キャビアとシャンパンの夕べと暁のオレンジチーズムース | COCOのおいしい話

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*Dinner at Wolfgang Puck at Hotel Bel–Air*

またまたしばらくご無沙汰しております間に、早、日本各地から桜の便りが聞こえてくる頃になってしまいました。

皆様には如何お過ごしですか?

私の方はと言いますと、ブログで皆様に宣言したのが効いたのか(?)、例のダイエット強化月間を過ぎた後も、珍しく体重の維持に成功しています。

きっと気温の上昇に伴って代謝が上がって来たのに加え、今の季節、庭仕事で体を動かす時間が増えたことも功を奏しているのでしょう。

何にせよ、めでたい、めでたい…。

だからと言うわけでもないのですが。

先週は夫と「ちょっと贅沢なご飯を楽しんでみようか」と、ロサンジェルスはビバリーヒルズの北西、ベルエアにある「Hotel Bel-Air(ホテル・ベルエア)」内のレストラン「Wolfgang Puck(ウルフギャング・パック)」に行って来ました。

時間がなくて敷地内を散策したりは出来なかったんですが、「世界で屈指の美しいホテル」と言うだけあって、なるほど、入口からレストランまでホンの短い距離でしたが、まるで森と泉に囲まれて♪いるような雰囲気を味わえました。


WolfgangPuck、ホテルの池


ホテルのホームページです。→「Luxury Beverly Hills Hotels | Hotel Bel-Air」

ご存知(カナ?)ウルフギャング・パック氏はアカデミー賞公式パーティー料理の総責任者も務める、アメリカを代表するスターシェフの一人です。

東京にもお店があるそうですね。


WolfgangPuck、メニュー


お料理はズバリ「カリフォルニア料理」。

フレンチとイタリアンを主なベースとしてそこにアジアン・テイストを盛り込んだ、いわゆるヌーベル・キュイジーヌで、今風に言うと「フュージョン料理」でしょうか。

レストランのホームページはこちらです。→「Wolfgang Puck at Hotel Bel-Air」

6時という早めの時間の予約だったので、最初部屋には(いくつかに別れているようです)お客は私達だけ。


WolfgangPuck、レストラン内1


だったので、ささっと写真を撮らせてもらうことにしました。


WolfgangPuck、レストラン内2


自然光が沢山入る店内には、70年代のカリフォルニア・ポップスがごく静かに流れていました。


アミューズは「豆の出汁(Dashi、と言っていました)ジュレ添え」でした。


WolfgangPuck、アミューズ
*Daikon Sprout, Green Pea, Scallion, Snap Pea, with Gelée of Dashi (Japanese Stock)

茹でたグリーンピースとスナップピー、ネギ(エスカリオン)と貝割れ大根に、昆布(だと思います)の出汁のジュレを乗せたもの。

ほんのり柚子胡椒とミントの香りもして、ホンの一口のこの一品がとてもおいしくて、いやが上にも、後のお料理への期待が高まりました。


さて、前菜は。

実は事前にホームページのメニューをチェックしていた夫が「キャビアがあるよ!」と大興奮。

生牡蠣があればそちらにしたかもしれませんが、残念ながらこの日のメニューにはなく。

他の候補を探そうとしても、夫も私もどうしても「キャビア」の文字に目が戻って行ってしまうので…。

たまのことだし、とオーダーしました。


WolfgangPuck、キャビア
*Caviar, Golden Imperial

2006年、絶滅危惧種のベルーガ・キャビアの輸入が全米で禁止されて以来、ずっと食べていなかったキャビア。

これはオセトラ種でしたが、久しぶりのキャビアはと~ってもおいしかったです。

サワークリームとゆで卵の白身と黄身、紫玉ねぎとチャイブ、レモンを従えて出て来ましたが、塩辛過ぎない、味の良いキャビアだったので、ブリニに乗せたらちょっとだけレモンを絞っていただきました。

そうそう、飲み物はせっかくのキャビアなんだから…と、グラスでクリュグを。


WolfgangPuck、クリュグ
*Champagne, Krug

恥ずかしながら私、これが人生で初のクリュグでした。

きめ細かな泡が、口の中から喉を、全く刺激することなく、スムーズに流れて行きます。

ううむ、これがココ・シャネルやマリア・カラス、ヘミングウェイが愛したというクリュグなのね…。

ナマイキにもクリュギストになってしまいそう…(ウソです)。


さて、次は、「オーガニックグリーンのサラダ」と「キャロットジンジャースープ」を夫とシェアしました。


WolfgangPuck、サラダ
*Petite Organic Greens

薄く切ったラディッシュとフェンネルに、レタス類が山盛り!(メニューには「プティート(=小さい)」とあったんですが…?)

