種第4類の合格を目指してください。
最後まで見ていただきありがとうございました。