田植え機に乗った元サラリーマン

車中泊旅や探石などを楽しみながら生活の中で感じたこと思ったことなどを気まぐれに書き込んでいます

北海道車中泊旅行記-17

2016-11-16 | 
10月9日(日)6時30分 さんふらわ「しれとこ」 起床 
太平洋上
フェリーの朝はこの旅では珍しく遅い起床になってしまいました、歯磨き洗顔を済ませてからパンとコーヒーの袋を持って上の階のホールに、ここの熱いお湯でコーヒーを煎れていつもの朝食です。でも何か船が揺れています、結構揺れています、カップを抑えていないと倒れちゃいそうな感じです、左右の揺れではなく前後の揺れいわゆるピッチングってやつですね。部屋に戻ると同室の方も起きられていてご挨拶、県内の近くの方でしたぁ、北海道ご出身の方で同窓会に出席した帰りとのこと、年齢はちょっと上、ということで話も合いそうです。そんな話をしていると船の揺れがさらに大きくなって来ました。同室の方が気分が悪いと言っていましたので持参の酔い止めの薬をあげました、ついでに私も飲んでおくことに。
アネロン「ニスキャップ」(エスエス製薬)
私も船酔いに強い方ではないんで最初にフェリーに乗った時は、これを事前に飲んでおいてOKでした。以来フェリーに乗るときには必ず持参、揺れそうな時には事前にこれを飲むようにしています。船酔い防止の定番のお薬のようですね。

「太平洋上」-1
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10時ごろ、部屋で少しゆっくりしてからデッキに出てみました。洋上は見た目そんなに波が高い感じはしませんでしたが、少し白波もみられました。
たぶん岩手県三陸沖あたりですかねぇ、陸がすごく近くに見えます。(運航表では10時01分岩手県宮古市の魹ヶ埼(とどがさき)あたりなんですが……、でもこれ「トド」って読めねぇ~、ここ本州最東端らしいで~す)

「太平洋上」-2

ちょっと望遠で、手を延ばせば届きそうです。

「太平洋上」-3

船首に展望室がありますので行ってみることに、ここに来ると船がどんなふうに揺れているのかがはっきりと判ります。

「太平洋上」-4
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先ず始めに舳が海面にぐう~んと沈み込み、少しの間をおいて上に持ち上げられて行きます。
目を凝らしてじ~っと見ていると内臓を突き上げられるような感じで気分が悪くなって来ます、耐えられないので船室に戻ることに。

「太平洋上」-5

戻る途中船が見えましたので再度デッキに、そんなに遠くないところを漁船ですかねぇ、何にもないと思っていた洋上なんですが、結構あちこちに船が見えます。

「太平洋上」-6

部屋に戻って椅子に座ってぼんやり船窓から外を見ると朝方ポツポツ降っていた雨も午前中には上がったようで空は曇り空に、揺れも徐々に収まって来てだんだん心地よい揺れになって来ました。
そんな中、同室の方とおしゃべりを、話題は同窓会に、いろいろ話をしていると亡くなった方も少なくないそうです。そういえば私も今年は同窓会がありまして、やっぱり1割近くの人が亡くなっていました。
そう考えてみると「還暦を過ぎて生きていられるということ」は当たり前と思っちゃいけないのかもしれませんねぇ、そしてその先の残された時間を考えると……、ちょっとしんみり。

「カジュアルルーム」
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そんな洋上では船の揺れも手伝ってか日常とは違った何とも言えないゆったりとした時間が流れて行きます。昼食を食べてから再度デッキに、曇り空は相変わらずなんですが心なしかちょっぴり明るくなってきた気がします。

「太平洋上」-7

13時過ぎ金華山沖あたりですかねぇ、牡鹿半島?かなぁ。(運航表では13時24分宮城県石巻市金華山沖あたり)
この辺りを通るといつも思い出しちゃうのが「Tunami」、今は静かな海上なんですが5年前のあの時はどうだったんだろうかなぁと。

「太平洋上」-8

そんなことを考えながらしばらくデッキに佇んでいると、そんな思いを断ち切るように貨物船みたいな船が近くをスウーッと通過して、現実社会に引きずり戻されたような気が……。

「太平洋上」-9
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ショータイム 第一幕 「落 陽」
再度部屋に戻り同室の方とおしゃべりをしたり船窓から外を眺めたりしていると、まったりとした午後の時間が過ぎて行きました。そろそろと思い自分の個室空間に戻り荷物の整理をしていると、「あと2~3時間過ぎると日常という名の現実に戻っちゃうんだよなぁ」との思いが頭の中をよぎります。

「落 陽」-1

そんな旅の感傷に浸っていると、突然窓際にいた同室の方が大きな声で「Sさん、すごいよ、早く、早く、見て!、見て!」と叫んでいます。
4時30分すぎぐらいでしょうか、それは突然に幕が揚がりましたぁ!
(運行表では16時55分福島県いわき市塩屋崎あたり)

「落 陽」-2

慌ててカメラをひったくってデッキに飛び出しました。
最初はカメラも構えずにただただ呆然と見とれていました、それまでどんよりと空を覆っていた雲が割れ赤い太陽の光が雲と山と海を照らし出しています。