マスタードとシェリー酢の、シンプルなヴィネグレットでおいしかったのですが…。

正直、「父ちゃん、これ、うちの晩ご飯とどう違うのけ?」(←某グルメ漫画の中の台詞です。^^)…と思ってしまいました(笑)。


キャロットスープはカニ肉(ダンジェネス・クラブ)入りで、生姜とカフィアライムリーフの香りがしてちょっとタイ風。


WolfgangPuck、キャロットスープ
*Carrot Ginger Soup

トッピングは薄くシェイブした黄人参と紫人参でした。

甘くてちょっとピリッとして、でも口当たりはあくまでもなめらかで…。

夫と夢中で平らげていたら、アラ、何だかお腹が一杯になって来ちゃったんですが…。

インヤ、まだまだ…。


メインです。

夫のチョイスのステーキは余白の美をもって供されました(笑)。


WolfgangPuck、ステーキ
"Butcher's Butter" Steak with Szechuan Salt

小さなピッチャーで添えられていたのは、焼いた時に出た肉汁だと思います。

「肉屋のバター」と呼ばれる、特に柔らかくて味の良い部位だそうです。

光の加減で真っ黒に見えますが、そんなに焦げてたわけではなく、丁度良い、注文通りの「ミディアムレア」の焼き加減。

味付けは「四川風塩」となっていたんですが、どのへんが四川だったのか…?

夫によると「良くわからないけど、とにかくデリーシャス!」だったそうです。


こちらは私がオーダーした「ドーヴァーソール、ベビーアーティチョークとファーヴァビーンズ(空豆の小さい物)のせ、メイヤーレモンとサフランのエマルジョン添え」です。


WolfgangPuck、ドーヴァーソール1
*Dover Sole with Baby Artichokes, Fava Beans, Meyer Lemon Saffon Emulsion

最近気に入っているお魚とサフランソースの組み合わせを、プロの仕事で味わってみたいと思っていたので楽しみにしていました。

お魚はこんがり芳ばしく良い焼き加減で、野菜も甘味があっておいしかったのですが…。


WolfgangPuck、ドーヴァーソール2


レモンのピューレの甘さと風味に圧されてサフランの香りが全く感じられず、ちょっと期待していたのとは違ったかな…。

思ったより大きな切り身だったので、半分は残してお土産にすることにして…。


もちろんデザートは別腹に詰め込みます。

ミルクチョコレートのスフレ、アールグレイのアイスクリームとラズベリーソース添えです。


WolfgangPuck、チョコレートスフレ
*Jivara Milk Chocolate Soufflés, Earl Grey Ice Cream & Raspberry Sauce

スフレはちょっと甘めでしたが、フレンチプレスのコーヒーが苦かったので、おいしくいただきました。

そして、こちらでは珍しい紅茶のアイスクリームがとってもおいしかったんです。

このアイスクリームだけ山盛りオーダーしたいくらい…。

ウン、次回、絶対やります(笑)。


ゆったり感じの良いサービスを受けながら食事を終えると、8時半前でした。

外はもう真っ暗で、風も出て来て寒かったのでそのまま帰って来てしまいましたが、今度はもっと日が長くなった頃に来て、食後にホテルの庭を散歩してから帰りたいな、と思いました。

夏はどんなメニューになるのか、楽しみです。


蛇足のおまけです。

前回の記事で、我が家のオーブンが壊れたことはお話しましたが。

諸事情により、結局壁に取り付ける形のオーブンは、来年(多分)、キッチンを改装する時まで購入を見合わせることにしました。

取りあえず、小型の卓上型オーブンを買ったのですが、以前使っていた物と比べると容量が大分小さいので、マカロンやシュークリームを上手に焼くには大分試行錯誤を繰り返すことになりそう…。

なので、初の「ダイエットが成功した暁の」お菓子にはまず、オーブンを使わないオレンジチーズムースを作りました。

以前アップしたレシピはこちらです。→「*レシピ*オレンジチーズケーキのシャルロット」

今回はレディフィンガーが手に入らなかったので、クラッカーで台を作りました。

あまり大写しにはしたくないのですが…。


WolfgangPuck、チーズケーキ、ホール
*Orange Cheesecake

ご覧の通り、失敗です…(恥)。

ちょっと板ゼラチンを戻し過ぎてしまったみたい…。

柔らか過ぎて、崩れて来ちゃいました。


WolfgangPuck、チーズケーキ、ピース


久しぶりにトライしたケーキデコレーションも、クリームがよろよろだし…。

ふわふわ、とろんと柔らかくて味は悪くなかったのですが…。

カップかココットに流して作ればこの固さでもよかったんですけどね。


ロサンジェルスは先月…どころか先々月にはもう夏が来たかと思う程暖かくなっていたのに、ここ一週間程は花冷えが続いています。

近所の公園の桜もそろそろ咲くかな?、まだもうちょっと先かな…?

異国にいても、やはり桜がある限り、日本人の春の心はのどけからぬようです。

皆様もどうぞお花見シーズンを存分に楽しまれますように。

では、また。





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