昨日で旦那が今日まで勤めてきた学校を退職。
1月から新しい学校に赴任する事になる。
昨日はお別れ会があったのであるが、卒業生やその保護者も来てくれた。

3年前に卒業したK君。
彼には重度の他動症がある。
2時間置きに薬を飲まなければ大変な事になるため、教師が常に時間を計測しながらの学校生活であった。

3年前に卒業する際、担任とソーシャルワカー、児童心理の専門家が何度も何度も話し合いを重ね、一般の公立中学に行くよりも、特別擁護学校が好いだろうと決断した。
母親は前向きであったが、父親は反対だった。
1年近く話し合いを何度も持ち、養護学校に何度も父親を見学に連れて行ったのは担任。
結局、父親は反対のまま特別養護学校へ進学する事になった。

昨日のお別れ会に、彼と父親が来ていた。
父親は泣きながら「先生あの時、無理にでも養護学校に行くように言ってくれて本当に感謝しています」と言った。
彼はそこで随分と訓練を受け、投薬の回数もグンと減少。
週に1度の半日は、一般公立の中学の教室で学べるようになったとの事であった。

父親は8ヶ月前に事業に失敗。
今は借金を抱え、バイトを掛け持ちして何とか食いつないでいるため「プレゼントを買うお金が無くて、本当に恥ずかしい。でも感謝の気持ちだけは伝えたくて来た」と言ってくれた。

1月から赴任する学校も、重度の障害を持つ子供が今の5倍いる学校である。
またこう言われるように、努力するのみだと旦那は嬉しそうに言った。

仕事を通じて、人から「ありがとう」と言われる事は大人であれど嬉しいもの。
99のクレームを受けても、1の「ありがとう」で再び頑張れるから不思議なもんである。
まあ、99のクレームのストレスは、私の場合このブログで発散できるのであるが・・。

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