「落 陽」-3
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そして海上には太陽から船のへりまでを繋ぐ一条の光の道が……。

「落 陽」-4

吉田拓郎の「落陽」という歌を思い出しました。

しぼったばかり夕陽の赤が 水平線から漏れている
…………………… …………………
…………………… …………………
…………………… …………………
またふりだしに戻る旅に 陽が沈んでいく

でもこの歌のフェリーは「苫小牧発⇒仙台行きフェリー」なんですよねぇ、これは「苫小牧発⇒大洗行きフェリー」、残念。

「落 陽」-5

阿武隈山地にかかる雲に陽が沈んでショータイムが終わり、旅の終わりに良いものを見せて頂いたなぁと満足して部屋に戻りました。

「落 陽」-6
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ショータイム 第二幕 「残 照」
太陽がすっかり雲の中に沈みショータイムも終わったと思って部屋に戻り窓際の椅子に座り興奮気味に同室の方と話していると、何かまだ外が明るいではありませんかぁ、間違いなく陽は雲間に沈みあたりもにわかに暗くなったはずなんですがぁ、急いでもう一度デッキに、本日のショータイムは何と何とここからが本番でしたぁ

「残 照」-1

たぶん場所は小名浜沖から北茨城沖あたりですかねぇ、夕陽は間違いなく沈みました、でも一端暗くなったはずの空がオレンジ色に、そして空全体が燃え出し始めました。

「残 照」-2

どうやら沈んだ夕陽の光が遠くから雲にあたり、それが光り輝いているようです。

「残 照」-3
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そしてその雲も動いていて、ところどころ青空らしきところも。
太陽も雲もそして船もそれぞれ動いていますので、時間の経過とともに明るさも色も形も刻々と変化して行きます。

「残 照」-4

太陽と雲と船が動いて時間とともに織りなす光景、時として地震とか津波を引き起こす気まぐれな自然が機嫌のいい時に時折り見せてくれるショータイムのひとつなんでしょうか!
そこに偶然居合わせたことに、感謝ですかねぇ。

「残 照」-5

稚内の「夕日が丘パーキング」で見た礼文に陽が沈み利尻富士を照らし出す「残照」も良かったですが、明るさも色も刻々と変化していく洋上の残照はこの上なく強烈でした。(夕日が丘パーキング⇒北海道車中泊旅行記-7
落陽の終わりの様に残照の終わりもまたあたりが少し明るくなったような、ずうっと見ていて目がおかしくなったせいかなぁ。(ローソクの火は燃え尽きるときが一番明るいとか、落陽も、夕陽も……、たぶん気のせいですかねぇ)

「残 照」-6
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そんなショータイムも終わりあたりは暗闇に包まれました。
そして19時ごろに船内アナウンスが、大洗港到着は定刻の19時45分あたり、でも車の下船はどうやら20時ごろのようです。
ということで再びデッキに、夜の海に明かりが船上からキレイに見えます。たぶん東海原発から常陸那珂港辺りですねぇ。

「常陸那珂港近辺」

しばらくしてフェリーは減速、右側に舵を切っているように感じます、ほどなくさんふらわ「しれとこ」が大洗港バースに接岸しました。

「大洗港FT」-1

接岸後しばらくしてから「車で乗船の方は車両デッキに」とアナウンスが、私も乗船時に停めたEデッキに向かいます。係員の方が車止めを外し皆さんエンジンを始動し始めました、前の方の車に続いて私も出口に向かいます。

さんふらわ「しれとこ」
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大洗港フェリーターミナル、「日常」という名の港に上陸しちゃいました。

「大洗港FT」-2

ふと後ろを振り返るとほんの今まで乗っていた「非日常」という名のさんふらわ「しれとこ」が岸壁に浮かんでいます。

「大洗港FT」-3

取り敢えず無事上陸したことを自宅にTEL、「晩御飯はありませんのでどこかで……」という返事が……、う~んこれも「日常」ですね。

フィットシャトル「メーター」
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まぁ時間が時間ですから、ということで途中のファミレスらしきところで夕食、自宅に着いたのは21時すぎでした。
おろさなければならない荷物だけを下ろし、お風呂に入って早めに就寝です。
蒲団の中に潜り込んだんですが畳が揺れているように感じますす、そして目を閉じると瞼にあの強烈な残照が、でもそんな興奮も疲れという名の睡眠薬が眠りに引きずり込んでくれたようです、そんな「日常」の夜が更けて行きました。
17日目(最終日)終了。

10月9日 苫小牧西港「フェリーターミナル」 ⇒ 日常という名の「自宅」 走行距離 31km (累積 4,441km)

(ここまで長い長い旅行記を読んで頂きましてありがとうございました。また心温まるコメントをたくさん頂きましてこちらも感謝です、途中で書くのに疲れちゃって適当に書いて終わらせようかなと思った時もあったんですが、コメントを頂戴してそれもマズイかなぁということで何とかここまで辿り着けました。ひょっとしたら「旅」をしている時よりもこっちの方がきつかったかもです。そういうことで誤字脱字、読み苦しい文章はお見逃し願いま~す。
次回の「旅」があるかどうかは判りませんが、旅行記は……です。まだもうひとつ「反省」が残っているんですがこっちは少し落ち着いてからということで。ではでは。)

