最近、製薬会社や医療機器メーカーなど医療関連会社による医者に対する不適切な関与が問題になることがある。
情報提供、という形で飲食が提供される機会も多い。病理医に対してはこのようなことはほとんどないのであまりピンと来ない話だが、臨床の世界ではまだまだごく普通に行われている。
今日、不肖コロ健が呼ばれていった研究会、驚くべきことに全部医者自身による企画・運営。30人足らずと、こじんまりした会だが、参加者は全員参加費(交通費、宿泊代、会場費)を払って、医療関連会社からはもとよりどこからも援助をもらわずにやっていた。
参加者は日本各地から。年齢層は40前後と心技体とも一番充実している、それぞれの先生が日常診療で困った患者さんについて話し合ったり、ある疾患について発表したり。それぞれの発表内容は相当深く、私にも相当勉強になった。いわゆる”大御所先生”の鶴の一声がないおかげか、参加者みんなが活発に意見を交換していた。
休みを返上して、よりよい医療を目指して真摯な気持ちを持って集まる。尊敬すべき先生というのがここにもいた。
尊敬すべき医者というのはいろいろなタイプがいる。科としてはひかくてき大人しい先生が多い分野なので、静かなタイプの人が多いがそれでもうちに秘めた熱心さはよく伝わって来た。
発表前にはずいぶん苦しい状況になって、弱音も吐いていたが、こういう熱心な先生方から声をかけてもらって、病理の話ができたというのは嬉しいし、これからのはげみにもなる。