医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

100はやばい

2017-12-13 05:55:55 | 薬局
資料から裏を読むと。

今日も中医協が開催される。
内容は資料が配られるまで分からない。
従って、とりあえず当たりはずれがあるが行くしかない。
7時に会場に到着すると既に30人ほどの順番待ちのカバンが置かれているそうだ。
会場への入場は8時半からで審議は9時から始まる。
寒い中、お疲れ様である。

12月8日の資料では「かかりつけ薬剤師・薬局」について高い評価が並ぶ。
患者が求める機能として薬の一元的管理や飲み合わせのチェックがある。
さらに副作用や効果についての継続的な確認、一般用医薬品の使用を含めた相談機能と続く。
これは“かかりつけ薬剤師“に課せられた機能じゃないか。
この他にも疑義照会を算定した割合が通常は3.0%であるが、「かかりつけ薬剤師指導料」を算定した場合は、9.2%と高くなっている。
資料から読み取れるのは「かかりつけ薬剤師指導料」の算定は有効であるとなる。
にもかかわらず算定状況は極めて低い。
何をやってるんだ薬剤師は…と罵声が聞こえてきそうだ。

ところでどうも気になるのが「かかりつけ薬剤師・薬局」の表現だ。
”かかりつけ薬剤師”についての定義は明確にされているが、”かかりつけ薬局”については未だに曖昧である。
曖昧と言うより、出されていない。
2025年には「すべての薬局が『かかりつけ薬局』に」とされた資料が厚生労働省から出されている。
“かかりつけ薬局”になっていないと2025年には存在できないってことだ。
にもかかわらず、何をもって“かかりつけ薬局”なのか気にならないのもおかしな、そして呑気な話だ。

また、「かかりつけ薬剤師指導料」の算定回数と調剤基本料の特例除外にも触れている。
ほとんどの薬局が1人当たりの算定回数が0~10回以下である中、100回以上が3%もある。
その3%の内訳として約4割が特例除外となっている。
明らかに特例除外を意識した算定のように感じる。
このまま継続すると必ず世の中から批判が出ると思われる。
そこで今回は薬剤師1人に対する「かかりつけ薬剤師指導料」の算定回数100回は廃止する方向となったようだ。
けして緩和処置でも優しいわけでもない。
単に、国民からの批判が出る前の予防策である。
「かかりつけ薬剤師指導料」は他の方法で算定しなければならない仕組みが控えている。
世の中そんなに甘くない。

次に、不思議なのが薬局機能情報提供制度やKPIで「電子版お薬手帳」の利用が叫ばれているが、資料には登場してこない。
お薬手帳についての資料はあるが「電子版お薬手帳」の利用状況や活用事例などない。
ある人が「基準調剤加算」の算定要件に「電子版お薬手帳」の体制の有無が入ると言った。これがきっかけで現場ではかなり混乱している。
算定要件には入らないとは思うけど…私は神ではないのであてにはならない。
医師にスマホの画面を突き出す勇気は患者にはない。

まだあるが、今日はここまで。







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2 コメント

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お薬手帳で (ぱんや)
2017-12-14 00:22:20
一元的、継続的な管理をしてもらいたい。と言うことで8日の中医協の資料にありますね。
患者のための薬局ビジョンの中で、ICTも活用して、一元的、継続的な把握と管理とあります。
実のところ、患者のための一元、継続的管理と言いつつも、電子化して薬局店舗間、医療機関とも情報共有できる仕組みにもっていきたいのが、本音じゃあないでしょうか。
患者情報を少しでも電子化して、医療情報を全てデータベースに集約するのが最終目的、その一つのツールが電子お薬手帳。
民間に任せ過ぎ (駒形和哉)
2017-12-14 04:02:37
患者情報の一元的・継続的管理は大切ですし必要だと思います。
ところがそれぞれの企業の思惑から、"患者の囲い込み"的なツールとして普及せさせてきたように思います。
本来の趣旨とは異なるミスマッチです。
その結果、薬局間の情報共有も医師との連携ツールとしても欠陥が多いと思います。
こういうものは最低限のインフラがあって、その付加価値として企業の特色が出せる仕組みが必要だったように感じています。

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