無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

山田正彦さんの『種子法廃止とこれからの日本の農業について』講演会に行ってきました。

2018-06-22 07:32:32 | 日々の自然菜園

新刊発売中!!さっそくの重刷決定!ありがとうございます。第一弾!『とことん解説!タネから始める 無農薬「自然菜園」で育てる人気野菜』(洋泉社)


第二弾!4/19新発売『プランターで寄せ植え野菜』
プランターは、失敗しやすいものですが、基本を守れば、とっても簡単です!今回は、寄せ植えで2~3種類の相性の良い野菜を混植し、1枚のメニューになるようにイラストと写真でまとまっております。プランタ―だけでなく、庭や菜園でも使える組み合わせなので、参考にしてみてください。


本日、

昨日6/21は夏至でした。ちょっと過労でへばっておりましたが、ここからどんどん日が短くなっていき、生き物の生育も大きな返還点です。








6/20(水)に大雨だったので、晴耕雨読で、気になっていた「第16回JAあづみ あぐりセミナー」山田正彦氏(日本の種子を守る会顧問/元農林水産大臣)の『種子法廃止とこれからの日本の農業について』講演会に、安曇野スイス村サンモリッツ大ホール行ってきました。


元農林水産大臣であり、弁護士でもあるので、種子法や種苗法の法律的難解な文章やより現状を直接知りたくて勉強しに行った次第です。


今回の種苗法の廃止は、TPPが背後にあり、ロシア、中国などノンGM(遺伝子組み換え作物反対)やネオニコチノイド農薬撤廃のEUなどの世界の流れに日本とアメリカが逆行する大きな渦の中での国会の参議院で5時間足らずの審議で決定したことだと説明がありました。












現状の種苗法では、TPP以後日本のマーケットで多国籍企業は参入しにくく、今回の廃止とその後の事務次官の通達は、速やかに民間企業(多国籍企業)に以降するための処置だということです。






また、遺伝子組み換え作物が、アメリカで消費できず、年10%も急成長しているノンGMオーガニック市場に対抗できずGM市場が伸び悩んでいるので、日本は格好の輸入先になっており、世界最大級の遺伝子組み会作物(GM)消費国になってしまっている現状。




国際貿易では、すでに貿易障壁になるとのことで、「国産」表示ができない、当然GM表示もノンGM(遺伝子組み換えでない)の表示もできなくなる見通しで、


種子法廃止を受けて、3県では、条例(法律)で、現状維持をする県も現れたり、


すでにEU内で自由貿易で、食糧自給率を維持するために、各国が助成金で農業を支えていることや、

TPPによる自由貿易を背景に、世界で起きている現状や今後予想されること、種子法と種苗法との違いなどいろいろ学びましたが、とても込入った話や、講演でなければ聴けないこぼれ話など今後も勉強しながら、自家採種していく必要を強く感じました。

山田正彦さんの種の話は、今度出る新刊『タネはどうなる?!~種子法廃止と種苗法適用で』発売日: 2018/6/25で詳しく学び直す必要がありそうです。

一つ言えるのは、現状では自家採種はできますし、今しないと今後発売される市場種子では、自家採種できない(してはいけない)ものばかりになり、
固定種は絶えてしまうし、優良系統を維持できる体制は課題でいっぱいだということです。


本来の農民の種を採る権利、地域性などの損失が加速する流れは種子法廃止以前にあったものです。
今が正念場だと思いました。




3/8(木)スタート!! 千曲市戸倉創造館で2018年3~2月に千曲市教室開校します!!
『無農薬無化学肥料でもしっかりやればできる!自給稲作入門講座』

次回は、「 7/12(木)中干しと出穂」です。

場所:戸倉創造館2階会議室
日時:第2木曜日 18:00~20:45まで(全12回座学のみ)
受講料:1回1,500円、一括申し込み15,000円
対象:米の自給をしたい方。米作りが初めての方大歓迎!
参考テキスト:『自給自足の自然菜園12ヶ月』(宝島社)153~174ページ

●問合せ・申し込み先●
千曲市役所経済部農林課農業振興係服部
電話026-273-1111(内線7244)
Email:nousin@city.chikuma.nagano.jp(件名を「自給稲作入門講座」として送信下さい)




2018年土内容充実で、
城山公民館「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。
毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

