夢のお告げを信じる?信じない? | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

「夢のお告げを信じるか、信じないか?」
これは非常に哲学的問題。
鎌倉時代の武士、すなわち、かの『滑川』で知られる青砥藤綱(あおとふじつな)は
時の執権・北条時頼が、夢のお告げで自分を重用するということを聞き知り、
「夢によって人を用いるというのならば、夢によって人を斬ることもあり得る。
功なくして賞を受けるのは国賊と同じである」
と言って任命を辞したという話がある。
この話、一理ある。
やっぱり、夢に振り回されるのはヤメにしたいところ。

夢と言えば『千夜一夜物語』の351夜の話に夢にまつわる話がある。
このストーリーを簡単に紹介すると、
「ある男が『お前の幸福(fortune)はカイロにある』という夢を見て、
バグダッドからカイロに旅立った。
着いたその日も暗くなり、宿も探せずモスクで眠っていたところ、
隣りの家に盗賊が入り、一味は逃げた。
だけども盗賊の一部がモスクに紛れ込んだという情報があり、
捕り方がモスクを調べたところ、そこで見つけたのは、かの男。
引っ立てられ、取調べとなり、ムチでイヤというほど打たれた。
取調官は、様子から判断して、
「お前は盗賊じゃなかったんだな。ところで何でカイロに来た?」
男は、ムチの痛みをこらえつつ、夢のお告げの話をし、
「カイロで得たものは、財宝ではなくイヤというほど棕櫚のムチで打たれただけ」
と言うと、取調官は
「お前は馬鹿なヤツだな。オレなんか夢のお告げなんか信じない。
この間の夢なんか、バグダッドの噴水のある家の下に
財宝が埋まっているという夢を見たけど、オレなんか、そんなものを信じて
バグダッドなんかに行かないさ。悪いことは言わない、早く帰りな」
男は釈放されて、バグダッドの家に帰った。
『噴水のある家』?それはオレの家だ。
この男が自分の家の噴水の脇を掘ると、黄金財宝がザクザク出てきた。
一生で使い切れないほどの財宝を得ました」
という話。

夢のお告げを信じるのがいい? 信じないのがいい?


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<了>