大原浩の金融・経済地動説

この映画の印象は、＜初期の仮面ライダーの３０分番組を水で薄めて２時間に引き伸ばした＞というものです。水を加えすぎて味がほとんどしないというのがその心です。

野原や神社の境内で繰り広げられるアクションの数々は、日本がまだ貧しくて番組制作費用が潤沢では無かった時代の＜チープ感＞がとてもよく出ています。私も近くの公園で仮面ライダーごっこをしましたが、本物の作品の舞台が神社の境内や野原だと「ごっこ遊び」にもリアリティが出ます。

東日本大震災、原発事故、多元宇宙、怪しげな宗教集団などネタ作りに一生懸命なのはわかるのですが、どれもピンときません・・・

四人の少女たちのアクションはなかなかのものです。特に頭で瓦を割るＣＭで有名になった武田梨奈のアクションは一見の価値があると思います。ただ、数はたくさんあるアクションシーンは、まるで「仮面ライダー対ショッカー」のような感じで新鮮味に欠けます。
せっかくビジュアル的にいけてる少女たちなのですから、もう少しアクションシーンに工夫があればもっと良い映画になったと思います。

四人の少女たちなので「ヨンレンジャー」ということになりますが、ゴレンジャーのようにそれぞれ色とりどりの衣装を着せた方が良かったのではないでしょうか？全員同じ衣装を着ているので、四人に見分けがちゃんとできるようになったのは、映画の後半になってからでした。

あくまで大人が観た感想ですので、小学生のちびっ子諸君は違った感想を持つかもしれません・・・・