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ブギウギ マエストロ 

 先だって、ダブリ買いの未着分、Doctor's OrderのCDが届きました。
 何とも切ないです。
 封を開けずにそっと保管しておきました。

 一方、同じDoctor's Orderの先月末に発売された(はずの)最新作は、未だ届きません。
 ただ、ショップのサイトのステータスが変わり、処理済、カード請求済となったため、その通りなら配送中ということになります。
 ショップからの発送通知は来ていませんが…。

 さて、気を取りなおしましょう。
 今回は、スウェーデンのロックンロール・バンド、The Refreshmentsの鍵盤奏者、Johan Blohm先生の最新ソロ作(13年)を聴きました。

johan blohm1.jpg

Reborn man
Johan Blohm

1. Hot Mess (Rick King)
2. There Won't Be Anymore (Charlie Rich)
3. Big Big City (Moon Mullican)
4. If I Could Change You (Carl Mann, Kelton Herston)
5. Reborn Man (Joakim Arnell)  
6. She's Not Really Cheatin’ (R. Chaffer) 
7. Bad Case of a Broken Heart (R. Daniels, M. Daniel)
8. Cold Day Light (Joakim Arnell)
9. Paradise Coast (Joakim Arnell)
10. Where Ever I Turn (Eva Eastwood) duet with Eva Eastwood
11. Little Ol' Wine Drinker Me (Hank Mills, Dick Jennings)
Bonus Tracks
12. Rocket 88 (Jackie Brenstoan n)
13. Bada Bing Boogie (Johan Blohm)


 はっきり確認してはいないんですが、多分ソロ2作目なんじゃないかと思います。
 そこで、前作がどんな感じだったか、確認しようとしたところ、何ともデジャブっぽいことが起こってしまいました。
 持っているはずの前作が見当たらないのです。(まただ !!)
 ジャケ写には、猛烈に記憶があります。
 しかし見当たらないのです。
切ない出来事は尽きないのでした。

 さて、気を取り直して、本作の参加メンバーを紹介します。
 次のとおりです。 

Johan "JB" Blohm : vocals & Piano
Jonas Goransson : guitars
Ulf Holmberg : guitars (2,4,7)  
Robin Olsson : guitar (1)
Joakim Arnell : bass, acoustic guitars and backup vocals
Goran Holmberg : bass (2)
Mats Forsberg : drums
Linda Gail Lewis and Eva Eastwood :backup vocals
J.T. Holmstrom : saxophones on Rocket 88

 このメンツを見て、1曲目の"Hot Mess"を聴いたあと、私は、「これって、Johan Blohmがメインでリード・ボーカルを取っているRefreshmentsの新作に過ぎないんじゃないの?」…と思わずつぶやきました。

 上記リストのうち、ギターのJonas Goransson、ベースのJoakim Arnell、ドラムスのMats Forsbergが、Refreshmentsのメンバーで、ここにJohan本人が加って勢揃いというわけです。
 ついでに言えば、今回サックスで1曲参加した、J.T. Holmstromは、Mikael Finell(sax)脱退後の作品(13年作)でゲスト参加していた人です。

 サウンドから曲のスタイルまで、Refreshmentsそのものと思えた冒頭の1曲でしたが、どうやら私の早合点でした。
 その後の展開が違っていたのです。

 おそらくは、というか当然かも知れませんが、その後は、Johanの嗜好が現れた曲調、スタイルの曲が続いていくのでした。
 結果的に、Refreshmentsを即座に連想する曲は、最初の1曲だけでした。
 (こうなると、なおさら前作が気になります。)

johan blohm3.jpg


 さて、カバー曲を見れば(聴けば)、本人の趣味嗜好の傾向が推察できます。
 まずは、無心で次のリストをご覧ください。

2. There Won't Be Anymore (Charlie Rich)
3. Big Big City (Moon Mullican)
4. If I Could Change You (Carl Mann, Kelton Herston)
6. She's Not Really Cheatin’ (R. Chaffer)
12. Rocket 88 (Jackie Brenstoan)

