黒目川と落合川でスズメが群れるようになりました。ミゾソバの実を食べていた数十派がいっせいに飛び立ったり、木の枝に群がって騒がしく鳴いていたり。スズメはおしゃべりなので、実に賑やかです。そんなときに、一度だけパンと手を打ってみる。鳴き声がぴたりとやみ、辺りが静まりかえります。しばらくの間、スズメたちは実を潜め、飛びたちもしません。そのうちに、１羽が木の枝から飛び立つと、２羽３羽と続いていきます。そして、群れ全体が移動していきます。
　川の土手で群れているスズメたちを見かけたら、少ずつ近づきながらシャッターを切ります。しかし、だいたいは気づかれて、対岸に逃げられてしまいます。大事なのはここからです。群れていたのは、おいしい食べ物があるからで、人さえいなければスズメたちは戻ってきたいはず。なので、スズメの方を見ないようにして動かずにスズメを待ちます。そのうち１羽、２羽と戻り始めます。ただし、私からはまだ遠い。それでも動かずにいると、元の場所に戻ってくるスズメがあらわれます。だんだんとその数が増えたころ、ゆっくりカメラを構えてシャッターを切ります。
　下の写真は、止まっている１羽を撮っているのですが、周りに集まって来たスズメたちも入れて撮りました。スズメは追うと逃げますが、待っていれば来てもくれます。