よっちんのフォト日記

Shouryakuji Temple, Nara City, Nara Pref.

さてさて、赤目四十八滝を訪ねて渓谷の美しさを満喫したワタクシなのですが、
帰路につく時にはまだお昼になったばかりでありました。
せっかくなので帰路にどこかに行こうと思ったワタクシは(こういう時は動きが早いのですな)
奈良県奈良市の正暦寺に向かうことにいたしました。


正暦寺は奈良市にあるとは言いましても、東大寺や春日大社がある奈良市の中心部とは違いまして、
奈良市の南にある天理市にほど近い山間部にあるお寺なんですよ。
この正暦寺は関西人でも知る人ぞ知る紅葉の名所でありまして、ワタクシは紅葉の季節に訪ねたことがあるんです。
紅葉の美しい場所＝新緑の美しい場所でありまして、ワタクシは正暦寺に立ち寄ることにしたのです。


紅葉の季節にはそれなりに人が訪れる正暦寺ですが、この日は参拝客もほとんどいない状態でした。
ワタクシは見事な新緑を独り占めすることが出来たのです。


正暦寺の歴史を辿って行きますと、正暦寺はは992年(正暦3年)に建立された菩提山真言宗の本山でして、
全盛期には86坊の堂塔伽藍が建ち並ぶ大寺院だったのですが、平重衡による南都焼き討ちによって焼失しました。


現在の静かな佇まいを見ていると、とてもそれだけの大寺院だったとは思えません。
とはいえ、見事な新緑や紅葉に包まれた正暦寺を見ると、奈良市内の有名寺院よりも魅力を感じるのです。


お寺の人に「今まで二度来たことがあるのですが、どちらも紅葉の時期だったんですよ。
新緑の季節はこんなに人がいないんですねぇ」と訊いてみると
「そうなんですよ。紅葉に季節以外は本当に静かなお寺なんで、ゆっくり見てくださいね」とのことでした。


ワタクシはたった一人で、誰にも邪魔されることなく、この光景を満喫しておりました。
足を伸ばしリラックスしてこの庭をずっと眺めることが出来ました。
眼福…そんな言葉が頭に浮かぶワタクシでありました。


奈良や京都に行くと思うのですが、名だたる有名寺院はさすがにどのお寺も見どころがいっぱいです。
でも、さして有名ではないお寺にも、多くの魅力を持ったお寺がいっぱいあるんですよねぇ。


ここ正暦寺も、ワタクシにとってはそういうお寺の一つなんです。

使用したカメラ：FUJIFILM X-T1


静寂…その中に身をゆだねる時間がすごく好きなんですよ。
普段は聞こえてこない風の音、木々のざわめき…そんな音が聞こえてくることが幸せです。
静寂を感じられる場所でウオークマンやスマホの音楽を聴く人の気がしれません。


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