 他にもカバーがありそうですが、私の知らない人はオミットします。
 
 上から順に
2. チャーリー・リッチ
3. ムーン・マリカン
4. カール・マン
6. モウ・バンディ
12. ジャッキー・ブレンストン
 のカバーです。

 このうち、私が最も親しんできた曲は、"Rocket 88"です。
 これは、まず曲がいいですね。
 私は、ブルース・ハーピストのJames Cotton盤をよく聴いた記憶があります。
 ジャッキー・ブレンストンは、この曲のみというイメージですが、バックを務めたアイク・ターナーはその後有名人になりました。
 これはサンで録音され、チェスで出されたものですね。

 チャーリー・リッチの曲は、サンが初出で、その後RCA(?)あたりで再録音している曲だと思います。
 本盤のアレンジは、おそらくRCA盤がお手本だと思います。
 サン盤は、ミディアム・スローのブルージーな3連メランコリー・アレンジでした。
 こちらは、明るいエイト・ビートです。

 ムーン・マリカンの曲は、おそらくキングですね。
 ヒルビリー・ブギ・ピアニストで、Nick Loweが"Seven Nights To Rock"をやっていました。
 私は、"I'll Sail My Ship Alone"あたりが好きでした。
 Merrill Mooreと並んで、Jerry Lee Lewisの師匠(先輩?)的な人です。
 ここでは、ピアノは目立たず、ギターのトワンギーなプレイが耳に残ります。

 サンのピアノマン、カール・マンは、モナリザの人ですね。
 ロックンロール(ロカビリー)版「モナリザ」です。
 今回の曲は初めて聴きました。

 そして、モウ・バンディは、ここまでの流れのピアニストつながりを切ってしまいますが、手ぶらかギターの人だと思います。
 曲は、コロンビアからのヒットらしく、やはり初めて聴きましたが、ミディアム・テンポの良い曲です。
 この曲のみ(多分)、メンツ一覧にはありませんが、スチール・ギターっぽい音が聴こえます。

 さて、こうやってカバー曲を聴いていくと、いかにもピアニストのソロ・アルバムという感じで良いですね。
 Refreshmentsのパブリック・イメージとは違い、ミディアムの歌もの+ピアノ・ブギという感じで、黒人白人の別なく、良い曲をチョイスした、思いのほか美味しいアルバムでした。

 あわせて、1曲目やその他のJoakim Arnellの作品が、従来のRefreshmentsファン向けの欲求に応えています。
 ちなみに、Joakim作品では、アルバム・タイトル曲の"Reborn Man"が、"Mystery Train"に似たリフ・パターンを持つ曲で、唐突かもしれませんが、私はサン・レコードへの敬意みたいなものを感じました。
 なぜなら、これは推察ですが、本盤のボートラである"Rocket 88"が、他の曲と違い、Sun Studioで録音されているからです。
 時期的にいって、Refreshmentsの13年作、"Let It Rock - Chuck Berry Tribute"が、サン・スタジオで録音された際のアウトテイクの可能性が高いです。 

 個人的な結論を言わせてください。
 本作は、Refreshmentsのピアニストのソロ作として、盲信的な既存のファンの期待にも配慮しつつ、一方で、「また金太郎飴的なアルバムなのかな」と予断を持って聴いた普通のファンの予想をも裏切る、中々のバラエティに富んだ好盤になっていると思います。
 若干点数が甘いかもしれませんが、予断を持って聴いてしまった、私の今の素直な感想です。
 
 PS
 10曲目の"Where Ever I Turn"でデュエットしている、Eva Eastwoodは、レーベル・メイトの女性シンガーで、多くは知らないのですが、60年代アメリカン・ポップス風の曲を得意としているシンガーです。
 私は、かってに北欧のコニー・フランシスなんて呼んでいます。



本盤のプロモ動画をどうぞ。




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