ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

もう巻き込まれています

2015年05月25日 | 社会・政治

  安倍総理が推し進める安全保障関連の法整備。
  巷では、「米国の戦争に巻き込まれる」という昔懐かしいスローガンが復活しているようです。 

 これに対し、安倍総理は「日本の意思に反し、米国の戦争に巻きこまれることは無い」、と断言しました。
 日本の意思であれば巻き込まれる、と言うべきかもしれませんが、日本の主体的意思の場合、それは参戦と言うべきで、巻き込まれる、という受け身の表現は卑怯の誹りを免れません。 

 しかし私は、大日本帝國が米国に敗れ、7年におよぶ占領を経て、米軍の日本駐留と日米安保を条件に独立を果たした段階で、わが国は必然的に米国の戦争に参加もしくは巻き込まれる運命を負っているものと考えています。

  朝鮮戦争でもベトナム戦争でも湾岸戦争でもイラク戦争でも、わが国は直接戦闘に参加していないにしても、米国の利益のために様々な方法で巻き込まれています。
 お金を負担するとか、在日米軍基地から戦場に飛び立つことを認めるとか、武器の部品を製造するとか。 

 したがって、安保法制を整えようと整えまいと、これから巻き込まれるのではなく、広い意味では、とっくに巻き込まれているというのが正確であろうと思います。

 現段階ではまだ巻き込まれていないという架空の前提のもと、これから巻き込まれるから安保法制は止めようというのは、無邪気もしくはお人よしと言うべきでしょうねぇ。 

 考えてみれば、安保改定の時も、PKO活動に参加することを決めた時も、同じようなスローガンのもと、反対運動が起こり、法律が通ると何事もなかったかのような顔をして、また同じような反対運動を繰り広げるという愚を、一部のマスコミや団体は繰り広げてきたというのが実際のところです。 

 真面目に現今の国際情勢を分析するでもなく、時の権力者を軍国主義者であるかのようにレッテル張りして思考停止に陥り、幼稚な反対運動を繰り広げるのは、不真面目というべきで、うんざりします。

 わが国はとっくの昔に軍事的に米国の支配下にあり、当然のことながら米国の戦争に協力し続けてきたという歴史を冷静に見据え、そのうえで完全な中立政策に転換して米国の庇護を離れようというのなら、わが国は核武装も含めた軍事大国を目指さなければならなくなるでしょう。

 なにしろ米軍は助けてくれないのですから。
 自力で防衛するしかなくなります。

 その場合、わが国は戦前のように米国と緊張状態に陥るであろうことは容易に想像ができます。
 日本一国の軍隊だけで国を守るのは、今の時代極めて困難です。

 であるならば、次善の策として、米国や韓国、東南アジアや太平洋の自由民主主義国と共同してわが国及びアジア太平洋地域の平和維持に努めるのが現実的であろうと思います。

 そしてまた、わが国の軍隊は高い練度と士気を誇り、諸外国からも尊敬される、大規模では無いながらも精強な戦闘集団であると聞きます。
 これをわが国一国のためだけでなく、広く世界の安定維持に貢献せしめることは、先進国たるわが国の義務であると言えましょう。

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