麻しんの流行に関して | こどもクリニック四方山話

麻しんの流行に関して

・麻しんの流行に関して(注意喚起)
 麻しんの流行が拡大しています。もともとかわむらこどもクリニックFacebookページに載せたものをかわむらこどもクリニックNEWSに載せたものを転載しました。
2016年9月 278号NEWSのPDFはこちら!
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 CLINIC NEWS2015年4月号で「麻しん排除」を記事にしたばかりですが、7月から現在まで麻しん感染が3件続いています。

 1件目は千葉県松戸市で7月22日から8月16日までに松戸保健所管内で乳幼児を中心に9名の麻疹患者の届出がありました。

 2件目は兵庫県西宮市在住の19歳男性が麻疹発症中にもかかわらず、8月14日に千葉県幕張メッセで開催されたコンサートに参加しました。コンサートには全国各地から2万5千人参加したので感染の拡大の可能性があります。

 3件目は関西国際空港で地上業務を担当する女性従業員2名が麻しんと診断されました。現在確定されいないものの37人に疑いがあり、自宅待機の措置を取っています。

 麻しんは感染力が強く、初期には発疹が出ないため診断が難しいこともあり、感染の拡大が懸念されます。麻しんの潜伏期は10〜12日前後ですので、関空では17日以降利用した乗客に注意喚起をしています。

 対応としては、麻しん流行場所で接触の可能性のある方は、医療機関受診前に電話で相談し指示を受けてください。待合室での感染が危惧されます。

 もう一つ重要なことはワクチン接種です。現在麻しん予防には、MRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)が使用されています。定期接種は、第1期(1歳児)、第2期(小学校入学前1年間の幼児)です。

 接種期間になったお子さんは、速やかに接種しましょう。また、ワクチン1回接種者は追加接種の必要があり、未接種者は医療機関で相談してください。

 ワクチンは個人を守る意味だけではなく、家族や社会を守るために必要との意識を持ちましょう。

 麻疹に関しては、下記の情報を参考にしてください。このシリーズを読めば、麻しん通になれます。
●CLINIC NEWS
・2003年8月号「怖い病気、それは麻疹」:http://bit.ly/2bHOLbe
・2007年6月号「成人麻しん大流行?!」:http://bit.ly/2bAZshc
・2008年4月号「麻しんキャッチアップキャンペーン」:http://bit.ly/2bUFhKY
・2014年3月号「何で今頃、麻しんなの」:http://bit.ly/2bQ5yYw
・2015年4月号「麻しん排除」:http://bit.ly/2bB0jP1
●健康だより(仙台市医師会)
 ワクチンで守られる子どもたち(2015.8):http://bit.ly/2cdFHxE