ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

洋菓子の老舗「村上開新堂」に3月にオープンしたカフェ。築90年の町家で味わう洋菓子

2017-06-03 | グルメ

寺町通と二条通の交差点を少し北に進んだところにある「村上開新堂」は、明治40年に現在の場所にオープンした洋菓子の老舗です。

 
村上家は、昔から宮中の御用を務め、明治時代に天皇が東京に移られる折も、東京におともし、宮内省に奉仕したそう。

京都の「村上開新堂」の初代、村上清太郎は、明治4年に皇居内で生まれ、おじに当たる、東京の「村上開新堂」の初代に西洋菓子の製造を習い、明治40年に京都に戻ったのだそう。以来、京都の洋菓子の先駆者として、京都の名家より愛され続けるお店です。今も、親戚筋の東京の村上家とは、親しいお付き合いがあるそう。

「わ~歴史を感じるお店~」と、店内に入ったミモロ。
 
この建物は、昭和10年に建てられたもの。その当時の雰囲気が今も店内に…。戦時中は、砂糖の規制により休業を余儀なくされ、再開したのは、昭和26年のこと。


ここで有名なのは、昭和30年ごろから製造がはじめたれたロシアケーキ。また上質のバターを使ったクッキーです。
 
「え~クッキーって三か月待ちなの~」と、ビックリするミモロ。贈答品として昔から大人気の品です。

さて、そんな「村上開新堂」に今年3月にカフェがオープンしました。
カフェは、奥行きの深い京町家の奥のスペースにあります。
「お靴脱ぐんだ~」

「わ~素敵~。奥、こうなってるんだ~」と、坪庭に面した場所に北欧家具が設えられています。

ミモロは、坪庭に面した席に座ることに。


「あれ~ここ個室?」古い町家を改装したカフェは、京町家ならではの構造を活かしたモダンな雰囲気。

「ここ授乳室だって~」
ひとりが座れる小部屋は、授乳室との表示が…。

坪庭も洗練された雰囲気に整えられています。
  

「え~となんにしようかなぁ~」この日、ミモロが選んだのは、マドレーヌとコーヒーのセット。
お隣りの方はロシアケーキとアイスティーです。

「初めまして、ミモロです」と挨拶したのは、このお店の4代目となる村上彰一さん。

「あの~ちょっとお話伺ってもいいですか?」とミモロ。「はい、どうぞ~なんですか?」ミモロは、いろいろ伺います。

大学卒業後、お店に入り、洋菓子の修業を積まれた村上さん。生まれる前からお店にいらっしゃる職人さんなどに学びます。
お店には、20人ほどの人が働いていて、お客様の注文に対応しているのだそう。
ここ何年かで、ベテランの職人さんが退職して、若い人たちが次々に働き始めたそう。
「自分が店に出て、お客様に対応すると、お菓子が食べられるスペースが欲しいという要望が多いんです・そこで、いつかカフェができたらと10年ほど前から思い始めていたんです。でも、店の奥は、両親の住まいですから、そう簡単に引越しや改装はできませんでした」と。
次第に若手の職人さんや働く人が増えて、カフェの話が具体性を帯びてきたのは、3年ほど前から。
そして、ついに今年、カフェをオープンすることに。
それを契機に、ご両親は、近くのマンションにお引越し。村上さんは、4代目の店主となり、新たな展開に挑むことに。

「ミモロが注文したマドレーヌは、4代目になって生まれたケーキなんでしょ?」
「そう、カフェだけで楽しめるほうじ茶のシフォンケーキやフォンダン・ショコラもありますよ」と。
「わ~新しい味も登場してるんだ~」と目を輝かすミモロです。

「あの~ところでどうしてクッキー3か月待ちなんですか?」とミモロ。
「それは、職人が丁寧に作っていることもありますが、実は今、1500人のお客様がお待ちなんです。だから、う~4か月待ちかな~」と。「え~そんなにみんな待ってるんだ~。クリスマスのプレゼントにしようと思ったら、夏の内に注文しないと間に合わないね~」と驚くミモロ。

改装は、個人的なお付き合いもある設計士さんにお願いし、心地よい北欧家具をいれて、モダンな雰囲気も漂うものに。

うなぎの寝床といわれる奥に深い構造を巧みに活用した改装です。
「トイレもすごく素敵だった~」店の隅々まで見て回ったミモロでした。

初めて伺った4月下旬から、間もなく、ミモロは再びお店を訪れました。それは5月から9月まで味わえるオレンジゼリーがお目当て。
1個562円。冬の11月から3月は、紀州みかんを使った「好事福蘆」という昔からの味になります。

「蓋の部分を絞っても味わってくださいね~」と村上さん。
「いただきま~す。美味しい~」

細かい話ですが、オレンジの上の部分をカットして蓋に。その中身をきれいにくりぬき、ゼリーを再び皮の部分に入れて冷やします。その折、蓋と本体が別々にならないように、注意深く並べるのだそう。「だから1個のオレンジみたいなんだ~」と納得。いい加減に並べると、どれがどれに合うのかわからなくなってしまうのだとか。

「あ~もうなくなっちゃった~」皮ギリギリまでスプーンですくって食べたミモロ。皮は食べちゃだめよ~。
皮まで食べそうな目つきです。

「美味しかった~。これ夏の贈り物にピッタリ・・・」とミモロ。

「今は、昔からの洋菓子店としていらっしゃるお客様が多いんですが、素敵なカフェでのんびりしたいと、カフェ目当てに来てくださる方が多くなるのといいなぁ~と思っています」と村上さん。「え?もう口コミで評判ですよ~」とミモロ。

「また、来ま~す」と、大人の方がのんびり過ごせる素敵なカフェの誕生です。


*「村上開新堂」京都市中京区寺町通二条上る常盤木町62  075-231-1058 10:00~18:00 日曜・祝日・第3月曜休み




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