今回ATF交換をさせて頂いたのはレクサスIS300hです。
その名に冠されている通り、ハイブリッドシステム搭載車です。
L210型のトランスミッションに使われているATFは、
容量がたったの3.8リットル。
つまり、エンジンをかけて圧送交換なんてしようものなら、
即座に作動油切れを起こしてしまう為、
システム上でも構造上でも、圧送交換は出来ません。
<後日追記>
※1回あたりの圧送交換量を少なめに設定して作業する事で、圧送交換は可能です。
ただ、モータードライブの為、
作動油にかかる熱量などの負担も一般のATと比較すると低い為、
劣化の進行はある程度緩やかです。
E-CVT(電子制御無段変速機)は、
エンジン、もしくはモーターからの入力を絶えず分析して、
車速や道路状況などに応じてギア比を変えていくというシステム。
今回ATオイルパンも取り外しますので見て頂くと分かりますが、
バルブボディが存在しません。
その様な点でも軽量化→レスポンスや燃費の向上などを可能にしているのでしょう。
これからの時代、どんどんモーターに変わっていくのでしょうね。
過去に、モーター開発に携わっていた方とお話しする機会がありました。
モーターの特性上、可能性は無限にあり、
その対応幅の大きさと話しのスケールに、ワクワクしたのを覚えています。
事実、●●rpmで最大出力発生なんて、ガソリンエンジンでは言っていますが、
モーターですと、その最大出力を瞬時に発生させる事が出来ます。
モーターって凄い(≧▽≦)
でも、私はやっぱりガソリンエンジンも大好きです(笑)
※レクサスにおけるトランスミッションの歴史が書かれたサイトには、もう少し詳しく書かれていましたのでご参考に→こちら
早速、お預かりしたIS300hをリフトにセットして作業に移ります。
格好いい(^^)
ATFを抜き取って、ATオイルパンを取り外します。
ATFストレーナーが装着されています。
一部をこすってみると、汚れが表面に付いている事が分かります。
ストレーナーを取り外し。
バルブボディは存在していません。
新旧比較しますと、汚れていたというのがよく分かります。
モーターとは言え、それでも鉄粉は出ます。
オイルパンの底にはやっぱり磁石が。
そして鉄粉が吸着されています。
ATF注入口から、新品のATFを充填。
FULL充填してからエンジンを1分間アイドリング。
そして再び抜き取ります。
その後再び充填して1分間アイドリング。
その後1分間放置してから最終の油量調整という、
ちょっと変わった交換方法です。
使用ATFは低粘度指定ですので、
WS規格を取得しているWAKO'SのSAFETY-SPECを使用。
交換したATFの新旧比較です。
現時点での走行距離は23,000km手前ですが、
ここまで汚れるんですね!!
続いてデフオイルの交換です。
ドレンプラグを抜く際、大量に付着した鉄粉が抵抗となって、
ぬるぅ~~~といった感じで抜けてきます。
写真でも分かる通り、ドレンプラグが鉄粉で太く見えます。
掃除すると、実はこんなに細いのです(^^;
抜き取ったデフオイルがこちら。
走行距離は先述の通りですが、ここまで汚れます!!
純正デフオイルは、API GL-5の、75W-85 ですが、
高性能ギアオイルの、WAKO'S RG7590LSD を充填しました。
今回のATF交換では、
上記内容も含め以下の作業を行っております。
・ATオイルパン脱着清掃
・ATオイルパンガスケット交換
・ATFストレーナー交換
・ATF(WAKO'S SAFETY-SPEC)充填
・デフオイル(WAKO'S RG7590LSD)充填
今回の修理ご請求額は、 ¥ 46,800- となっております。
ご用命、ありがとうございました<(_ _)>
<参考データ:車両走行距離 22,730km>
ブログランキングに登録しています。
クリックして頂けるとランキングが上がりますので、お願い致します(^^)
★愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました