ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

河原町五条の「川瀬大化堂」のお引越し。戦前の品々が残るお蔵の中へ

2017-07-07 | 京都
河原町五条のそばにある「川瀬大化堂」という明治時代、舶来雑貨店を長らく営んでいたお店のお引越しがきまり、ミモロは、取り壊される前のお店とお蔵などを見せていただくことに。

洋風の設えが当時の面影を留めるお店などを拝見し、いよいよ敷地の一番奥にあるお蔵の中に入れていただきました。

「ミモロちゃん、足元気を付けてね~」と。すでに整理が進み、それまで棚に収まっていたものなども、床に出されています。
  
お蔵の中には、ここに暮らした川瀬家の暮らしの歴史を伺わせる品々が、保管されていました。
「あ、これ湯たんぽ、火鉢なんかもあるよ~」
すべてかつて活躍した品々。おそらく捨てるにしのびなく、棚に置かれていたのでしょう。時の流れの中で、次第に忘れられ、その務めを終えた品々です。もう使えなくなった品ですが、そこには川瀬家の思い出が詰まっているのです。

 
小さな炬燵や樽など、「なんか映画の撮影所の小道具さんの倉庫みたい~」とミモロ。すでに販売をされなくなった品々は、戦前から戦後、昭和の暮らしを物語ります。

「いろいろいっぱいあって、なんか面白い~」
たくさん積まれた箱の中には、使われなかった食器なども…。

「これなぁに~?」と、虫食いが進んだ紙は、お祝い事の贈り物につけた飾り。
京都では昔、素敵な飾りをつけて贈り物をしていたのです。

ランプや古いスーツケースも。川瀬家の人たちが旅に使った革製のスーツケースです。
 
「これ磨いたら使えるんじゃないの?」とミモロ。今はディスプレーの小物に使われているのをよく見ます。

かなり時代がかったものも見つけました。箱枕や半襟のパッケージ。
 
昔、髷を結っていた人が眠った枕。半襟の箱には、なぜか忠臣蔵の大石内蔵助の絵が…

「ミモロちゃん、欲しいものがあったら言ってね~」と川瀬さん。
「う~」
「どれもなんか使えそうだけど…」とお蔵のあちこちを歩き回るミモロです。

「あ、これ・・・」とミモロが興味を示したのは、古い絵はがき。
「あの~これいただいていいですか?」とお願いしました。

 
ミモロがいただいたのは、「平和記念東京博覧会」の絵ハガキです。
「え?こんな博覧会あったんだ~」とミモロは初めて知る博覧会です。この博覧会は、大正11年3月10日から7月20日まで、東京の上野公園の周辺を会場に行われた産業博覧会。不忍池などの周囲には、さまざまなパビリオンが作られ、そこで日本の産業やいろいろな地方の文化などを紹介したのです。パビリオンは、当時の建築家の腕の見せどころ。今見ても、斬新な建物が並んでいます。 産業の振興を目的にした博覧会。多くの人々が楽しんだ博覧会です。
そして、この翌年、東京は、関東大震災に見舞われます。
未曾有の被害を出した大震災の前の平和な上野公園の姿がそこに描かれていました。

ミモロは、この絵はがき16枚をいただきました。

「あの~これもいいですか?」と、お蔵の棚で見つけた食器。「ざるそば食べるのに、お汁いれるのにいいかも~」と。


「よかった~断捨離してなくて~」とミモロ。そうね、もし断捨離好きだったら、こういう歴史的な品は残ってないものね。

博物館や美術館などに残るのは、その時代の高級品や芸術品。でも、庶民の暮らしの品々は、ほとんど残ることはありません。
だからめったに目にすることができない品々。なんかとても貴重なものに出会えたミモロでした。



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