山崎賢人の演じ方のせいもあるのだろうが、

斉木楠雄が凄い超能力者であるということが、

イマイチ伝わってこなかったのだが、

それは、

照橋心美こと橋本環奈の強烈なキャラクターが、

この映画を乗っ取ってしまって、

他の誰もついて来れなかった、

ということだったのだろうと思う。

 

 

1000年に一人というよく聞くキャッチの美少女は、

セーラー服と機関銃までは、

あくまでもアイドル女優の域を出ないのだろうなと思っていたのだが、

とんでもなかった。

やはり銀魂で弾けた才能は、

ハルチカでは出し切れなくても、

こういうキレた映画になると燦然と輝く。

 

ストーリーとか、映像美とか、

感動とか、感涙とか、

そういうものから大きく離れて、

ただ単純にバカらしい話を単純に受け止めて、

オーバーアクションを、

こちらもオーバーに驚いたり大笑いをしながら、

目一杯に楽しむのが良い映画だと思う。

 

そういうことなら橋本環奈にお任せだ。

世代ナンバーワンの称号を贈りたい。

これは恐らく彼女に対する最大の賛辞になるに相違ない。

もしかしたら平成のエノケン、

いや、間もなく始まる新元号の

チャーリー・チャップリンかハロルド・ロイドか、

何てことになるかも知れないと予感した。

 

何となく世の中が楽しくなくて面白くない時に、

みんな忘れてスカッと笑いに行くのがいいと思う。

きっと橋本環奈の鼻の穴に、

みんな吸い込まれてしまうだろう。