乗らずに済むなら乗りたくないけど

 

  乗らずにいられぬ訳もある …

 

 

 

 

       

 

 

 

 

 

 

昨日、買い物に出かけたスーパーのお客様コーナーで

 

私の横でメモを取りながら、携帯片手の女性の会話が

大きな大きな声なので、聞くつもりがなくても丸聞こえ。

 

もしもし~!今ね、スーパーの駐車場で主人の車が

停まっていた車にちょっと当たったんですよ。

 

その時、歩いている人にもちょっと当たって

その人、手が痛いと言っているんですよ~

 

 

 

    

 

 

 

 

 

 

駐車場チケットの処理を終え、待っていた夫に

どうやら駐車場で事故が起きたようだと伝えながら

 

帰宅のために駐車場に向かったら

 

そこには、今まさに到着したばかりのバイクのお巡りさんと、

 

車を指さす高齢の男性と、困った顔して立っている

作業着姿の若い男性の姿があったのですが

 

指さされた先を見てみれば、ちょっと当たったどころか

どうすればあんなに凹むのかというくらい

 

後部全面がデコボコになって斜めに停まった

 

 

 

  黒い軽自動車がありました …

 

 

 

 

     

 

 

 

 

 

きっとこれも、ここ最近、嫌というほど耳にする

 

アクセルとブレーキの踏み間違いだろうと夫と話した、

まさにその夜、動物病院に車がバックで突っ込み

 

待合室にいた40代と50代の女性が怪我をしたので

運転していた男性が逮捕されたというニュースが流れ

 

それもやはり運転手は、80歳という高齢でした。

 

怖いねぇ。いくら自分が気をつけていても

相手がどんな人か分からないもの

 

気をつけようがなくて不安だと

その夜の私達は、自分が被害に遭う側の立場として

 

 

 

  その事故を語りましたが …

 

 

 

 

 

 

今日の母との電話の話。

 

足が弱って、押し車がないと外に出られない近所の方が

久しぶりに、母を訪ねてきてくださったそうです。

 

雪があったら押し車が動かないので

自分の足で行くのは無理だけど、ダメ元で来てみたら

 

母が家の裏の道まで雪をかいてくれていたので

来られて良かった、嬉しいと …。

 

その時、その方が話したそうです。

 

週に一回、整形外科に通うのに乗っていた

病院からの送迎車が、近々廃止となってしまうかも。

 

そうなると、若い者は仕事があるし、

バスには一人で乗れない自分は

 

医者に通う手段がなくなり困るのだと …。

 

それでなくても一日に数本しかバスは走らず

タクシー会社も無いに等しい田舎では

 

運転免許を持つ者は、乗れる限り乗り続けていかないと

 

 

 

  若い家族に世話をかけるか

 

外に出るのを諦めるしか、仕方ない …。

 

 

   

 

 

 

 

でもそれは、私の田舎だけではありません。

 

今、私がいる場所だって、路線バスは数が少なく

バスがあっても乗り継ぎがないので

 

どの家も、一人に一台車が不可欠。

 

時々フラフラ走る車を見れば、それは携帯電話か

歳も分からぬ高齢者。

 

いつか自分も年をとる。

 

いつまで車に乗れるのか。いつまで車に乗ってもいいのか。

 

今でも乗らずに済むのなら、運転なんてしたくないけど

乗らずにいられぬ訳があるから、誰もが迷う免許返納。

 

80歳で逮捕をされた男性の、ご家族もどれだけお辛いか。

 

 

 

 もしもあの時 …。やっぱりあの時 …。

 

   迷い迷われ明日は我が身