ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

呪われた生き物

2016年09月29日 | 社会・政治

 少し前のことになりますが、シリアでの停戦合意も虚しく、戦いはまた始まってしまいました。
 アサド政権を支持するロシア、反政府勢力を支持する米国に、イスラム国までもが関わって、泥沼の様相を呈しています。

 有史以来、いつまで殺し合いを続けるのでしょうね。


 日々空爆に怯えながら暮らす人々の映像を見ていると、誰にもともなく怒りが沸き起こってくるのを禁じ得ません。

 誰かに対しての怒りではなく、人間という存在への怒りとでも言うべきでしょうか。

 いつまで経っても懲りずに自らにしか通用しない、小さな正義を振りかざして殺し合いをする人間という種。

 こんな呪われた生き物が他にありましょうか。

 そして、怖ろしいことに、私もまた、凶暴で愚かな人間の一人でしかないのです。

 おそらくは、わが国の正義が、他国の正義と対立し、武力衝突を起こしたなら、私は迷わず、わが国の勝利を信じて戦いに協力するでしょう。
 もちろん、もう47歳ですから、兵隊にとられることはないと思いますが、寄附やなんかで、わが国の勝利に貢献することを願うでしょう。

 したがって、人間という種に対する怒りは、そのまま私自身に対する怒りへと転化してしまいます。

 呪われた生物の一人でしかない私を、私自身、呪わしく感じながら、どうすることも出来ない種の限界を感じています。

 いつの日か、争い事が無くなる日が来ても、その翌日には新しい争いが勃発しているかもしれません。

 私たちにできることは、気長に、毎日毎日、争いの種を、面倒な交渉を続けることで、摘み取っていく他ありません。

 それはとてつもなく面倒で労力を要することですが、紙一重の差で殺し合いを始めてしまう種であれば、永久にそれを続けるしかありますまい。

 やれやれ。


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