前歯を2本折る。 | イタリアでモロッコごはん

イタリアでモロッコごはん

イタリア在住 リツコがモロッコ人と結婚を決めた途端、介護同居生活が始まり今に至るドタバタと、美味しいモロッコ&地中海料理について語ります♪

先程子供達のアラビア語学校で
久しぶりに会ったモロッコ人の友人と
さあ、一緒にcafeでも!と言っていたら

彼女の旦那様から電話があり
息子さんがサッカー中に歯を折ったそうで
彼女は血相を変えて救急病院へと向かいました。



そう言えばうちの息子も
夏、モロッコに出発する直前に
大人の歯の前歯2本を折る事件があったんですねー。



息子は、ママ、歯が痛いんだ。
と静かに言いました。


私は別件で虫歯治療の予約を取っていたので
来週受診するから我慢していてね、
と言うと

ママ、そうじゃなくて
歯を見てほしいんだ。


その2本欠けた歯を見せられて
私は ビビビ ビックリして
パニクって号泣しました。




部屋でテレビを見ながら
靴下で歩いていて、床で滑って
顔面を打って、真ん中の2本が三角形に割れてしまったと言うのです。
根本ではなく先半分が2本とも欠けていました。


同じ部屋に娘もいたのに
彼より前にあるソファーに座っていて
後ろで転んだ弟に気付いてもいませんでした。


つまり1人静かに自爆し、鏡を見に行き
その後私のところに言いに来たのでした。



私は普段、
大慌てでパニクったりすることが殆どないので
私が大泣きしているのを見て
息子もビックリして泣き始めました。


いやはや、2年前のモロッコでの交通事故の時より慌てました。
だって、歯は命ですからね!


どうして良いか解らず
取りあえず泣きながら歯医者に電話しました。


打ったのは歯だけですか?
それとも他に頭とかも打ちましたか?

と聞かれて、
取りあえず歯だけみたいです。

と言うと、
欠けた歯があるのなら拾って
すぐに連れてきてください、とのこと。


それを聞いた娘が床を探して
欠けた歯2つを見つけてきてくれて
それをティッシュにくるんで
すぐに歯医者に向かいました。


道がてら日本の妹に連絡すると
歯を折った時の対処法というサイトのリンクを送ってくれました。



そこには、欠けた歯は
牛乳に入れて保存すること
と書かれていました、がもう遅いな!


どうやら欠けた歯は乾燥させない方が良いそうです。



掛かりつけの歯医者は
夫がインプラントを4本もお世話になったところで
治療費は高いけれど、いつもとても高いレベルで仕上げてくれるので
どうにかなりますよう、祈りながら到着しました。



レントゲンを撮ると
1本は欠けた側面に神経が出ているので
ここは触れないので、とその側面に保護用パテを塗って固めて
この治療はモロッコから帰ってきた後にしますとのこと。


そしてもう一本は
神経は出ていなかったので
床から拾ってきた歯を上手にくっつけてくれました。


まるで折れたなんて解らないくらい
キレイにくっついて
取りあえず、私はホッと胸を撫で下ろしました。


もう一本の欠けた歯は
液体の入ったコップに入れられて
歯医者の冷蔵庫で3ヶ月程保存されました。



そんなこんなで、息子は1本歯欠けのまま旅立ちました。



帰り道、息子の行動を思い返して
彼だって折りたくて歯を折ったのではなく
不意の事故に自分もビックリして
恐る恐る私に言いに来て
母親にもパニクられて疲れたのでしょう
息子は可哀想に、グースカ寝てしまいました。



歯医者にも
目を強打したとかじゃなくて良かったわよ!
歯だったら、どうにかなるから。
と慰められました。



もう一本の歯はモロッコから帰国後
まだ保護用パテを取りたくないらしく
そのパテをつけたまま、欠けた彼の歯ではない
別の素材の歯を付けてくれました。


これで一応カタチだけは元通りになりました!





しっかし、この事故が出発前のイタリアで起きたことに心から感謝しました。
信用出来る歯医者に駆けつけられる状況、しかも平日の午後だったので!


今日は土曜日。私のモロッコ人の友人は
子供総合病院の救急に連れて行くと言っていました。
通常イタリアの歯医者は土日休みですのでね。


サッカー中にどのように歯を痛めたのかは不明ですが
歯が欠けたようなら、見つかれば拾って持って行くようにアドバイスしました。
モロッコ人の彼女もかなり動揺しておりました。



モロッコ出発前に、ある友人から
また思い出話として語れるくらい落ち着いた頃
この事件をブログでシェアしてよ!絶対誰かの為になるから。
と言われた事を思い出して書いています。



私がとても残念に思ったことは
息子はもうイタリアの美味しいパニーノを
前歯で思い切り噛み切って食べる事は出来ないんだな〜って事。


うちには足切断した人もいますしね、
そういうハンディキャップからすると
屁の河童的レベルではありますが。


現在息子は、中心の2本の歯をまた折らないように
脇の歯を使って食べることを覚えて
なんとかムシャムシャ食べています。



せっかく神様から健康体を頂いて
綺麗な歯も保持していたのに
それを守ってあげられなかったのが
母親として残念でやりきれなかったのでございます。


不意の事故や病気はやむを得ないものですが
それは普段の何気ない幸せな日常に改めて感謝することに

神様が気付かせてくれるよう
私達に送ってくれるサインだといつも思います。