主婦のイタリアひとり旅(最後の晩餐と片岡シェフ編 )
(単語を前後入れ替えるだけでだいぶ意味が違いマスネ)
最初のだと「片岡シェフと最後の晩餐をした!」みたいデスネ。
本日の突撃はミラノのAl Portです。前述の片岡シェフはイタリアンの巨匠で日本のアルポルトのオーナーシェフですね。ミラノとは姉妹店ではございませんが、ミラノ時代の片岡シェフが足繁く通ったといわれるお店。
人気店&イタリア語ということでドキドキしながら予約の電話をかけましたが、アッサリと英語が通じたのでひと安心。
のわりに、行ってみたらお客は私のみ!
のちに下の写真右奥のテーブルにマフィアのドンみたいな厳ついグループが来店することになります。
日本語のメニューが出てきて唸りました。おぬしもなかなか。
ふくよかなマッシモという青年が今日の給仕をしてくれます。
三瓶と渡辺徹を足して割ったような、ものすごい安心感のある風貌です。
ちなみに何故彼の名前を知っているかというと、別のウエイターさんが
「マッシモと写真撮りなよ!僕がシャッター押すから!」って
一緒に写真を撮ってくれたからです。
私が日本人とわかるやいなやのサービスでした。
「日本人は写真が大好きだよね」って。
マッシモと相談の上、決まったメニュー。
ひと皿目はこちら↓↓。
見た目はやっすい学食のメニューみたいでございましょう?(失礼失礼)
それなのに、一口食べましたら、ニンニクのかほりフワーッ、よく煮込まれて味わい深いトマトソースがフッワー、そしてクルクル丸まったよくわからない食材の弾力を楽しんだのち、ニンニクトマトがフワーッと香る。このひと品は一体なんなんですかね?(マッシモに聞け!)
ちなみにこれは注文していません。
日本の居酒屋で言うところの「お通し」的なものなんでしょうか?
前菜には生手長海老とお刺身の盛り合わせ。
「ちょっとずつ色々食べたい」と言ったら、優しいマッシモが
半量で半額でサービスしてくれました。これで満腹になる前に色々食べられるぞ。
生手長海老を一口食べ、ほっぺを抑えて悶絶しました。
甘い〜。ねっとりー。海老からふんわり磯の香りが漂い、お口の中で甘みが広がりますも、ねっとりしているのですぐには喉を通らずに口の中に留まってくれます。
幸せを噛み締める。砂糖の甘さじゃない甘さってなんて美味しいんでしょう?(意味不明)
マッシモの目を盗んで、海老の頭のミソをちゅうちゅう吸いました。(お行儀!)
もうスウェーデンには帰りたくない。このままずっと生手長海老を食べてミラノで暮らしたい。
「生手長海老のためにミラノに移住計画」、、、進んでしまいそうです。
続きましてウニのパスタ。こちらもマッシモの計らいにより半量半額。
ただ、しょっぱいを通り越して、塩を食べているみたいでした。
「味濃いめ」っていうレベルではない。
パスタが半量なのに1人前の塩を入れたのではないかと推測。
そしてメインの手長海老のグリル。これは半量ではなく丸々いただきます。
これがまた悶絶の美味しさ。味付けは塩とレモン。素材が良ければ調理法はシンプルでいい。ってよく聞きますけれどそんな教科書通りの優等生な一品。
ただ、手長海老の手の部分は一切食べられないのが残念。飾りか?
パスタを食べ出したあたりから、マフィアのドンみたいなごっついイタリアのおじいちゃんと、その手下&イタリア女性が来店していました。
このグループがまあ身振り手振りがすごくて、チラ見しながら楽しませてもらいました。
舞台俳優でもそんなにオーバーじゃないよ?ってくらい。
最後にデザート。ここから写真がないのは隣の席にお客さんが来てしまったからです。
もうこれ以上の写真撮影は断念。
デザートをマッシモに相談しました。
「さっぱりしたいならアイスにエスプレッソをかけたアッフォガートはどう?」
「エスプレッソかあ。アイスにお酒をかけて食べたいです。でも度の強いお酒は嫌」というリクエストに答えてくれ、
「ブランデーとかは嫌なんだね?じゃあグランマルニエはどう?もうちょっと軽いよ!」とのこと。
それ良さげ!マッシモ!グッジョブです!