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8 コメント

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日常ですね。 (原村)
2016-11-16 16:32:39
こんにちは。
非日常の世界から日常の世界へお帰りなさい。(日日は立ちましたが)

我が家でも家内から良くあります。
引用させて頂きます。
「取り敢えず無事上陸したことを自宅にTEL、「晩御飯はありませんのでどこかで……」という返事が……、う~んこれも「日常」ですね。」
私も良くいわれます。

日常が有って非日常の素晴らしさが光ります。
地に足がつく事の大切を痛感させて頂きました。
楽しい旅行記ありがとうございますた。

九州一周のユースホステル旅。
伊豆半島一周&大島一周&房総半島一周のサイクリング旅行。
オートバイでの北海道ツアー(フェリー使用)を思い出し楽しく拝読させて頂きました。
車中泊の旅に憧れます。
最後の最後に (takezii)
2016-11-16 16:47:41
感動のショーが 待っていたんですね。
長い旅のフィナーレ、ご褒美ですよ。
「旅とより きつかった」・・本音だと思います。
ご疲れ様でした。
外野は ずいぶん楽しませていただきましたが。
>日常ですね。 (サラリーマン)
2016-11-16 17:02:41
 「原村」さん、そうなんですよね、日常の生活があるから非日常の旅が楽しいんですよね、毎日が旅だったら……、キツイかも。
でも「原村」の行動力と旅先でのアクティビティにはびっくりです、そしてそれを素敵なブログに仕上げるセンスにはさらにビックリ、これからも参考にさせて頂きます。
いつも丁寧なコメントを頂きありがとうございます。
ではでは。
>最後の最後に (サラリーマン)
2016-11-16 17:24:25
 「takezii」さん、いつもコメありがとうございます。
そう旅のフィナーレ、わずか30~40分の出来事でしたがたぶん一生忘れない光景だと思います。
実はその光景を何とか格好良く上手いこと文章に仕上げてやろうとスケベ心を出して頭の中でいろいろ練り上げていたんですが、なかなか上手い具合には行きませんねぇ、どうしてもひとりよがりの文章になってしまいます、何とか相手に響くように伝わる文章を書ければと思っているんですが、なかなかです。
でも「takezii」さんのようなコメントを頂くとちょっとでも「伝わったんだぁ」と思えて嬉しくなります。
今は兎にも角にも書き上げてぼうっとして気が抜けた状態です。
ありがとうございました、ではでは。
こんばんは (pooh)
2016-11-16 20:17:42
おかえりなさ~~い♪

一緒に連れて行った気分にさせてもらいました♪
太平洋側のフェリーは揺れるって聞いていたのですが
やっぱり結構揺れたんですね~
日本海航路に乗ったことありますか?
景色が違うのが新鮮でした。

夕陽、きれいですね~
こんな綺麗な空、あかなか見られません。
旅の最後に思い出に残る夕陽ですね。

同室の方とのお話も楽しそう。
旅って一期一会があるから楽しい♪
お疲れ様でした。 (すぱいく)
2016-11-16 21:56:20
旅も疲れたでしょうが、ブログ書き上げはもっと大変だと思います。私なら、3日以上前の事はあまり覚えていませんから(笑)。

帰りのフェリーを読んでいると最終日を思いを出します。…また、行きたくなっちゃうな(汗)。


「反省」てなんですかぁ。楽しみにしていまぁす~
>こんばんは (サラリーマン)
2016-11-16 21:56:54
  poohさん、こんばんは!!!
「一緒に連れて……」、「旅」の中の出来事を写真と文章で出来る限り克明に描写出来ればと思っていたんですが、少しは伝えられたようで、嬉しい限りです。
北海道に行くフェリーもいろいろ研究しています、新潟発、仙台発、八戸発、秋田発、青森発、大間発と結構あるんですが、コストを考えると茨城県在住なんでどうしても「大洗発」の一択になってしまいます。
今回も秋田発⇒苫小牧行きを少し考えたんですが、時間的に合わなかったです。
予算とのにらめっこになりますが、新潟発は乗ってみたい気がしています。
揺れは少し大げさに書きましたが、大したことはありませんでした。
そんなアプローチの方法だけを考えているだけで「旅」は楽しいです、また出かけたく……、でもそうは行きませんね、ハハハハ。
ではでは。



>お疲れさまでした。 (サラリーマン)
2016-11-16 22:07:13
 すぱいくさん、こんばんわ!!!

そうなんですよ、私もブログを書いてまた行きたくなってしまいました。
もう北海道は冬景色だそうです、流氷に魅せられて真冬の北海道には何度も言っているんですが、一度真冬の北海道で「車中泊」をしてみたいと真剣に考えています。まぁその前にスタッドレスでの運転技術を習得しなければなりませんが……、そして歳も……、厳しいかもです。
「反省」はしばらく書きませんので楽しみにしないでくださ~い。
ではでは。

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