ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

残穢(ざんえ)-住んではいけない部屋ー

2016年02月11日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 今日は自宅から車で15分ほどの、シネコンに出かけました。

 観たのは「残穢(ざんえ)-住んではいけない部屋ー」です。



 実際に起きた不思議な、あるいは怖い話を募集し、それをもとに短編小説を書いて雑誌に連載している小説家の
 彼女のもとに、東京郊外のマンションで一人暮らしをする女子大生から、畳と布がこすれるような音がする、という手紙を受け取り、さらには女子大生が住む部屋だけではなく、マンション全体で不思議な現象が起きていると知り、は女子大生のもとを訪ねます。

 そして他の怪奇小説の作家や心霊マニアの編集者などと共同で、マンションの過去、さらにはマンションが建つ前の住民のことなどを調べ始めます。

 すると、出るは、出るは。

 ゴミ屋敷で変死したじいさん、娘の結婚式の直後に首吊り自殺した母親、自分が生んだ赤ん坊を生まれるたびに何人も殺害した母親、座敷牢に閉じ込められ、世を恨んで死んだ青年、さらには巨大な炭鉱事故。


 それら穢れの数々が、その地に残り、新たな穢れを生んでいったらしいことが示唆されます。

 優れたホラー映画には必ず感じられる品格のようなものが画面から漂い、演出も控え気味で、なかなかに好感が持てます。
 を演じた竹内結子も、いたずらに怖れたりびびったりせず、起きている事態を淡々と追求していくホラー作家の姿を好演しています。

 泣かせる映画を撮る時、登場人物がびぃびぃ泣いていたら白けちゃって客は泣けません。

 それと同様、ホラー映画の登場人物は必要以上に怖がってはいけないし、恐怖シーンも控えめがよろしかろうと思います。
 そういう意味で、なかなかの佳作と見ました。

 映画館に足を運ぶ価値のある作品です。

残穢 (新潮文庫)
小野 不由美
新潮社


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