混沌としているトコロがいい!

話が前後していまいましたし、説明しだすとものすごい物量になってしまうのですが、水戸市立国田義務教育学校にイギリスの巨人と日本の巨人の仲を日英の小学生たちと取持っているアーチストのお手伝いで大きなサンダルを作りに行ってきました。(わかんねえよなあ・・・これじゃ)

イギリスは面白いところで、日本と同じく巨人伝説が多いらしくて様々な巨人がいるようなんです。以前、看板のか元祖か?ということで、地上絵というかヒルフィギュアを紹介しました。(これ、おもしろいので時間があったら読んでください)

大串貝塚ふれあい公園(埋蔵文化財センター)のダイダラボウ・・・水戸市のHPより
大串貝塚ふれあい公園(埋蔵文化財センター)のダイダラボウ・・・水戸市のHPより

そして日本にも巨人伝説があります。ダイダラボッチとかダイダラボウと呼ばれているもので、近所の大串貝塚には大きなダイダラボウの像が建っています。

これまでも巨人が遊べる竹とんぼを作ったり、物語を作ったり、その物語で演劇をやったり、楽器や音楽を作ったりいろいろやってきて、どうも来年はついに最終章みたいです。(これまでの経緯はこのリンクで少しはわかるかもしれません

2015年には水戸芸術館のREMITO100の街中展示として「ダイダラボウの手」を作ったんでした。
2015年には水戸芸術館のREMITO100の街中展示として「ダイダラボウの手」を作ったんでした。
2015年には水戸芸術館のREMITO100の街中展示として「ダイダラボウの手」を作ったんでした。
僕はこの「おてて」部分を作るお手伝いをしてました。

で、今年は日英の巨人が出会った七つ洞公園(水戸市七ツ洞公園~日本有数の本格的英国式庭園だそうです)で、巨人がなくしてしまったサンダルを作ってあげて、落としたハンカチに絵を描こう・・・となったわけです。

1日目はまず、ネタ集め

まずサンダルの設計図を描き、必要な材料を想像します。
まずサンダルの設計図を描き、必要な材料を想像します。
それから2人の巨人が出会った七つ洞公園に絵に書くモチーフや、サンダル材料を探しにいきます。
それから2人の巨人が出会った七つ洞公園に絵に書くモチーフや、サンダル材料を探しにいきます。
「これ、巨人がぶつかって壊したんじゃね?」と子供達が再発見した日時計。よく見ると中央の日時計の針?が、グニャグニャと曲がっています。時間も狂っちゃってる感じ。
「これ、巨人がぶつかって壊したんじゃね?」と子供達が再発見した日時計。よく見ると中央の日時計の針?が、グニャグニャと曲がっています。時間も狂っちゃってる感じ。
「巨人の食料パイナップル。置いておいたら化石になっちゃったんだ」なるほどなるほど。探すと痕跡はずいぶんあるね!
「巨人の食料パイナップル。置いておいたら化石になっちゃったんだ」なるほどなるほど。探すと痕跡はずいぶんあるね!
そして決定的な発見。巨人の足跡。
そして決定的な発見。巨人の足跡。
「こうやって輪郭の線を描いちゃうと、ウソっぽくなっちゃって信じてもらえないんじゃない?」なんて話し合ってます。それも一理あるな。
「こうやって輪郭の線を描いちゃうと、ウソっぽくなっちゃって信じてもらえないんじゃない?」なんて話し合ってます。それも一理あるな。
「大きさがわからないと困るから、筆箱を置いておこうよ」でるなーーーー色々とアイディア。
「大きさがわからないと困るから、筆箱を置いておこうよ」でるなーーーー色々とアイディア。

2日目は製作

学校に戻り、ハンカチに七つ洞公園で探してきたモチーフを描き付けます。
学校に戻り、ハンカチに七つ洞公園で探してきたモチーフを描き付けます。

学校に戻り、ハンカチに七つ洞公園で探してきたモチーフを描き付けます。
スケッチと全くウリフタツに描けてる!
学校に戻り、ハンカチに七つ洞公園で探してきたモチーフを描き付けます。
池にいる魚。
学校に戻り、ハンカチに七つ洞公園で探してきたモチーフを描き付けます。
こんな風に口から水が出るヤツ。あるんですよね。
一方こちらはサンダル製作チーム。チームと言っても、絵を描いて飽きたものがサンダルに移動し、サンダルが飽きたらハンカチに移るといった、超ユルいチーム。
一方こちらはサンダル製作チーム。チームと言っても、絵を描いて飽きたものがサンダルに移動し、サンダルが飽きたらハンカチに移るといった、超ユルいチーム。
ベースは新聞紙。それに丸めた新聞紙を敷き詰め、また新聞紙を重ねる、小学生的ハニカム構造。
ベースは新聞紙。それに丸めた新聞紙を敷き詰め、また新聞紙を重ねる、小学生的ハニカム構造。
見て見て!ほぼ設計図通りにできあがったでしょ?
見て見て!ほぼ設計図通りにできあがったでしょ?
去年国田小の子供達が作った竹の楽器。イギリスの荒涼とした丘で今度はイギリスの小学生たちが演奏したのち、再びこの地へ帰って来ました。向こうの小学生のメッセージが竹筒に書かれています。日本語も書かれていたりして興味深い!
去年国田小の子供達が作った竹の楽器。イギリスの荒涼とした丘で今度はイギリスの小学生たちが演奏したのち、再びこの地へ帰って来ました。向こうの小学生のメッセージが竹筒に書かれています。日本語も書かれていたりして興味深い!

混沌としている

思うんですけど、子供達素直というか疑いがないんです。もちろん巨人のサンダルとハンカチに絵を描くワークショップなので、疑いを持った子はそもそも来ないのかもしれませんけど・・・

僕は巨人を見たことがないので、ぼくの思い描く巨人がこの世に存在するということを信じることはできません。でも、彼らは「巨人に会った」というアーティストの彼女の言葉を信じて一所懸命七つ洞公園でその痕跡を探しました。

そこには時間軸や巨人の大きさなど、数々の矛盾があるわけですが、けっしてそれら矛盾によって巨人の存在自体を消し去ることなしに様々な作業をこなしています。

一つの瑕疵というか矛盾だけで根本/全体を否定しない所がいいなあ・・・と、感じます。

子供達の頭の中は整理されず、いろいろなものが住みついて排除されない、混沌とした世界なんです。そこがいい!

で、もしかしたらぼくの思い描く巨人とはまた違った形で巨人は今の世に生きてるのかもなあ・・・と思うのでした。

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