酒さで温度のセンサーであるTRPV1,2が皮膚のひりつきを感じる原因だといいました。
酒さと脂漏性皮膚炎、症状が似ていることがしばしばあります。
毛穴の開いている方が酒さになるとまったく見分けが付きません。
見分けの決め手は、皮膚がひりひりするかどうかです。
冷たい水で洗ってもピリッとするかどうかです。
実はTRPV1,2,3,4は熱刺激を感知する受容体です。
熱いお湯などに手をつっこんだ場合、素早く手をひっこめるのに必要な仕組みなのです。
実はTRP1は熱だけでなく、カプサイシンという唐辛子の成分でも活性化します。
熱い、カレーやユッケジャンスープを口に入れると、辛さ以外に他の料理では感じにくい、痛みを感じると思います。
実はこれがTRPV1の働きによるものなのです。
TRPV2は蛋白分解酵素がPAR-2に結合してできた一酸化窒素TRPV1は
ヒスタミンやブラジキニンが肥満細胞にあるヒスタミン受容体やブラジキニン受容体に結合して生じたlipoxugenage productにより活性化します。
これらは肥満細胞が自分で作った産物によって活性化されます。
TRPVシリーズは皮膚という外界に接する臓器にあるため、温度センサーとしての役割も持ちます。神経の末端、表皮細胞にもTRPVは存在します。
実はTRPV1は唐辛子のカプサイシンによって活性化します。
ほかにも生姜、山椒の辛み成分にも反応します。
ユッケジャンスープや辛いカレーなどを食べたときに、辛い以外にホット(強さ・痛み)だと感じるのはTRPVが刺激されているからです。
TRPVは外界からの脅威をセンサーして我々が生き延びるようにしています。
激辛を食べてホットだと感じるのは、これを食べると胃腸がやられるよ、食べるのやめましょうというサインなのかもしれません。
カプサイシンを取ると熱くなり汗をかくのをTRPVは知っています。
そしてこの時、脱顆粒が起きるのです。
酒さの人やアトピー体質の人が辛い物を取ると皮膚でヒスタミンや蛋白分解酵素が放出されて症状が悪化するのはその成果も知れませんね。
肥満細胞は皮膚に存在しますが摂取したカプサイシンが血流を介して肥満細胞を刺激する可能性はあります。
そういえば、辛い物を取ると顔が赤くなりますね。