こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

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共同研究における病理医の役割と使命

2014年07月24日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと

病理医をやっていると、臨床のさまざまな医者から“共同研究”を申し込まれる。

研究の主体は臨床医であり、病理医の仕事は組織標本の形態学的診断と写真撮りである。

学会報告の手伝いまで入れるとずいぶんな仕事量になる。病院業務ですら手いっぱいなので、ずいぶんしんどい話だ。最近では、学会場で知り合いになったのをきっかけに研究を持ちかけられることまであって、いよいよ何か断らないといけないかと真剣に考えている。



1枚の標本に含まれている情報量については、臨床医が見てもわれわれ病理医が見ても、変わりないのだろうが、世界はまったく違うのだろう。
炎症、腫瘍、変性などがあっても、そこに登場する細胞の種類や役まわりまでは、経験なくしてはなかなか理解できない。
それに、臨床医は目の前の患者さんの所見から逃れることはできないという点で、絶対に病理医たり得ないのだ。



というように考えると、病理医は臨床医の目となって、彼らができないことを引き受けるのがスジだろう。
日常の診断業務がそうなのだから、組織が絡む研究も同じ。病理医不足だから、不肖コロ健程度の病理医にもおはちが回ってくる。できるだけ手伝ってあげるのが病理医の使命だろう。
考えてみれば、生検とか手術で組織をとってくるのは臨床医であり、お互いさまである。
どちらがどう、などと了見の狭いこと考えずに患者さんのため、医学のために努力をするのが、一医学徒の道であると考え、共同研究を申し込まれたら、快く引き受けさせてもらおう。

でも、学会シーズンになるとしんどい
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