皆さん、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。




 それでは早速前回の続きです。



 前回私は契約期間の更新がないことを告げられたが、私は何を言われても3ヶ月最後まで勤めきると腹をくくっていた。それでも施設長の樽本は私がもういないことを前提としたプランを作っていくのも結構つらい。また利用者さんにも秋の研修旅行の参加について聞かれてもむげに参加しないとも言えない難しい立ち位置を保たなければいけなかった。


 施設長の樽本は通常の作業がない水曜日と土曜日は全部休んでもいいから再就職活動をしなさいと言われていた。厳しいのか優しいのかよく分からない人だが、この休んだ分の賃金はもちろん支給される。あと作業は夏に続いて少なかったので作業が終わったら早退してもいいと言うのは相変わらず続いていた。


 私もアスペルガー症候群で何かできることがあると考えて精神保健福祉士になったが、正直言って支援らしい支援は何もできていなかった。今振り返ると自分の無力さを痛感している。3ヶ月の試用期間は恣意的に運用している事業所もあるかも知れないが、支援への姿勢を試す期間なのかも知れないというのが現在の私の認識である。


 とはいっても雇い止めを言い渡された後にモチベーションを上げようというのも難しい話である。それでもモチベーションを何とか維持するのがやっとだった。利用者さんは職員の細かい動作まで見ていないようで結構見ているものである。


 調理実習も予定通りあって私は相変わらずあたふたしながらかえって利用者さんに心配されるような状況下で調理を続けていた。


 耐え忍ぶ1ヶ月はまだ始まったばかりだった。余談になるが、この頃に私が会員の精神保健福祉士の会が行っている研修会で京都市内のある精神科の病院を2箇所ほど見学する機会があったので行くことにした(業務外)。この病院はどちらも若いときに別の仕事(注:若いときには医師の団体に所属していた)で行ったことがあるが何も知らずに病棟や保護室などを見せてもらったので当時の私は何やらおっかない病院だなあという印象が焼き付いていた。精神保健福祉士になってからはそのような偏見はなくなっていて、病棟や保護室がどのような構造になっているのかなど細かいところまで学ぶことができた。私はこの段階で私自身がこの見学に行った病院のお世話になることは予測もしなかった。



 話は次回に続きます。




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