クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

七年振りの榛名天狗山南コース  H-26- 9-18

2014-09-19 19:52:00 | 榛名山麓
久しぶりの山行きは近場の榛名天狗山南コース。ネットで見る限り榛名天狗山
への登山ルートは鏡台山や鐘原ヶ岳との抱き合わせの為か榛名神社からの
人が多く、この南ルートを使う人は極めて少ないが天狗山は南からのルートが
昔からある表参道の筈。
明治時代までのこの山の呼称は渠門山(ホリノト山)、大正14年の群馬郡誌で
漸く渠門山(天狗岩)と記されているから一般に天狗山と言われるようになったのは
多分、昭和になってからと思われる。
当時の記録でのこの山への登路は二本で「大日陰から一筋、遠くて易し、
梨の木より一筋、近くて嶮」とある。大日陰からの道とは三角点・膳棚を
通過する東南コースであり梨の木とはベルエアカントリーの付近だから
この南コースがそれに当てはまる。

箕郷の町を抜けてr-126で榛名に向かう。駒寄地区を過ぎると車橋で左折して
榛名南林道に入る。この林道は12.8Kで「びくや」脇の所でR-33に達していて
ここがその終点。



この四つ角の反対側は榛名東林道で6K程でR-28に出る始点。



角には大きな十二権現(1818年)の碑や



常夜燈(1833年)も見られる。



蛇行しながら2.5Kで四つ角。左から「林道・駒寄ー大日陰線」が来ており



右角の壁に老朽して判読不能の天狗登山口の道標、ここが東南コース入り口。



反対側には大世神霊宗の大世神山の看板。登山路左は広大な宗教施設。



そこから僅かに0.7Kで種山東南登山口があるが草の繁茂状態を見ると余り
使われていない気配。



直ぐ脇に「ろうきんの森」看板。



左には古い神社、この林道建設で本社はどこかに移転したらしいが、表示物が
乏しいので何という神社だったかは不明。榛名支所も分からないと言う。



更に1.3Kでこの吹流しの所がパラグライダー発着所の入り口でもあるし
種山南登山口。



今や、発着基地まで舗装路が出来て車で上まで行けるので登山路の態は無い。



小さな赤鳥居のある水場を過ぎると



漸く登山口に到着。駐車スペースは無いので林道に車を入れてスタート(10.10)
ここの標高は約715mだから稜線までは大よそ420mの標高差。



此処からは渓流に沿った斜面のぼりなので始めから傾斜はややきついので
スローペースでゆっくり歩く。

暫くすると石碑から林道と分かれて登山道に入る。下地が悪いので足元ばかり
見ていると通り過ぎるような場所。標高770m位。



樹葉の陰になっていた道標は材質が柔らかいのか?相当な傷みが進行中。



登山路は山道の雰囲気はあるものの路面はすこぶる悪く歩き難い。



左右とも小さな沢が交差していて途中の崩落箇所も多いが何れも涸れ沢。



脇の土手には季節を感ずるきのこが落ち葉の中から顔を出している。



道は時折林道まがいに幅広の所もあるが水路にもなっているのか?
石がごろごろなので快適とは言い難い。



やがて傾斜が増して木枠段が現れる。一見、有り難いが段差と幅が短足爺イには
全く合わず一段三歩の体たらく。これが延々と続く。



早くも信仰関連の石碑が幾つか現れる。神社からのルートでは見かけないから
やはりこちらが昔の参道と言うのは間違いなさそうだ。





漸く休憩所に着いて一休み。案内にある「天狗の泉」はちょろっとした水場に
過ぎないので何回も見ることは無くバス。10.41、標高910m位。



ここから傾斜は急にきつくなりジグザグ道で斜面登りが始まった。一辺が短いので
方向転換が忙しい。



角に何やら看板、案内板かと思ったらごみのポイ捨て注意。



何とか岸壁の下に到達。11.13。標高は1025m程度か。



岸壁下の左手に石宮があるので一寸寄り道。「大天狗・小天狗」と刻まれている。



石宮前から平行移動で東に向かう。沢登の現場に来て当惑、記憶にあるロープ
が見当たらない。ここから標高差100mの沢登りはロープ無しでは不能。
かつてルート整備前にロープ無しで200m位にも見える歩行距離を這い登ったこと
があるがそれは元気のあった頃の話。



ここで撤退かと思ったが良く見ると踏み跡が沢を横断して東に延びている。



そのまま進行すると何とロープが見えた。それに掴まって第二の沢を越える。



沢の対岸には見覚えのある古テープ、かって下山でここに到達したとき、この
テープを見て右旋回して沢を渡ったのを思い出した。



少し上を見ると登坂用ロープ、それに縋って沢筋の急傾斜をクリャする。
傾斜は相当なもの。



第一のロープが終わると再び右に進んで第二のロープが始まるが稜線間際まで
続くのでその長いこと。片手にロープ、片手にストックの形で進み、下地の
良いところは定石どおりロープを足の間に入れて上る。



