今日は快晴で一番奥の山並みまで見える。雪をかぶって白銀に輝やく峰もある。まだ十一月半ば過ぎだが、冬到来を感じさせる。曇った日も雨の日も台風の日にさえ、ふと生きている息吹を感じる瞬間がある、しかし永遠が見える気がするのは遠い山並みが見渡せる快晴の朝だ。
朝日を感じながら静寂の中でコーヒーを脇にゆっくり新聞を読める日曜日は有り難い。
全国紙というのは朝日毎日日経読売のことだが、玉石混淆とはいえ罵詈雑言はなく、なるほどああそうかええそうなのかと読める記事が多い。数多い優れたものこと人を紹介した記事がある。習い性となった批評精神や仕事柄の視点から抜け出せないところはあるかもしれないが、自分は自由で寛容な世界を志向していると思う。様々な主義主張があるけれども、一番確かなものは美しさだと考えるようになった。審美眼は育ち磨かれるものだと思っている。難しいことや複雑なことの理解は誰にでもできるものではないが、美しさはわかるような気がしている。