機械式時計と煙草でブログ！

　サミュエル・ガーウィズの新製品「キャビーズ・ミクスチャー」を今回はレポートします。バージニア＆ペリク（Va&Pe）の煙草だそうで、私の好きなジャンルですから期待しています。早速吸ってみましょう。

　開封時の香りは、かなり酸っぱい感じの漬物系の枯草臭で、ペリクのブレンド割合がかなり高そうです。カットは、リボンカットと解れかけたコインカットの混合（或いは、元は全部コインカットだったのかも）で、湿気は強めに感じます。

　これを火皿内径22mmのパイプに詰めて着火しますと、漬物系の酸味を伴った紅茶系の控え目な甘味が来ました。酸味の出所はペリクでしょうし、紅茶系の控え目な甘味はバージニアでしょうから、まさにVa&Pe煙草の味わいです。直前まで吸っていたフォーマーズ「バーズアイ・フレイク」に比べると、ペリクの割合がずっと多くて酸味が強い上に、ちょっとじゅくじゅくしたウェットな喫味に感じるので、同じVa&Pe煙草でも随分と違った感触です。ただ、バージニアに由来すると思われる味の部分は、少し熟成が浅いように思われ、ちょっとアルカリが出てるのかなぁという気がします。

　火付きと火持ちは、余り良くありません。湿気が強い上に、コインカットの姿が残っている部分が割りとあるので、着火も火種の維持もイージーという訳には行きません。サミュエル・ガーウィズらしいと言ってしまえばそれまでですが、快適に吸い進んで行けないのは、やはりマイナス要素です。また、リボンカットの部分とコインカットが残っている部分との燃え方の差があり、ちょっと片燃えしやすいです。パイプに詰める際に、コインカットの姿が完全になくなるまで、良く解した方が良かったかも知れません。

　喫煙中盤以降も基本的には同じ喫味なのですが、火種が安定してきて、より強い味が出て来ました。酸味がかなり強く、且つ浅い熟成のバージニアに由来すると思われるアルカリの刺激もあって、ちょっとチクチクするような喫味です。ただ、深いコクはあって、吸い応えは十分です。

　喫煙中盤からの喫味はそのまま終盤まで続き、それで喫煙終了。後味は酸味の強い紅茶系で、残り香は焚火系でした。
　全体的に見て、割りとペリクが強いVa&Pe煙草の味わいだったと思います。最初から最後までじゅくじゅくしたウェットな感触で、燃え難さからくる吸い難さはあるものの、Va&Peの一つの典型を味わえる煙草だったと思います。

　こういう煙草を吸うと、同じVa&Pe系でも、ドライで軽快な物からウェットでじゅくじゅくした物まで、意外に幅がある事が良く分かります。個人的には、今回の煙草のような漬物系の酸味より、もっと軽い果物系の酸味の方が好きなのですが、渋好みの方には今回のような煙草の方が向いているかも知れません。Va&Peがお好きな方は、一度試してみる価値はあるかと思います。


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