こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

敬語を使わない若者は、敬意がないのでは無く、ただ単に敬語を知らないだけ

2017年08月14日 | 生き方について考える

この歳になるまで気がつかなかったことがある。

若い人がどうして敬語を使うことができないのか、と疑問思っていた。そして、最近の若者は人に対して敬意を払うことがないのだと。ところがそうではなく、敬語を使うことが下手なのだということがわかってきた。自分が多くの人に、少なくとも見た目において敬語を使われる歳になって、その理由がわかってきたのだ。

若者たちは誰に対してどんな敬語を使うべきなのかを知らないだけなのだ。どうしてかというと敬語とは、使われたいと思う人にだけにしかその意味がわからないから。

目上の人に対して、上司に対して、顧客に対して。威張りたいから敬語を使わせる、というとちょっと言い過ぎだけど、良し悪しは別としてそこにはある上下関係が存在している。

そういう関係性の中で、敬語を知らない、敬語の使い方を知らないといって、若者に対して目くじらを立てても仕方がないのだ。関係性の中で下位にある者は上位になったことがないのだから、”上位にいる人がどういう風に敬ってほしいのか”がわからない。そういう人に対して”今の若いモンは言葉の使い方がなっていない!!”などといっても仕方がないのだ。

多くの若者は目上の人に対して、敬意の念は持っているのだ。人間は生まれた時、何もなく無力だ。だから誰かに守ってもらわなくては育っていけない。そのことは本質的に刻み込まれていることであり、目上の人間に対し敬意を持つということは人間として本質的なことなのだ。

敬い方を知らないというだけで、若い人のことを責めたりしてはいけない。大人になったら、そういったことまでひっくるめて受け入れたやらなくてはいけない。まあ、ジジくさい言い方になったといえばそれまでかもしれないが、問題はそれだけではない。

格差社会の中、問題の一つに年長者による若者からの搾取がある。世代間闘争ともいえるだろうが、これからの日本で労働者人口が減っていく中、これまでと同じような社会保障制度を保つことを考えるということは、若年世代からの搾取につながる。国の借金を無尽蔵に増やしているということも、同じようなことだ。

次世代への負債は残すだけ残して、自分たちは威張り放題。というわけにはいかない。

年長者は現実を直視し、もっと謙虚になり、次世代への配慮を持ってからやっと、若い人たちに対してあれこれ言うことができるようになる。まずは、自らが敬語を使われるべき存在とならなくてはいけない。

敬う気持ちが何より大事

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2017-08-15 20:14:04
今時の子、、、
私の職場でも、
若い子達が沢山います。
でも、
今の子達は、私より、
しっかりしているなぁ!
と思います。
正直、
私がその頃はどうだった?
敬語は間違えてなかったか?
と考えたら、
恥ずかしくなることもあります。
社会人になった頃、
先輩に対して、
ご苦労様です!って、
言ってしまった程ですから、
それに比べたら、
今の子達が、立派に見えます。
そうですね (コロ健)
2017-08-16 09:33:33
世代にかかわらず、みんな頑張っています。年長者はその優しさと頑張りにつけ込むような真似はしたくないと思っています。

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