やっとの事で稜線に到達。右からは東南コースが合わさっている。標高1133m位か。



尾根道を西に進んで展望の良いはずの小突起。だが昔と違って周囲の樹木が
成長していてとても展望台とは言えなくなっていた。杭は昔どおり。



北の山もこの程度。



天狗山に至ってはほんの頭だけ。



榛名湖方面も駄目。



天狗との鞍部に下ると早くも石碑が現れた。



再びロープでの登りが始まったが距離は短いし両脇にあるので気楽。



唯一の緊張はこの一箇所だけだが帰路には足が届かずに苦労した。



頂上台地の突端に来ると巨岩が林立で天狗山の雰囲気十分。



石碑が多数あるが何れも逆光だし刻字も読めないので数個のみ。





今日は色々とお楽しみを考えてきた。先ず第一はこの石像。何をやるかと言うと
この石像の対面の岩に三脚でカメラをセットしセルフ10秒の間に
岩を滑り降りて石像の岩に飛び乗り石像とのツーショット写真を撮る。
これが出来ないときは己の老化を自覚しなくてはならない。



で、結果はこれで成功。かっては石像の肩に手を回して友達面をしたが
ある人に不遜だと叱られたので今はこの程度。12.09。往路で2時間越えは
普通の人の約二倍だな。



更に西に行くと天狗山の頂上標識。ここの標高は1171m程度なので地形図の
1179mは西峰の標高だろう。



もっと西進してこの岩を遠望。天狗西峰から上ってくると途中でこの短冊の
ような形の大岩が樹間から見えるが近くで確認した事が無い。それが二つ目の
お楽しみ。西峰には何も無いのでパスして巨岩探し。



所々で覗き見するが見つからないままに休憩予定の鳥居の所まで戻った。
此処だけが少しスペースがあるので休憩昼食の場所。



南に低い山、何山かはわからない。



西峰はお椀型の樹木の塊。巨岩林立のこの東峰の方が確かに信仰向きだ。



浅間方面。



さっき通過してきた小突起。



前橋方面には県庁舎が微かに見える。



こちらの高崎市庁舎も小さくポチンと。



ここでも巨岩はこれだけ。斜めにトンガリでどう見ても短冊とは違うようだ。



横に張り出した岩に乗り出して先を見てから何気なくさっきの巨岩を見たら
少し角度が違っただけで正しく短冊に見えた。これで納得。



更に乗り出して横を眺めると大岩が密集していた。何時もは気づかなかった
だけなんだ。



さて最後のお楽しみは鳥居脇にある二連の石宮には以前から主のような蛇が
住み着いている。そいつの顔を見てみたい。石宮に近づくと直ぐに見つかった。
どうやら日向で体温を上げていたらしい。だが、如何にも小さなガキだ。
かって見たのは堂々たる体躯だった筈。



更に近寄ると黄色や黒、そして赤も混じっているからヤマカガシ。(正しくはマムシとのこと)
暫く睨めっこしていたら石宮の隙間に隠れてしまった。



さて、予定の事は済んだので再び岩の上で写真を撮ってからゆっくりと
昼食。



脇に転がっていた10合目の標柱を見ながら下山開始。13.10。



路傍のこの木は一年中赤い葉を付けている様だがこんなのを見ると秋近しを
感ずる。



稜線の下山口に到着。



気づいたら一時は有名になった白看板が未だ健在。何で有名かと言うと
ここから林道着まで二十分と書いてあるから。爺イなどここからロープで
オタオタしながら石宮まで降りるだけで30分は掛かる。道標の時間は極く
平均的なものを書くべきで己の健脚を誇るものではない。
登りを1時間10分でこなす健脚者も下りは40分掛かっているコースだ。



このテープはMHCさんのもの。



下りもきびしい。写真では判らないがズルズルのルートは踏ん張りで日頃
余り使わない腿の筋肉にずしんと利いて来る。



ロープ終了で右折して沢渡りのテープ。



このロープで沢を対岸に渡る。



石宮から長い木枠段下りの辺りで足が動かず、休憩所で大休止。



ゆっくり下って林道と合流。



駐車場所着は14.34。所要1時間24分。
こんな状態では益々行き先が限定されてしまうが致し方ないな。



ご来訪のついでに下のバナーをポチッと。

にほんブログ村 アウトドアブログ 軽登山・トレッキングへ

にほんブログ村




コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 十回目の御巣鷹の尾根慰霊登... | トップ | 榛名音羽山周回 H-26- 9-23 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
天狗山の主 (通りすがり)
2014-09-21 17:34:16
これは、ヤマカガシでなく、マムシですね。
ご注意を。
RE.ヤマカガシ (爺イ)
2014-09-21 18:38:14
あれっ マムシでしたか?
余り接近しなくて良かったです。
ご指摘有難うございました。

コメントを投稿

榛名山麓」カテゴリの最新記事