ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

下鴨西通にある今年創業100年を迎える「矢来餅(やきもち)」の「京菓子司 ゑびす屋加兵衛」

2016-01-13 | グルメ

このところ、「ゑびす祭」参拝に忙しかったミモロ。この日は、のんびり下鴨エリアのお散歩へ。
「あ、ここもゑびす屋さんだって~」と、よほどゑびす様に縁があるらしいミモロです。
 
ここは、下鴨西通沿い。今は、下鴨本通が、この辺りのメインストリートになっていますが、かつては、この西通こそがメインだったのです。下鴨神社の「御蔭祭」の行列は、この通りを巡行します。

さて、この「京菓子司 ゑびす屋加兵衛」は、大正5年創業で、今年、なんと100年目を迎えるお店。
 
お店の中も、歴史を感じさせる設えです。こちらのお店に並ぶのは、「矢来餅」やき餅です。上賀茂神社にも、北野天満宮のそばにも、同じようなお餅がありますが、それぞれ独自の作り方で、お味ももちろん違います。

こちらは、いうなれば「下鴨神社」の名物のひとつ。やき餅を下鴨神社のご祭神玉依媛命(たまよりひめのみこと)が、賀茂川を流れてきた矢を持ち帰ったところ、ご懐妊し、上賀茂神社のご祭神である「賀茂別雷大神」をお産みになったという縁起に由来しているのだそうです。

現在のご店主は、3代目となる宮崎義治さん。そして4代目となる娘さんの愛美さんとおふたりで、名物のお餅をつくっています。


「あの~この矢来餅、どうやって作るんですか?」とミモロ。そこで特別に、見せていただくことに…。
やわらかい羽二重餅でつぶ餡を包み、両面を焼いたお餅。

まず、お餅の材料は、滋賀県産のもち米です。
 「昔から、このもち米を使っています」と3代目。それを蒸して、石臼でつきます。
そして、中身の餡は、京都大納言で、丹念に仕上げます。
 

「うちは、すべて自家製ですから…」と創業以来の上品な甘さと独特の柔らかな餅が今も受け継がれているのです。

朝9時ごろから始まる作業。ミモロがお店にお邪魔した12時ごろには、すでに餅の中につぶ餡が詰まった、まるで大福もちのようなものが、ズラリを並んでいました。

「ここまでが、私が担当する作業で、焼くのは、娘がやっています」と。

白くプックリしたお餅は、4代目により熱した鉄板の上に、整然と置かれます。そして、ほどよくキツネ色になったところで裏返し。

そして、ときどき餅についた余分な粉を刷毛で丁寧に取り去ります。


「あれ~小さなお餅がある~」と、鉄板の隅に小さな餅を見つけました。
「あ、それミモロちゃんの…」特別にミモロサイズで作ってくださったお餅です。「キャーかわいい~うれしいなぁ~」と大喜び。「でも、あんこはいってませんけど…それでもいい?」と愛美さん。「うん、いい、いい…」と、ミモロのために作ってくださったことが、うれしくてたまらないのでした。

両面焼きあがった餅は、しばし熱を冷まします。

「あの~できたて食べたいなぁ~」とミモロ。「それは無理…だって、すごく熱いんです。中の餡は、溶けた状態ですから、とても食べられません」「あ、そう…口の中やけどしちゃうんだ~」そう、熱いより、さました状態の方が、餡の甘さも程よく、餅との具合もいいそうです。

「もう冷めたかな~」
そんなに近くで見ないの…「だって早く食べたいもの…冷めると、シワが出てくる…」とじっと観察するミモロでした。

「はい、これミモロちゃんのね~」
小さな矢来餅を頂きました。

お店では、食べられないので、急いで家に帰り、「なんかまだ温かい…」といいながら、ミモロサイズのお餅をお茶でいただきます。
「わ~柔らかいお餅…」と言いながら、あっという間にパクリ。「やっぱり、これだけじゃ足りない…」と購入した「矢来餅」へ。

「やっぱりあんこ入りの方が美味しい…今度、東京に行くときにお土産にしよう…」
賞味期限は、4日間ほど。

ミモロが訪れたのは、本店。ほかに「下鴨神社」そば、下鴨本通沿いには「神社前店」もあります。そこではお茶といっしょに、このお餅が味わえます。

下鴨エリアに来れない人は、京都駅の伊勢丹の地下1階、京銘菓コーナーでも購入できます。

1つ135円。「手軽なお値段も嬉しいね~」

あれ、もう2つ食べちゃったの~。気づくと、あっという間に2個食べていたミモロでした。


*「京菓子司 ゑびす屋加兵衛」本店 京都市左京区下鴨松原町13  075-781-0639 9:30~19:00 不定休。



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