看護師の新人さんたちの勉強不足って、こんなにひどかったっけ?
昨今、2-3年目の子でも、解剖学が全然わかってない子が多くて、そういう子たちだけに会ってるのかなと思いきや、そもそもがわからないままやってるらしい。
静脈注射ができないだとか、そういう問題ではなくて、解剖学が大雑把でもわかってないと、そもそもどこに刺してるのかもわかってなければ、その血管を通ってどこの臓器に運ばれ、代謝され、効果発現、もしくは副作用がでたかわからないということだし、副作用がなぜ起きてるかも気づきもしないということは彼女らに危機感を与えることすら無理だということに、学校側は気づかないのだろうか?
看護学校は、私の時代は8-9割は卒業したし、国家試験は意地でも通過しないと辛い実習の時間や勉強に割いた時間が報われないと、過密な中でも越えたものだけど、今は8割は打率がよくて、6割のところもあるんだとか…
いやいや、基本看護学生なんてこき使われて、
意味不明な重圧かけられて、
社会って怖いなとか、
患者さんって嘘つくなとか、
担当ナースに挨拶しただけでそのタイミングじゃないって怒られて、なんて空気が読めない自分がいるんだろうとか、
なんでずっと1人しか見てないのに異変に気づけなかったんだろう、知識が足りないよ、悔しい、
コミュニケーションってどう使うんだっけ?って、悩んで勉強して、泣いて、実習グループの子とディスカッションを無意識に始めてたりして、
後悔と反省ばっかで、気がついたらできるようになってることが一つや二つあって、
患者さんに笑いかけてもらったり、一緒にリハビリしたり、笑うってすごいな可愛いなって思えるようになってきたら、
もう3年生の怒涛の実習ラッシュラスト2クールだ!
こんな感じで、あっという間の割にずっと地獄のタダ働きが看護学校だと思うんだけど。
実習最中なんか毎日4時間でも寝れたら大した睡眠時間取れた!って感動するくらいだったもの。
勉強してもしても知らないことだらけで不安っていうのは当たり前。
でも、やれる精一杯をずっと耐え忍ぶ能力を積み重ねる、石の上にも三年みたいなもんだと思うんだよね。
もちろんやってる子もいるのかもしれないんだけど、まるで宇宙人と話してるように、心臓の右心房の次は右心室!ってすぐ答えられるのなんか脊髄反射、男女の区別くらい当たり前なことだけど、それもわからない子がいるってのは、もはや開いた口が塞がらないってこのことだと思う。
その事実は、現場で働いてる我々のがはっきり言って恐怖。
実習時間も減らされてるみたいだし、学校は何を考えてるのかね?
勉強はもちろん大事、資格をとるのも大事。
だけど、身構えみたいなものを作る実習でしか学べないことはもっと大事だよ。
卒業したら、すぐに死に直結することに関わらなきゃいけない。
勉強は、自分を守る為にも、患者さんを守る為にも、笑う為にもあるんだよ。
理不尽なことは私だってだいっきらいだけど、耐える時、悔しくて悔しくてしょうがなくても、やり遂げるだけやり遂げてから、文句なり学ぶことがなかったとか言ってみたらいいと思うよ。
それは、あなたの着眼点が狭すぎるから看護師に向かないよ。
人と話すのが前提だから、理不尽な患者さんもいる。その時、どういうスタンスをとるか学べる機会だったと思うよ。それに気づかなかったって、一つの視点であるのは言っておいて損はないかな。
どんな辛い状況もあとに活かす発想を作らないと、看護師で働くなんて無理だよ。
それだけは覚悟してから、権利主義主張を振りかざしてほしいな。
人はもっと平和に楽しく話せる機会を自分で作っていけるはずって、どっかに希望を忘れなければ、看護師はきっといい人生の時間でもあると思う。
なんて、ちょっと勉強しない怖さを知らない新人さんたちに気づいてほしいな。
勿体無いよ、せっかく人生の激動のドラマの最中にご一緒させてもらうんだからね。
◎日野ろい◎