徒然刀剣日記

刀剣修復工房の作品・修復実績と刀剣文化活動のご紹介

鎧通しの修復

2017-08-15 22:28:06 | 拵工作
可愛らしい短刀の修復が完了しました!



この御刀は、発見届けの段階からご相談を頂いており、登録証の発行後直ちに修復を開始しました。


当初の状態は、お世辞にもよいとは言えませんでした。

刀身は全面に錆が深く朽ち込み、付属する匕首拵えは栗型が欠落し、柄巻きは脱落、キズと汚れが全体に著しく、修復は困難が予想されました。


まずは、刀身の研磨を施しました。

可愛らしい短刀拵えとは裏腹に、中身は鎧通しと呼ばれる殺傷力の高い刀身です。


今回は、白鞘とつなぎを新たに作成しました。


拵えには、同じ時代の栗型を用いて修復し、柄前には柄巻きを施しました。


最後に微調整を施して、お祓いを済ませた後に納品です。

あともう少し!最後まで気を抜かずに修復に努めたいと思います。

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