■思わず泣きそうになるくらい、とても美しく素晴らしい曲・・・レッスンで深く感じられると・・
■ライスト視聴可+新プロ成功をSEIMEIが祈り魔を払うかのような・・
■サニーホールでの授賞式後(次回チャリコンのホールには実は思い出が・・)
■新聞に大きく掲載⇒年齢制限のない応募制演奏会実現(プロもアマも)
■■10月16日(日)東京で演奏します。今度は北欧の音楽を・・
楽譜白い系(音符少な目)のリストの
美しい曲のご紹介です。
■リストは技巧派?~リストの易しく美しいピアノ曲~
野谷恵
リストの曲は派手で技巧的・・・というイメージがあります。
「技術を見せる為の曲」等といわれることも実際にあります。
リストに対する最大の誤解と思う点です。
確かに練習曲など、技巧的な曲はありますが、練習曲の中にさえ、
(沢山の音に埋もれたいくつもの美しい声部の絡み合いを表現できれば)
素晴らしい音楽が隠れています。まして、宗教的な作品や、
他の分野の芸術作品にインスピレーションを得て書いた作品などは、
本当に精神的に深く、感動的な曲が沢山あります。
また、リストは非常に多作で、眩暈がするほど膨大な作品があり、
静かな曲、易しい曲も実は沢山あります。
ここでは、リストの、技巧的には易しい曲の中から、
美しい曲や、精神的に深い曲を、幾つかご紹介します。
■ノクテュルヌ「夢の中で」Nocturne En re've は、比較的有名な曲です。
題名通り、夢見るように儚げで、長いトリルがさらに繊細な雰囲気を醸し出す
非常に美しい曲です。2ページ程の長さです。
■ロマンス Romance は、何故あまり知られていないのかが、
本当に不思議なくらい美しい曲です。4ページくらいです。
この曲について詳しく知りたいとのご質問が掲示板にありましたので、
そのお返事をここに追記します。
Malinconico espressivoの指示がある、切なく感傷的な曲ですが、
最初は単旋律で現れるメロディーが
途中からオクターブになってpiu agitatoの盛り上がりも見せます。
音符の数は多くはありません。
形は大ざっぱに言うと2部形式にコーダがついたもの。
細かく言うと、最初、2小節のアルペジオのイントロがあり、
ホ短調の8小節のAが2回繰り返された後、
ト長調とト短調を行き来してホ短調に戻るBがあって・・・・
・・・・でも、こういう「詳細」をいくら書いても、
この曲がどんなに美しいかは表現できません。
音楽って・・・言葉では絶対伝えられないですよね。
詳細よりは、「とてもきれいです。」とだけ、言いたくなるような曲です♪
楽譜は、十数年前には日本の出版社の曲集にも入っていたのですが、
それは今は絶版になっているので、外国版の取り寄せになると思います。
同じロマンスでも、■忘れられたロマンス Romance oublie'e の方は、
孤独で切ない感じ・・・・。
ロマンスの甘い美しさに比べると少し地味なようにも感じますが、
その切なさを感じて弾いて頂ければ、美しさもお分かり頂けると思います。
元は室内楽曲でした。これも4ページ程です。
オペラの編曲作品は、死ぬほど難しい(笑)曲が多いのですが、
ワーグナーのオペラ「ローエングリン」からの編曲作品である
■エルザの夢 Elsas Traum は、技術的には容易です。
ただ、実際のオペラでは長い場面を、たった3ページに凝縮したという
内容の濃さや多さがあり、音楽的には、まとまりよく弾くのは、
少々難しいかもしれません。
(でもとても美しい曲です。オール・リストのリサイタルで取り上げました。)
■5つの小品 Fu"nf Kleine Klavierstu"cke は、音楽的にも理解しやすく、
意外な美しさがあり、「え?これがリストの曲?」と思われるかもしれません。
派手ではないけれど、魅力ある曲集です。
恋愛関係にあったと思われる、才能あるピアニスト、マイエンドルフ男爵夫人のために
書かれたとのことです。5番だけが3ページ程で、他は1~2ページです。
有名な曲でも、■慰め Consolations の1番や2番は技術的に簡単で、
しかも美しく、2番等は最も有名な3番より美しいかもしれません。
1番は1ページ、2番は3ページほどです。
晩年には僧籍を得て、常に僧衣で姿を現したリストを考える時、
欠かす事のできない宗教性、神への祈り・・・。
宗教的作品は意外と技術的に易しい曲が多いのですが、
精神的には深く、華やかさや甘さからは遠いものがほとんどです。
でも、それぞれに深い祈りがあり、■アヴェ・マリア Ave Maria
(複数ありますが、一番短い2ページの作品が易しい)や
■聖ドロテーア Sancta Dorothea(これも2ページ)のように、
清らかさに満ちた曲の中に、リストの意外な横顔を見出せます。
最晩年のピアノ曲は、技術的にはさほど難しくはありませんが、
涙も枯れたような静かな哀しみや、
(近代音楽の和声に影響を与えた)改革的な調性感による
不安定さや不穏な雰囲気などがあり、
演奏するのは精神的に難しい部分があると思います。
■灰色の雲 Nuages Gris は比較的有名ですが、他にも
■諦め Resignazione 、■瞑想 Recueillement など、いずれも短く、
1,2ページの曲ですが、意味深くやや重い、大人の音楽です。
ここでご紹介したのはごく一部ではありますが、
興味を持たれた曲があったら、是非、弾いてみて下さいね。
(文字の後の"はウムラウトです)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その後、読者の方からの情報で分かりましたが、現在、「Romance」は、
外国版でも絶版になっていて楽譜が入手困難だそうです。
東京文化会館資料室で閲覧することができるようです。
Hさん、ありがとうございました。
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以上は2002年か3年頃の記事です。
現在は、調べている時間なくUPしましたが
http://www.musse.jp/scores/detail/PTNA-005064
こちらで入手可能とのことです。
kさん、ありがとうございます。(^_^)
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10月16日(日)東京板橋区のフレンチレストランで
日本グリーグ協会主催ランチコンサートに出演します(リンク)。
詳しくは↑リンクした記事をご覧ください。
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