相互依存性と相対的独立性 〈実践編〉 | 柴の独り言!

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ICFなどのリハビリテーションに関することやペットの柴犬について気ままに書いてます。

リハビリテーション(全人間的復権)きらきら

行っていくためには、

環境因子や個人因子を含めた

生活機能(参加・活動・心身機能)全体を

把握する必要があります。

さらに、

現在の状態を把握するだけでなく

過去から現在、未来に向けての

時間軸も考慮していく必要があります。

※相互依存性と相対的独立性(ICF)


しかし、

それを頭の中だけで行うのは

そう簡単ではないです汗


そこで

私がよく行っているのが

生活機能(参加・活動・心身機能)と

アプローチを実践していくまでの思考過程

(現状評価・目標設定・課題抽出・アプローチ立案)

を軸としたマトリクスを使用して

アウトプットを行っています。


⇒相互関係確認シート

この表を使用して

アウトプットしてみると、

まんべんなく見ていたつもりが

意外と一側面ばかりに

気を取られていたんだな
・・・・

毎度気付かされます。


表の使用方法は、

まずは

今自分が把握している情報を

書き込んでみます。


そうすると…

結構隙間ができていたりします。


本来この表は

生活機能全体を把握できていれば

びっしりと埋まってきます。


つまり

隙間部分が見落としている部分になります。

後は隙間部分を評価して

赤ペンで書き足しておくと

頭の中が整理しやすくなります。


さらに、

この表で全体像を見ることで

生活機能の各レベル間のつながりと

アプローチ立案までの思考過程のつながりが

見えるようになります。


よく実習指導をしているスタッフが

「評価、目標、アプローチ、考察につながりがない」

と言って細かすぎる指導を行い

学生を混乱させている姿をよく見かけます。

これは、指導者自身がそのつながりを

大局的にとらえられていないだけで

学生のせいにして

自身を正当化してしまっているケースがとても多いです。

(中にはそうでないケースもありますが…)

話しを戻します。


この表では

生活機能(参加・活動・心身機能)を

階層構造でみることができるので

ADL(日常生活動作)分析もしくは活動分析、動作分析を

行っていく際の関連性や影響関係を見やすくなります。


この関係を把握することで、

どの部分にどのように関わっていけば

より効果的に関われるかが考えやすくなります。


そして、

思考過程をすべてのレベルでアウトプットしていくことで

その場限りのこま切れな関わりでなく、

一貫性のある行動や関わりが行えるようになります。


ICFは検査・測定の道具ではなく、

健康に関する関する分類であり、

リハビリテーション(全人間的復権)を行っていく上で

とても大切な考え方になります。

※健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること


この相互依存性と相対的独立性の法則を

使いこなせるようになってくることが

とても大切です。


私自身もまだまだ努力が必要ですが…
苦笑