■帰りを待つ「黄色いリボン」あふれる韓国 | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。

国民の追悼の列が並ぶ安山壇園高近くの合同臨時焼香所。



●合同臨時焼香所を訪れる追悼の波


小潮期で流れが遅くなり、絶好の時を迎えた救助8日目、官民軍の合同救助チームによって必死の捜索が行われましたが、いまだ生存者救出には至っていません。この絶好の機会である小潮期は明日までだということです。


今日、安山壇園高から200mの距離にある安山市のオリンピック記念館には、犠牲になった生徒と教師たちを追悼するための合同臨時焼香所が設けられ、すでに葬儀まで執り行われた学生と教師たちの写真と位牌が並べられる中、朝9時からたくさんの市民たちが焼香と追悼、そして支援金の寄付に訪れました。


午前10時から午後10時までは、シャトルバス8台が運行するということで、これからも多数の市民が訪れそうです。俳優のチャ・インピョさん夫妻も訪れてニュースになっていました。


なお、被害者に対する支援金は、新たに、大韓歯科医師協会が2億ウォンを寄付したのに加え、俳優のチャ・スンウォンさん、ハ・ジウォンさんもそれぞれ1億ウォンを寄せ、また、大韓イエス教長老会蚕室教会はイースターの献金1億7000万ウォン全額を大韓赤十字社に寄付したということです。



●壇園中学校にも及ぶ深刻な衝撃


焼香所を訪れた追悼客は、壇園高校前にも多数訪れ、校門前のボードに「希望を持って待つから」、「空っぽの教室を満たして」、「早く戻って美味しい給食食べよう」などのメッセージを残しています。献花と共に、寒さを慰めるカイロや、空腹を慰めるパンやジュースなどが供えられています。


特にその中のメッセージで、学校を訪れたある追悼客の絵付きの手書きメッセージが胸を打ちました。「家族の方々ではない私たち国民にも感情が許されるなら、その許された感情さえも申し訳なくすまないです。子供たち、本当にごめんなさい。あまりにも寒く怖かっただろうに、手をつかんであげられなかった…。ごめんなさい。いつまでも祈り、待つから」とあります。


今回の衝撃は、壇園高校と共に、壇園中学にも及んでます。被害学生に同中卒業生が104人おり、同中在学生の兄と姉が32人いるためです。そのうち無事救助されたのは9人にしかならず、在学生十数人は父母と共に現場に行っています。昨日紹介したチョ・アルムちゃん(13)もその一人です。また、犠牲者の担任だった先生もひどい衝撃に陥っており、中学校のほうも相談士を配置し、心理安定プログラムを実施する必要があるということです。



●作曲家ユン・イルサンさんが曲献呈


また、数々のヒット曲を作曲した作曲家のユン・イルサンさんが、事故で亡くなった犠牲者に捧げたピアノ曲『どうか(부디)』を公開して話題になっています(→クリックして待つと流れるはず)。「犠牲者の方々を思い、彼らの魂を称え、小さな演奏曲を献呈します。『どうか』…どうかそこでは幸福であることをお祈りします


イルサンさんは、同曲を制作した動機について、ツイッターに「作業をしようとしても、しきりに子供たちが最後までしがみついて切迫した瞬間が浮かんできてつらかった。この音楽が最後に逝く道で小さな同伴者になることができたらと思う。してあげられることがこれしかなく申し訳ありません」と書いています。


また、「失踪した子供たちにこの時代を生きている一人の人間として、本当に申し訳ない。誰かを責める前に『私自身はこのすべてのことに完全に堂々といられるのか』を考えさせられる。恥ずかしくない大人になるよう努力して努力しなければ…。本当に多くの悟りをくれた」とも書いています。



●広がる「黄色いリボン」キャンペーン


さらに、昨日から韓国では、「黄色いリボン」キャンペーンが国民の間に拡散しています。生存者の無事帰還を願い、希望を高め、その家族らを励ます意味で、「一つの小さな動きが大きな奇跡を」、「決して一人では歩いていかない」、「奇跡を待っています」などの言葉と共に黄色いリボンが描かれた画像をプロフィール写真として掲げます。今、韓国のネット上では、それぞれに思いを込めたリボンたちがあふれています。スターの多くも参加しています


この黄色いリボンには、米国で兵士の家族が戦場からの無事帰還を願って樹に結んだことに由来し、「無事に戻ってきて」という意味がこもっています。今や全国各所にリボンが結ばれるとともに、体やカバンにリボンを結んで歩くことも行われています。あるプロ野球球団は、右腕にリボンを結んでグラウンドに立ったということです。


またこのキャンペーンを始めた大学生の奉仕サークル連合であるALTが、その絵をただの黄色いリボンではなく、蝶の形にしたのは、いわゆる蝶の小さな羽ばたきが大きな台風をも起こし得るというバタフライエフェクトになぞらえて、「小さな動きが大きな奇跡を生む」という願いを託してるのだということです。



すでに葬儀まで執り行われた学生と教師たちの写真と位牌が並ぶ。



俳優のチャ・インピョさん夫妻も訪れてニュースに。



壇園高校校門前に捧げられた花とメッセージ。



学校を訪れたある追悼客の手書きメッセージ。「家族の方々ではない私たち国民にも感情が許されるなら、その許された感情さえも申し訳なくすまないです。子供たち、本当にごめんなさい。あまりにも寒く怖かっただろうに、手をつかんであげられなかった…。ごめんなさい。いつまでも祈り、待つから」



学校周辺の樹にも皆、黄色いリボンが結ばれています。



珍島の芸術文化団体総連合会会員30人が珍島郡室内体育館前の道路から始めて、黄色いリボンを結んでます。リボンには「家族皆、元気を出してください」、「希望を失わないでください」と書かれてます。



光州YMCA錦南路本館入口「危険からお前たちを守ってあげられずごめんなさい」と書かれた横断幕前に、黄色い短冊が並んでます。「恥ずかしい大人たちのために花咲き得なかった蕾の子供たち!」
「家族の懐に必ず戻ることを祈る」、「お前たちに会いたいなあ」



江原道春川市鳳儀洞の江原道庁前市民広場にも、昨日午後から行方不明者無事帰還を祈るリボンが。



ソウルの清渓広場でも、市民たちの切なる願いを書き込んだ黄色いリボンを結ぶキャンペーンが。



一人の中国観光客が、中国語で無事に帰ることを願うメッセージのリボンを結んでいます。



今、韓国のネット上では、それぞれに思いを込めたリボンたちがあふれています。



スターの多くもネット上でのリボン掲げ運動に参加しています。



日本語でもつくってみました。よろしかったらご利用ください。



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