前に勤めていたデパートでも度々あったのであるが、客がレジカウンターの中に入っている事がある。
レジカウンターの中にあえて入るという行為は、下手すれば「お金を盗んでいる」または「盗もうとしているのでは?」と疑われても仕方ない行為であると、私は思っている。

今の職場でも時々ある。
客がカウンター内に入り、レジの数字を見たいのか、ジーっと覗きこむ事がある。
不正行為をしていると思っているのか、値段を確認したいのかも知れないが、暗証番号やレジが開いた時の中の現金を見られるのは、防犯上禁止になっている。
がしかし、これを客に「すいません、こういう理由でカウンター内に入って頂けないのですが・・」と言うと、たいていの客は露骨にムっとするか、一言何かを言う事もある。

不思議な事に、これまで私が経験したカウンター内に入るのは女性客。
しかも中年から老人に限られた。
しかし、今日は違った。

若い父親と子供が、レジを触っているのを発見。
慌てて駆け寄り、「すいません、誰もいませんでしたね。お支払ですか?」と尋ねた。
父親は「いや別に・・」と何とも言えない笑みを浮かべた。

そうこうして昼過ぎ。
店内にある商品説明や検索用に使用するiPadを、今度は40代後半の母親と子供が持ち上げようとしていた。
iPadを持って行かれぬよう専用のカギを付けてあるため、スタッフしか持ち運び出来ないようになっている。

私は「何かお探しですか?」と聞いた。
女性は「自分で探すから」と言った。
客には防犯上、触らせないように義務付けられてあるため、必ずスタッフがiPadを使用しなければならない。

私が「すいません、会社の規定で私達スタッフが・・」と言いかけると、「じゃあ、もういい!帰るわ!」と怒って帰って行った。

その後、別の男性客とやはり子供がiPadを触っていた。
「これ、ネット繋がってへんの?ユーチューブ見られへんねんけど、さっきから・・」と聞いてきた。
何を見たいんか知らんが、そんなん見られへんような設定にしとんねん。

「客様の希望商品を探すために使用しますので・・」と答えると、「金の無駄やな」と言い捨て店を出て行った。
一緒にいた少年も「iPadの意味ないやん」と言い捨て出て行った。

私、客商売向いてへんのやろか・・。
それとも、変な客が多いのやろか・・。

元国際線CAの友人に聞いたら「どんだけおるか!!しかも10何時間一緒やからな!!」と言っていた。
そうか・・言い捨てて帰ってくれる方がエエわな・・。
同じ空間に十数時間はキツイわな・・。

昔アメリカに向かう便の中で、中年ババアが病気になり、その場が騒然となった。
結局、病気ではなく、10何万もする補正下着をガチガチに締めて着ていたため、苦しくなって気分が悪くなったのであるが・・。

CAさんが「脱がれた方が宜しいかと・・」とアドバイスしていたが、「これ脱いだら下着がない」と言っていた顔が真っ青のババア。
どっちもアカンがな・・
一緒にいた友人ババアの1人が、「あんた予備持ってへんのか?」とCAさんに聞いていた。

CAさんが自分の下着を貸すのだろうか・・とちょっと期待したが、「ちょっとそれは・・」と断っていた。
そら、そうやわな・・

客商売、奥深し。

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