■ビョンさまの感情線たどって美しい経験をする人生作品! | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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「彼からすべてのことが消えた」


すでにいろいろ面白いものもあった今年の韓国映画ですが、個人的好みで一番気に入っているのが、今年観た2本目のイ・ビョンホンさん映画である、この『シングルライダー(싱글라이더)』(イ・ジュヨン監督)です。とても不思議な主人公の言動の秘密がやがて明らかになるというどんでん返し映画ですが、それが異様なものではなく、自然に私たちの現実とつながっているように感じる、“空気の親密感”がとっても魅力的な作品でした。♪ヽ(´▽`)/


何より最初の新鮮な感動は、「ああ、ビョンさまもこういう映画を撮るんだなあ」ということでした。今年1本目に観た『マスター』(チョ・ウィソク監督)のほうは、ベタベタのビョンさま印派手派手犯罪アクションでしたが、今回のこの映画もほとんど同じような「危険なビジネスを通して大勢の庶民の金を無にしてしまった主人公」から始まるのに、そのゆく先が、完全に180度逆方向に流れていく、というのが新鮮でした。


スターの出る作品が、過剰な刺激に飢えて、あまりに現実から離れがちである昨今、自然に私たちの生き方を振り返り、大切なものに気づかせてくれる、女性監督ならではの美しい人生劇がよかったです。平凡な証券マンの苦悩を演じるビョンさまが、限りなく親しみ深く思え、こういう作品にもっと出演してほしいなあと思いましたよね。(*´▽`)


奥さん役のコン・ヒョジンさんも、旅人役のアン・ソヒさんも大好きな俳優さんであったことも、この映画が素敵に見えた理由だと思いますが、でもその中でもやはり、ビョンホンさんの日常的でストレートな演技がよかったです。たとえば、最後のほうに主人公がただ悲しくて悲しくてオイオイ泣く、というシーンがあるのですが、こんなに純粋に泣くイ・ビョンホンさんの演技を、こんなにしっかり見ることができてどれほど幸せかと思いました。


という感じで、全体的に表情や状況だけで丁寧な感情の経験を重ねていく組み立て方がとてもよかったのですが、実は、先月、この映画と前後して観た『コーヒーメイト(커피메이트)』(イ・ヒョナ監督)も同じ理由でよかったんですよね。そちらは、カフェで出会った女性(ユン・ジンソさん)と男性(オ・ジホさん)の二人が、とにかく向かい合って話す、ただそれだけの対話日常劇であり、心理劇でしたが、それもとっても印象に残りました。なぜか、そういう二つの素敵な作品から深い洞察を得た先月3月だったなあと思います。特殊な感情線をたどりながら美しい経験ができる、そんな作品としてお勧めです!ヾ(≧∇≦)〃♪



【あらすじ】 彼がいなくなった。彼からすべてが消えた。

証券会社の支店長カン・ジェフン(イ・ビョンホン)。安定した職場と家族、成功した人生だと思っていた。

ある日、不良債権事件ですべてを失った彼は、妻子がいるオーストラリアへと向かう。

しかし、別の生き方を準備している妻のスジンをのぞき見てしまい、声を掛けることもできず、突然行方をくらましてしまう。

完璧な家庭、消えた夫、誰も知らなかった彼の衝撃的な真実が明らかになる。





















映画『シングルライダー(싱글라이더)』(イ・ジュヨン監督)予告編。

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