この冬の菜園ができない時期にこそ、知っておいてほしい土づくりの基本を行います。
次回から2回にわたって、今度は菜園の環境を調え、病虫害を出にくくし、体力や持久力をつけるトレーニング(菜園プラン)にするのかを行います。
少量多品目を育てることは農家さんでも難しく、家庭菜園ならではの最低限の知識や工夫を学び、病虫害、連作障害が起こりにくく、それでいて野菜を育てれば育てるほど土が良くなっていく菜園プランをご紹介する予定
です。

今年度は、いつもの第1水曜日に
長野市城山公民館 18:30~21:25(当日、記録用動画撮影いたしております)
18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答


新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。
◆次回以降の予定
【テーマ】
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~野菜編~」
7/4(水)梅雨の草対策、草マルチを極める、「ニンジンとダイコン」
8/1(水)夏野菜の延命法、秋野菜の真夏の種まき、定植のコツ「ハクサイとキャベツ」


お楽しみに~




現在、『竹内孝功さんの自然菜園講座オンライン動画サイト試験発信中~
※有料サイトの都合、登録などの際に一部英語表記になっております。

※最新動画、「畑での野良仕事(実技編)」前編・後編もアップグレードできました。

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29 コメント

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ジャガイモについて (いいだ(奈良在住))
2018-06-23 00:33:37
飯田と申します。昨年も質問にお答えいただきありがとうございました。

ジャガイモを収穫しましたが大不作でした。念のために堆肥・くん炭一握りを種芋間に入れておきましたが、茎が20cmぐらい伸びて花も咲かず黄化し枯れました。そうか病・害虫は出ていません。雑草もほぼ生えません。別畝では試しに時なし大根を育てていましたが、こちらも芽は出たものの育ってはいない状態です。

・ジャガイモ不作の原因は、やはりNPK等肥料不足でしょうか。
・交互連作でネギを植え付けたいのですが、このようなジャガイモ不作土壌ではどのようなてこ入れが必要でしょうか。

上記は今冬に、真砂土が大量に運び込まれ、大てこ入れ畝立てした畑なのですがで、夏野菜もサツマイモ極端に育ちが悪いです。

最後に、ジョガイモそうか病ですが、数年間大発生している畑があります。一般的な石灰をひかえる等はしているのですが、全く効果はありません。根治とは行かないまでも何か対策法はあるでしょうか。

よろしくお願いいたします
ご質問ありがとうございます。 (竹内孝功)
2018-06-23 06:09:03
いいだ(奈良在住)さんへ

そうですか。去年の質問の内容は何でしたか?

1)今年は、昼間暑すぎて、夜間寒すぎて、雨が少なすぎて全国的にジャガイモの生育は悪かったのではと思います。

2)根性のあるダイコンの生育が悪い点からも、養分以前に土が貧弱であったり、雨がなかったなど根本的な問題がありそうですね。

3)真砂土を大量に入れた畑でであれば、菜園だったところも、ほぼ山の土砂崩れの場所や校庭の用になっていると思われます。大テコ入れがどんなものだったかわかりませんが、草も野菜が育っていない現状から、抜本的な改良が必要なようですね。

4)ジャガイモが不作だった畝は、しっかり堆肥やクン炭を補いながらネギを育てていただき、ネギがしっかり育つようになれば、ジャガイモはむしろ無肥料で育てた方が病虫害なしで育ちますよ。

5)そうか病ですが、病原細菌は土壌中で極めて長年にわたり腐生的に生存して土壌伝染するほか、高率に種いも伝染する。アルカリ土壌で、塊茎形成期に20℃以上と地温が高く、乾燥すると多発する傾向が高い病気です。

本当のところをいえば、真砂土が大量に運び込まれ畑も同時に、土壌分析をして、抜本的に土のバランスを調えた方がいいと思いました。

その上で、ジャガイモの間にアルカリ資材のクン炭と堆肥(未熟かもしれない有機物)を入れるとそうか病は助長されます。

ここでも、堆肥とクン炭で、ネギを1年しっかり育て、ネギの根にいる共生菌が出す天然の抗生物質で病気を抑え、よい菌を増やし、有機物を無機化したネギの跡地に無肥料でジャガイモを育てることが一番いいと思いました。
昨年の質問 (飯田(奈良在住))
2018-06-24 20:43:13
返答ありがとうございます。

blogをさかのぼったところ、昨年11月23日分にて質問し返事をいただいていました。おおよその内容は大てこ入れについてでした。

今回質問した畑(真砂土の土壌)は、昨年質問して大てこ入れを試みた場所です。<<自然菜園で野菜づくり>>をもとにした資材でてこ入れをしました。初春にエンドウ苗を植えたところ収穫できましたが、<<自然菜園ハンドブック>>を参考に大根を蒔いてみたところ育たない・ジャガイモの収量が少ないことで、状況はよくないと考えた次第です。

