熟メン茶々丸の「毎日が美びっとカルチャー」

「図変わり」大皿の世界伊万里染付の美・岐阜県現代陶芸美術館

岐阜県現代陶芸美術館で開催中の「図変わり」大皿の世界・伊万里・染付の美を観賞しました。今回は、当館の学芸員によるギャラリートークでの案内で、作品の解説を聞きながら楽しく鑑賞できました。

伊万里と言えば、肥前有田焼をさし現在の佐賀県の焼き物のひとつです。肥前を代表するやきものしては、陶器の唐津焼と今回の磁器の伊万里焼(有田焼)です。

伊万里という名称の由来は、江戸時代初期から中国の染付磁器に習い伊万里港から全国各地に流通したことから、伊万里焼を呼ばれようになったそうで、江戸時代の料理文化による大皿が普及し、当時の流行や縁起ものの図柄が描かれたそうです。

今回は直径40センチ以上をさす「大皿」約140点が展示されています。これらの大皿は一個人のコレクションで構成され、同時期に町田でも開催されるそうで、そのコレクションの大きさを感じます。

伊万里は、主に呉須というコバルトブルーにより絵付けされ、表面を釉薬で染め付けたもので、江戸時代の質素倹約の風潮の中で色を省き、焼きも一度だけで完結する中で、職人たちが様々な工夫を施しながら腕を競っています。

作品を眺めていると、その細かな網目や亀甲の文様と鯉や虎、獅子、七福神などの吉祥の構図が大皿の世界に見事に描かれてみていて楽しくなってきます。

また、シルクロードを渡り、多様な文化を受けいれながら、中国でその技法が確立、その技法に習い広く庶民に根付き、やがて海外へと普及していく磁器文化のルーツを、本展で伺うことができ、染付の美を再認識した展覧会でした。



 


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