ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

子宝、安産にご利益「三嶋神社」。御祈願所の「瀧尾神社」での鰻業者が感謝をささげる「鰻祭」。

2014-10-30 | 祭事・神事・風習

「ミモロちゃん、京都に住んでるなら、ウナギ祭って知ってますか?全国の鰻業者が100名くらい参列するんですよ。私も行くことになってます」と、箱根の鰻店「芦柳庵」のご主人、麻薙さんと言われたミモロ。「え~そんなお祭り知らない…でも、ミモロ、ウナギ大好物です」と、目を輝かせます。「きっと鰻の蒲焼のテントが境内に並んで、いい匂いがするんだろうな…美味しい鰻が接待されたりして…」と、勝手に想像を膨らませます。

毎年、10月26日に行われる「三嶋神社」の「鰻祭」は、五条坂近くの本宮ではなく、京阪電車の東福寺駅のすぐ近くにある御祈願所の「瀧尾神社」の境内で執り行われます。
 
ミモロの想像とは、まったく違い、このお祭りは、日頃、鰻によって商いさせていただくことに、感謝するもの。祭りの前には、鰻を敬うために、食べるのを控える「禁食日」もあるそう。

ミモロが到着した14時には、すでに神事が厳かに始まっていました。ミモロも、東京をはじめ、全国からやってきた鰻関係者の参列者の席の片隅へ。宮司さまの祝詞奏上の後、舞も奉納されました。
 

さて、「三嶋神社」は、大山祇大神(おおやまづみのおおかみ)、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)、木之花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)の三柱の神様をお祀りしています。創建は、永暦元年(1160)と伝えられ、後白河天皇の中宮である建春門院滋子が、なかなか皇子に恵まれず悩んでいたところ、「三嶋大神は、子を授ける神である」と聞き、以来、崇敬し、ついにご懐妊。第80代の高倉天皇をご出産されます。このことより、後白河天皇は、都の守護神として、この神社を創建されました。

「なんで鰻がお祀りされるの?」とミモロ。ご神紋の脇にも鰻の姿が…
なんでも、鰻は、海で産卵し、川で育つ、いうなれば水を司る存在。昔から、滋養のある食材として、「万葉集」にもすでに登場しているそう。その姿から、龍を想像させ、勢いよく川を進む姿は「うなぎのぼり」と、盛隆の象徴にもなっています。

さて、瀧尾神社境内の御祈願所で進む神事…。鰻の放流が行われます。昔から行われた神事は、一時、中断し、復活。この日は、復活して、ちょうど60年目の年に…。境内の奥にある池に、3匹の鰻を放します。
 
神事が、無事に終了したのち、ミモロは、池のそばへ。「この中にうなぎが入っていたの…」
 
「あれ?うなぎどこかな?」と、池を覗きこむミモロ。すでに鰻は、水中に沈められた管の中に、「あ、頭だけ見える…」白い顔をちょっと覗かせていました。

境内の中には、絵馬を授与する場所が、設けられています。
 
「わー絵馬も、お守りのみんな鰻が描かれてる…」
 
開運の「うなぎのぼり」のお守りは、商売繁盛にもご利益が…。
絵馬の種類も複数、厄除けの土鈴にも鰻…
   

ミモロを誘ってくださった箱根の「芦柳庵」のご主人と娘さんに改めてご挨拶を…。

「教えてくださって、ありがとうございました。この神社、知ってたけど、参拝したことありませんでした」とミモロ。京都検定のテキストにも載っていない神社です。

「ミモロちゃん、龍の彫り物見ましたか?」とご主人。「え?龍?どこにいるの?」とミモロは、境内をキョロキョロ。
実は、拝殿の天井に、それは見事な龍の彫り物が…。
 
「うわ~すごい…こんなの見たの初めて…」木彫の見事な龍が、天井いっぱいに…。まるで今にも動き出しそうな迫力です。
龍の天井画は、いろいろな場所で見たことがありますが、これほどリアルな立体的な龍は初めて…。

東福寺に紅葉見物に行ったら、ぜひ、ここもお見逃しなく。

境内には、秋の彩りの大輪の菊の花…。


「なんか、鰻の蒲焼、食べたくなっちゃった~」と、なんとも不謹慎な発言をするミモロでした。

*ちなみに箱根の鰻店「芦柳庵」は、完全予約制の鰻店。箱根湯本駅から徒歩6分の古い木造家屋のお店です。「すごく美味しかった…」とミモロ絶賛の鰻。電話0460-85-8000 メニューは、3990円のコースのみ、「でも、鰻がすごく大きくて、小鉢も美味しかった」とミモロ大満足。箱根に行ったらぜひ…。



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