ある物質なりが存在していることを証明するのは比較的容易だと思いますが、あると思われていた物が存在しないことを証明するのは、事実上不可能なのではないかと思います。
例えば霊的存在。
それが電気刺激なりに反応し、その存在を探る方法を発見することができれば存在を証明できるでしょう。
しかし、それが柳なのやら幻覚なのやら、あるいは見間違いなのか、判然としない場合、存在しないと言い切ることは出来ないでしょう。
なんとなれば、世の中には霊的存在を見た、あるいは見ることができる、と主張する人はごまんとおり、彼らが全員嘘つきだとも思えません。
そんな嘘をついたって、何の利益にもならないばかりか、むしろ変な奴だと、不利益を被るでしょう。
で、STAP細胞の再現実験のお話。
先般、中間報告で、論文に書かれた方法では再現できない、と発表されました。
しかし、小保方氏は、コツがあるとかで、STAP細胞が存在することを主張しつづけています。
この騒ぎを見ていて思うのは、霊的存在は無い、という証明が出来ないのと同様、STAP細胞は存在しない、という証明もまた、不可能であろうということ。
出来たとしても、せいぜい小保方氏が主張する方法ではSTAP細胞を再現することはできない、ということまででしょうね。
STAP細胞が存在し得るのか、という点については、結論は出ないでしょう。
それにしても理研の再現実験のスタッフ、大先生が雁首そろえて、まるで幽霊は存在し、それを捕獲できるか、みたいな実験を行っているようにも感じられ、なんとも空しいでしょうねぇ。
存在しないらしいものが存在しないという証明が不可能なことは、理の当然ですから。
ここは一つ、小保方氏にご登場願い、衆人監視のもと、仰るコツなるものを駆使して、見事再現させてほしいものです。
そうでなければ自殺した師匠に申し訳が立ちますまい。