ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

祇園祭の「菊水鉾」のお茶席。名菓「したたり」に舌鼓。参拝したい繁昌町の「繁昌神社」

2015-07-17 | 京都

祇園祭の宵宵山にやってきたミモロ。久しぶりに顔見知りの皆さんに会えた楽しさに浸ります。
「保昌山」に参拝の後、向かったのは、開運のご利益で知られる「岩戸山」です。
 
天岩戸を開き、天照大神を出現させた故事に由来する開運のご利益で知られます。ミモロは、そこで、厄除け粽を求めました。
「山に上がれる拝観券付きで1000円です」と。「わ~どうしよう…たくさんの人が並んでるし、もう今年は、見物に来れない…」と困り顔のミモロに「この拝観券は、来年でも、いつでも使えますよ」と。「え?来年でもいいの?」ととたんに嬉しそう。

山鉾は、上に登れるものがあり、観光客にとっては、それも楽しみに。拝観券付きの粽や、拝観券と別に授与される粽など、それぞれの山鉾で違いがあります。拝観券も、「岩戸山」のように今年でなくてもいいものや、今年限りのものも…。観光客にとって、いつでも使える券だと、また祇園祭に来たいという意欲も高まるというもの。

「ミモロちゃん、もう、9時過ぎだから、早く菊水山のお茶席行きましょ…」と、お友達。
「は~い」と、人の波を縫うように、必死にお友達の後に続くミモロです。すでに人出はピークに。山鉾が多い、室町通、新町通は、人も一方通行の規制が始まりました。「わ~ん、前に進めない…」道の両脇には、食べ物の屋台が連なり、そこで立ち止まる人も多く、進むのが大変です。

やっと「菊水鉾」に到着。この鉾は、名水の菊水の井戸に因んだ鉾で、会所では、祇園祭の時にお茶席が設けられます。
 
ミモロは、お友達の後に続いて、2階のお茶席へ。2000円で、お茶とお菓子そして、お皿がいただけます。
 
広い2階には、机がズラリと並び、そこで次々に立礼で、お茶とお菓子を頂くのです。正面には、御幣を両脇にした神棚が。
そして、鉾の姿を描いた掛け軸がさがります。

ミモロは、一番前の席へ。目の前で、遠州流のお点前が行われ、それを見ながら、まずはお菓子を頂くことに…。

「これが『したたり』?」羊羹のような形の琥珀のお菓子です。

この「したたり」という和菓子は、「亀廣永」さんが、1970年ごろから、「菊水鉾」に納めているもので、昔は、祇園祭のときだけに作られたそう。でも、今は、お茶席に人気の菓子となり、通年で味わえるようになりました。

「寒天と黒砂糖の味がして美味しい…」ほんのり甘く、しかも上品なお味…。「もっと食べたい~」と思うミモロでした。

お菓子のお皿のしたの白い紙は、袋になっていて、お菓子を頂いた後、お菓子の載っていたお皿を包み、持ち帰るためのもの。

「え?お皿いただけるの?」とミモロは、さっそく紙袋の中にお皿を…。
「あ、ミモロちゃん、お茶碗はダメよ~」と、あわてて隣のお友達が…。「あ、お皿だけなの?お茶碗もいいのかと思った…。どうりで袋にはいらないなぁ~って思った…」。なんとミモロは、お茶碗まで、袋に入れようとしていました。もう、ミモロったら~。

菊の花をかたどったお皿…毎年訪れるお友達の家には、何枚もあるそう。

今年、女性禁制の「長刀鉾」に女性が上がったという噂がミモロの耳にも届きました。祇園祭には、京都の人たちには、当たり前になっていることが、観光客には、わからないことが多いのです。山鉾には、今も女性が上がれないものがあります。「長刀鉾」と後祭の「北観音山」です。「ネコでもダメ?」ネコは、もっとダメ~。

観光客は、京都の風習を知る由もありません。特に、神事に関するものは、観光客は、それなりの注意が必要。無断で撮影したり、ドカドカと入り込んだりしないように、周囲の人に聞くことをお勧めます。

さて、祇園祭の山鉾を見て回ったミモロ。お友達が、「ここも行かなくちゃ~」と案内してくれたのが、烏丸高辻にある「繁昌神社」です。
「なんかすごくいいお名前の神社だね~」とミモロ。
いつもは、あまり目立たない神社ですが、祇園祭の時は、提灯も下がり、参拝者も次々に…。

ここは、「班女ノ社」とも言われ、そもそも平安時代、藤原繁成という人の邸宅の池の畔に弁天様をお祀りしたのが、この社の起源と言われ、弁天様を針才女(はりさいじょ)と呼ぶことから、現在の「繁昌神社」になったとか。
また、鎌倉時代の「宇治拾遺物語」に登場するお話しに、宮使いしていた女性が亡くなり、その遺体を墓に移そうとしても、そこから動かすことができず、塚を作ってお祀りした「班女塚」から、この神社は由来するなど、諸説あります。

「藤原の繁成の名前も、はんじょうって読めるよね」と鋭いミモロ。

ともかく、縁起のいい繁昌という言葉に音が通じることから、この名前になったことには、変わりはないようです。

「ここ、繁昌町っていうんだよ」
神社のある町は、繁昌町。

この神社は、商売繁盛の神社として、崇敬を集めています。
祇園祭では、商売繁盛の金の鈴も授与されます。
 

山鉾だけでなく、地元の神社や社などへの参拝もおすすめです。

「祇園祭一緒に見物してすごく楽しかった~どうもありがとう…」とミモロは、お友達にお礼を…。

「こちらこそ、ミモロちゃんといっしょで楽しかった~」と。
「やっぱりお祭りって、お友達と行くと楽しいね~」と、ミモロ。

もちろんひとりで思う存分、見て歩く楽しみも…。文化、芸術などあらゆる面で長い歴史をもつ祇園祭。何度行っても、その魅力は尽きることはありません。「なんか見れば見るほどって感じ~」とミモロ。

「ミモロ、後祭も頑張るんだ~。今年は2枚も新しい浴衣あるの…。もう1枚も着なくちゃ~」と、お友達と一緒に、乾いたのどをレモンサワーで潤しながら、祇園祭の宵宵山の夜を過ごすミモロです。












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