出てきたのは、大きなアイスクリームが3玉。
そこへグランマルニエじゃぶがけ。お酒の海でアイスが泳いでいました。
これが美味しくて、スウェーデンに帰ってきてからもアイスにグランマルニエじゃぶがけで食べています。推奨ペアはMovenpikというスイスのチョコアイスにグランマルニエじゃぶがけです。
カプチーノも飲んで大満足。
この頃になると続々とお客さんが来て満席。
イタリア人って食事開始が遅いみたいです。
出口のところで、オーナーだというイタリア人男性と写真撮影。
と、言いますのも先ほどマッシモと写真を撮ってくれたウエイターさんが急に現れて
「この人はオーナーです。写真を撮りましょう!」って言って
あれよあれよと写真に収まる。
ついでなのでそのオーナー氏に「東京のアルポルトにも行きました」って言ったら
「そうか!カタオカは俺の友達だ!」と俄然喜び出しまして、
写真もあるホラ!と見せてくれたのが下のお写真。あ、ほんとだ片岡シェフ(右端)
フレンチの坂井シェフも。
件のウエイター氏が額に入れられた片岡シェフの写真をパチパチ撮ってくれました。
彼はこの店の写真担当なのか?
ちなみに東京のアルポルトは美味しいです。色んな支店があるけど、西麻布の本店で
コースではなく単品で頼めば間違い無いと思います。
ちなみにですが、片岡シェフの奥様の話によると、「イタリア修行時代は働きづめで
クタクタに疲れて帰宅し、毎晩靴を履いたまま倒れこむように寝ていた。」とのことです。
人の上に立つには、何かを成し遂げるにはそのくらいしないといけないんだなあ〜自分には出来ないなあとぼんやり思ったことを覚えています。
さてお店を後にして向かいますのは因縁の「最後の晩餐」
ミラノの風景を楽しみながら。子連れじゃなくて一人で街歩きって贅沢。好きなところで立ち止まったり、興味がある建物をじっくり観察したり。普段は子供たちの興味に付き合ってカエルやカタツムリを観察したり。小石を観察したりなので。
壁画の予約は15:15です!
遅れたら大変。
ということで前のめり気味に到着したら15時にもなっていない。
時間があったのでチケット売り場でオーディオガイド日本語版を借りました。
この時にデポジットでIDカードを人質に取られるので、借りたい人は持参するのを忘れないで!
ちなみに受付は昨日と同じ中年のイタリア女性2人組。
凄く冷たくて、何か聞いても面倒くさそうに座ったまま指さしたり
「こっちじゃない、あっち!」とかぶっきらぼうです。
態度悪っ。と思っていたところへ
誰もが振り返るほどの格好良いイタリア人男性が入ってきた。
「ボンジョールノ〜」
この2人、速攻立ち上がりましたよね。そしてめちゃめちゃ笑顔。
何を言ってるかわからないけど、笑顔を絶やさずに接客してる。
出来るじゃん。
帰ってオタク君にこの話をしたら
「あっはっはー。さすがイタリア人!格好良い人に弱いんだねー」と爆笑。
「イタリア人が仕事をすることを期待しちゃダメ」とも諭されました。
たしかに。
さて、満を持しての最後の晩餐です。
どんっ。
修道院の壁に書かれたというこの壁画。500年くらい前ですかね。
絵画と違って、ここに来なければ見ることが出来ません。
ミラノに来たら買い物なんてしてないで、鑑賞されることを猛烈にお勧めします。
感想は、、、私の胸の中にそっとしまっておきます(プロポーズの言葉を聞かれた時の芸能人か!)
同じ部屋の中にあるもう一つの壁画。
十字架に架けられたキリストの元にしがみつくマグダラのマリア。切ない。
最後の晩餐を見終わったら教会の内部を見学。
間違っている日本語がかわいい。
きらびやかではないが、こじんまりとして良い感じ。
教会の後はスフォルツェスコ城へ。
高層建築のお城が好きだから物足りない。
でもなぜか入場料を無料にしてくれました。
16:30すぎたら無料だよって言われた気がする。
私が行ったのは16:25だったので5分待って無料で入りました。(たぶん)
ミラノは見所があんまりないって言われるけど、
美味しいイタリア料理が食べられたので満足です。
しつこく続く。