こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生はあっという間だな、あと少しの間どうやって生きよう

こういう子、いた.・・・2014年6月の読書記録

2014年07月02日 | 読書、映画、音楽、美術
かろうじて1冊読むことができた。軽妙洒脱な楽しく読み易い文章で、挿し絵も素晴らしかった。

ただ、読み進めるにしたがってある思いにとらわれるようになった。

「(小学生の頃)こういう(女の)子、いた。」

文集とかで、必ずいた文章の上手な子。一般生徒とは視点も発想もまったく違う文章をサラッと書いてしまう。
文体は醒めていて緻密、浮ついたところは無い。

社宅に住んでいる、2、3年生ぐらいで来た転校生で、賢そうなくりっとした目をした色白の少女。もちろん成績は別の転校生と分け合ってのトップ。地元の汗臭く子供っぽい男子のことにはまったく興味なし。
本当に頭がいいから、そのまま都心の中高一貫校に進学し、そのまま一流大学へ。
親がその場所を気に入って、社宅を出てそこに住んでいたりするのだけど、地元との接点は小学校の間のほんの3、4年。偶然、地元の駅前で見かけるが、声なんぞかけようものなら、馬鹿にしたような冷ややかな笑顔を向けられそうで何も話せない。

会社勤めを止めたって転んでもただでは起きず翻訳家なんかになってしまう。
相変わらず文章のセンスはいいので書く文章は面白く、本になってまた読まれる。

地元の汗臭く、泥だらけで子供っぽく、自己表現の下手くそなコロ健は、いまだに埋まらない文章センスの差を恨めしく思うのだ。




読んだ本の数:1冊
読んだページ数:227ページ
ナイス数:42ナイス

これは素晴らしい。どう素晴らしいかといわれても、言葉に表すのはむずかしい。これほど自分に正直に自分のことを表現できるというのは、すごい。これほど、気が散ってて、これほど夢想していて、過去にとらわれ、奇想天外支離滅裂。どれもエッセイというよりはショートショート。その小さな、ささやかな世界への狭い入り口に体をねじ込み、その不気味な世界を進むと、最後にすとんと腑に落ちる、というか目が覚める。最後のところは、気恥ずかしさとともに終わるところが、女性らしくかわいらしい。私のブログもこんなふうに書ければいいのだけど。
読了日:6月30日




うらやましい才能

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