BMWの116(F20)です。
冷却水が漏れているという事ですが、
何処から漏れているのかが非常に分かり難いという事で、
仲のいい整備工場さんからご依頼を受けました。
リフトアップして、ラジエータリークテスターを使って加圧します。
冷却水が垂れて来ている場所は、エンジン前寄りのサーモスタットハウジングですが、
実は、サーモハウジングに繋がっている冷却水ホースを伝って流れて来ています。
源流は・・・さて・・・
加圧を続けると、ミッション本体の真上から小さな音でブシュブシュと・・・
鏡を使っても殆ど見えない・・・
音だけが聞こえて来ます・・・
原因は、イラスト真ん中の黒い部品の様です。
しかし、部品イラストを見ても、番号がふられていません(^^;
という事は・・・
この部品、単体では出ない訳で・・・
そして、
個別部品番号もふられていないので、
この部品に関しての正式名称が無いという事にもなります。
(あくまで、日本国内の話ですが)
イラストを、もう少し引いた写真です。
(モニターを写したので、見え難くてすみません)
この部品を注文する場合、大きなくくりの「1」番で注文しないと手配できないという事です。
ただ、今回の水漏れですが、この黒い部品
(以後、この場所に「クーラント温度センサー」が刺さっていますので、
「クーラント温度センサーハウジング」とさせて頂きます。
が割れているのか、それともここに取り付けられているOリング不良なのか、
エンジンとの当たり面にあるガスケットなのか、
クーラント温度センサーのOリングなのか、
正直、本当の原因が掴めません。
なぜって、
全く見えませんから・・・(T_T)
部品供給も、このハウジング単体での供給が無い事や、
漏れの状況が酷い事などから漏れ箇所の断定がしにくい事、
そして、いずれかのOリング不良であれば、
現時点で漏れを起こしていない物が含まれていたとしても、
近い将来で漏れを起こす可能性が非常に高い事などから、
イラストの「1」で手配させて頂く事にしました。
クーラント温度センサーハウジングと、
そこに刺さっているクーラント温度センサーです。
一体の部品として手配されていますが、
このハウジングの脱着にセンサーが邪魔なので、
先に取り外してから脱着しています。
このハウジングを取り外すのは、指先の感覚だけが頼りになりいますので、
それ相応に時間もかかります・・・(^^;)
ほんと、BMWディーラーのメカニックの人、尊敬します!!
冷却水パイプの刺さっている所のOリング、ペッチャンコです。
エンジンとの当たり面のガスケット。
こちらも結構潰れています。
あ、ちなみに。
元々はこんな状態のエンジンルーム。
上からアクセス出来ないかと、色々取り外して頑張ってみましたが、
上からアクセスする事は無理です!!
手は入りません(T_T)
どれだけ覗き込んでも、部品の一部すら見えません。
ちなみに、ハウジングにはこの金属パイプが刺さっているので、
非常に外れにくいです。
交換完了後、BMW用の冷却水を充填。
鏡を使って漏れが無いかを何度も確認。
水漏れが止まったのを確認したら、一緒にご依頼頂いたエンジンオイルの交換。
BMWのアプルーバルを取得しているMOTUL 8100 X-CESS 100%化学合成オイルを使用しています。
最後に、診断機を接続してフォルトメモリーのチェックと
サービスインスペクションをリセットして作業終了です。
今回のトラブル修理では、上記内容も含め以下の作業を行っております。
・クーラント温度センサーハウジングセット交換
・BMW用LLC充填
・エンジンオイル(MOTUL)交換
ご用命、ありがとうございました<(_ _)>
<参考データ:車両走行距離 29,330km>
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★愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました