昨日はお酒のお話でしたが、今日は「自己家畜化現象」のお話です。要点を整理しながら読んでみました。

テーマも新しくつくりました「私のノートブックから」・・・('◇')ゞ

 

http://eiwakenko.blogspot.jp/2011/06/blog-post_19.html ←---クリック(こちらのリンクを教科書としてまとめさせていただきました_m(__)m)

 

----------<はじめ>----------


世界における車の保有台数の推移

1975年に3.3億台

1990年代前半に6億台

2005年に概ね9億台

現在の日本 保有台数7514万台
その結果,人間は自分の身体を動かすことが少なくなっていっている
 

 

私たちは,この現代社会を当たり前の生活環境としてとらえている

そして,それが自然の姿であると信じている

 

我々の数百万年にわたる人類の歴史

ほとんどが狩猟採集民としての生活

野生動物と同様の自然と共生する生活

 

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ウィキペディアより・・・

狩猟採集社会(しゅりょうさいしゅうしゃかい)とは、主に人類学上の言葉で、野生の動植物の狩猟や採集を生活の基盤とする社会のことである。農耕が開始された新石器時代まで全ての人類は狩猟採集社会だったと考えられている。

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猿人が我々の祖先とすると,

 

サヘラントロプス・チャデンシスが700万年前

原人である場合、ホモ・エレクトス150万年前

旧人類のホモサピエンス・ネアンデルターレンシス20万年前

新人類のホモサピエンス・サピエンス4万年前

 

既に,

 

20万年前ホモサピエンス・ネアンデルターレンシスの時には,私達とほぼ同じ身体形状を持っていた

私たちの身体は長い時間をかけて狩猟採集民として生活をしやすいように適応してきた --→ 文化文明の発達によって,急激に生活が変化



生息地域=ハビタット(私たち人間のハビタットは大きな変化を遂げた)

 


・第1ハビタット  野生動物と同様の自然と共生する生活

 

・第2ハビタット  農耕・牧畜によって食糧生産が始められた約1万年前から自然体系を人為的に加工した生活となり,人間らしい生活が営まれるようになった


・第3ハビタット  自然界から材料や要素のみを求め、人為的・人工的環境下での不自然な生活を過ごしているこの段階こそが私たち現代生活の状況

私たちは…

本来動くはずの身体を持っているのに動く必要のない社会を作っている

生物学的進化と文明的進歩の不均衡の上に生活している

生物的進化は遅いが物質文明的進歩は速い → 問題点はこのアンバランス

ヒトの身体は…

狩猟採集民としての生活に適するように進化し、その機能を維持しているにもかかわらず、文明という人為的・人工的な環境下での不自然な生活を、自らに課している → 「自己家畜化現象」

例えば…体重の問題

野生のゴリラはオスでも200kgに達しないのが普通 → 動物園では300kg

野生オランウータンのオスは70~100kg → 動物園では188kgになったという報告がある

 

檻の中の動物にさまざまな問題…

顔が丸くなったライオン

自分のフンや足を食べるヒョウ

頭を振り続けるクマ

糖尿病のカバなど、、、

これらの報告をまとめた動物学者は「大型化・肥満,長寿化,養育の拙さ,性成熟の加速化と性的異常,成人病の増加」を特徴としてあげ,現代人の特徴や問題との類似性を指摘している

 


動物行動学者モリス…

「皮肉にも人間という動物は,動物捕獲人によってではなく,自らの輝かしい大脳の働きによって罠にかかり,自らを巨大で不安定な動物園に閉じ込め,その圧力の下で挫折している」と評している

この挫折こそが生活習慣病,運動不足病,ストレス問題として現れている

人間が動物をペットとして変えてきた

オオカミを犬に・・・

イノシシを豚に・・・

これは動物捕獲人としての人間の側面

そして・・・人間は自らを変えようとしている

人間は便利さ・快適さ・豊かさを追い求め、文化・文明を発達させてきたとはいえ,それはヒトにとっては「不自然さ」の追求であり、いかに生活が変化したとしても生物学的には狩猟採集民であるヒトのままであることを自覚することが、健康問題を扱う上で重要になる
 


----------<おわり>----------