現在、夏野菜(トマト・ピーマン類・ナス)とサツマイモを栽培していますが、これから草マルチ・米糠・油粕の積極的補いである程度なんとかなるでしょうか。

また、抜本的な改良とは今冬以上の大てこ入れということになるのでしょうか。

ジャガイモ跡地は葉ネギを移植予定ですが、まず堆肥・くん炭を補ってみようと思います。
ご質問ありがとうございます。 (竹内孝功)
2018-06-25 06:33:00
飯田(奈良在住)さんへ

そうでしたか。探してみましたが、2017年11月の記事が11/21と25日分はありましたが、23日にブログの投稿そのものがなかったので、過去のご質問を確認できず、記憶の中だけでお答えしますと、

きっと、テコ入れで、養分が最も必要な作物エンドウはその養分で育ったが、その後真砂土の特徴であるザル(保水力・保肥力がない)状態で、養分が抜けたので、ダイコン、ジャガイモすら育たなかったと観ていいと思います。

水はけが良すぎて、養分保持できない真砂土がたくさんあるようであれば、保水力・保肥力を高めるために、私なら、腐葉土(3~5ℓ/㎡)とゼオライト(100~200g/㎡)を畝の上に鋤き込むでしょうし、夏野菜は完熟堆肥などでネギくらつきをしておくと思います。

現状として、サツマイモは無肥料でも育つと思うので、補いは1回あれば十分かもしれませんし、夏野菜は、米ヌカを事前に発酵させてボカシ状態にしたものと油かすを半々で混ぜたものを草マルチと交互に重ねて行き、畑で堆肥や腐植、生き物によって団粒構造を発達させながら来年の畑のために今年の夏野菜を育て様子を観ると思います。
今から自然菜園を始める場合について (村上)
2018-06-25 22:13:50
お世話になります。
竹内さんのスクールや本を参考に、食べたいものを借りた畑で作って4年めですが、新たに130平米くらい借りることになりました。

120cmの畝と80cm2条の緑肥で畝立てをしたいと思いますが、今の時期からだとどう始めるのがよいでしょうか。

緑肥の種は春の残りがありますが、今蒔いていいのかも教えて下さい。

秋に向けて土作りを考えた方がいいのか、それは何か作りながらできるのか、むりなのか、作れるなら何がいいのか、まずネギと聞いたように思いますが、ネギも一本ネギ、小ねぎなど、どれでもいいのか、また、オクラやとうもろこし、ズッキーニなどは作れるのかなどアドバイスをいただきたいです。
週4日ほど畑に行きます。

畑は元々は田んぼだったようですが、日当たり風通しよく、一昨年までは畑として10年くらいやっていたそうです。昨夏より、お世話ができなくなって、つゆ草やスギナなどの雑草が、生えている状況を譲り受けました。

どうぞよろしくお願いします。
返答ありがとうございます (飯田(奈良在住))
2018-06-25 22:39:21
大変失礼いたしました。2017-11-14 分に11月23日に書き込みさせていただいたので混同していました。

該当の畑ですが、てこ入れしてから雨が降るたびに黒茶色の水が畝間にたまっていたので、堆肥等の成分がどんどん流れだしているのでは、と思っていました。

・未使用真砂土畝の改良
・夏野菜の対策
・サツマイモの対策
と、分けて考えていきたいと思います。

米ぬかは、とにかくふんだんに使える状況なので利用していきたいです。
ご質問ありがとうございます。 (竹内孝功)
2018-06-26 07:04:41
村上さんへ

そうですね~。130㎡あれば、一人野菜を完全自給できる規模なので、「新たに」ということであれば、いきなり全部やるのは大変なので、私であれば、130㎡は、3年計画で、今までの経験を踏まえてしっかり野菜が自然に育つ環境にしていきたいですね。

0)場所の地域風土によりますが、これから夏本番なので、緑肥mixは、発芽できず、秋までに鳥に拾われたり、踏んだり、発芽しても暑さで育たず、蒔くとしたら、「緑肥mix」の説明書通り、寒冷地、温暖地で多少違いますが、秋に撒くことがお奨めです。

1)まず、簡易土壌分析をする。
10年間一般的な畑をしていたところであれば、現状の「つゆ草やスギナ」からも、自然に野菜がすべて育つとは思えず、かなり塩基(石灰苦土カリウムリン酸)バランスやPh(酸アルカリ度)なども偏っていそうです。事前に1カ月位かかると思いますが、土を採取して、調べておいて補う、もしくは絶対補っていけないものを調べて過不足を知っておいた方がいいと思います。

2)①貸してくれた方は、草を生やす位なら貸してしっかり野菜を育ててくれた方がいいという感じでしたら、これからエンバクを全体に蒔いて、全体を管理機やトラクターで鋤き込んで観ることがお奨めです。

②というのは、草を一掃でき、同時に緑肥のエンバクを育てることで、貸してくれた方が安心しながら土づくりできるからです。

③1)の土壌分析結果(化学性)がくるまでエンバクを生やしておくと、エンバクの背丈や育ち方、葉の色などで、畑全体の土の状態(物理性)がわかり、しかもエンバクで土は団粒化され、生物性も高くなるからです。

④エンバクが穂が出る前に、エンバクの生育と1)で足りな刈ったものを考慮して、米ヌカとクン炭を撒いてから、浅く、次に深く2段階で鋤き込めば、畑に合った堆肥をエンバクで作りながら鋤き込みができます。

⑤その後、畝立てする1カ月前までに、足りない塩基を補い塩基バランスやpHを調整し、

⑥初秋~秋に畝立て、緑肥mixを通路に蒔いて

⑦来年夏野菜を育てる畝に、ネギを栽培。来年春野菜を育てる場所に、秋野菜を育ててみるのはいかがでしょうか?
コメントありがとうございます。 (竹内孝功)
2018-06-26 08:27:13
飯田(奈良在住)さんへ

そうですね。過去の2017-11-14 分に11月23日に書き込みも拝読させていただきました。

真砂土は水はけがよく、腐植を補ってあげる必要があり

「雨が降るたびに黒茶色の水が畝間溜っている」ということは、真砂土の下は、ガチガチということなので、

現在その2層構造を改善するには、米ヌカだけでは不十分です。米ぬかは腐りやすく、油分を30%含むので、直接地面に撒くと腐りやすく、現状は、たっぷり草マルチを敷き、米ヌカやそれを発酵させたボカシでサンドするように草マルチを重ねて行くことが一番の近道だと思います。

余裕があれば、一度米ヌカと落葉や草で堆肥を造って、腐植と微生物を畑に投入できれば、草マルチと米ぬかだけでもよりよくなれる感じがします。
アドバイスありがとうございました! (村上)
2018-06-27 17:53:14
早々に丁寧なアドバイスを頂き、ありがとうございます。

緑肥は秋にまくことにします。

簡易土壌分析については、このブログの過去のコメント欄も大変参考になりました。知ることが大事なんですね。やってみようと思います。分析結果の見方がわからない不安があります。何か参考になるものがあるのでしょうか。

エンバクについて2点質問です。
全体的にまく場合、今生えている雑草はどうすればいいか、地際からかればいいのかどうかということと、

すき込みをするとありますが、機械がない場合でもできますか?

追加の質問ですみませんが、よろしくお願いします。
ご質問ありがとうございます。2 (竹内孝功)
2018-06-28 12:19:23
村上さんへ

そうですか。お役に立てて良かったです。

1)土壌分析に関しては、ある程度知識のある方でなくても、デ―タ―に過不足がわかる記述もしくは、グラフ表示されているので、多すぎるもの(過剰)と少なすぎるもの(不足)を知り、バランスがとれるようにテコ入れすると無難です。

詳しくは、難しいですし、コンサル(有料)物件なので、私の教室に参加する方には、公開を条件に、おおよそのことを教室内で教えております。

基準が無農薬ではありませんが、土壌分析の見方の基本は以下のサイトである程度わかりますよ。
https://www.zennoh.or.jp/activity/hiryo_sehi/dojo.html

2)エンバクを播く時期によりますが、

①2~4月上旬(早春)桜が咲く前、もしくは9~10月霜が降りる1ヶ月前であれば、今生えている草の上から(昼間葉が乾燥しているときに)ばら蒔きし、草を地際で刈り敷くだけで、鳥に拾われなければ、自然に生やすことが可能です。

②それ以外の時期は、エンバクが生えにくい冬と夏は基本的に蒔かない

③自然草が旺盛な時期は、①よりも3~5月上旬、7月上旬~9月までは、ムギや陸稲のように、溝を切って条播きするか、多少の草であれば、草の上から蒔いて、乗用トラクターで鋤き込むか、草を細かく刈って、萎れてから種をばらまきミニトラクターで鋤き込むことで、しっかり土の中で発芽させることがお奨めです。

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